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〜スイートルーム〜

王都に入って早々に抱き付かれ、噛まれたりとトーマの周りは一段と賑やかになった

 今後はエリィのイジイジも増えていくことだろう

 

王都は見渡す限りに建物が並び、街の中に湖や川も緑も豊かで街の至る所に監視塔が設けられている


 城はこの広大な土地の中央に位置しており、中央に近づくほど階級の高い者達が住んでいる

 遠くからでもその巨大な城を確認することが出来る


 その白く美しい城はこの街全てを見通すようにそびえ立っている


 宿に辿り着いた四人だがビビがこの街で一番の宿でないと駄目だと言い張り、とんでもなくいい部屋を借りることになった

 最上階のスイートルームだ


「……オレまた一緒の部屋でいいの?」

「わたしはトーマくんが良ければいいですけど……家族部屋なんですかね?大きなベッドが二つだけですね……」


「オレはリビングでいいよ、ソファがすごく広いし」

「だってビビりんがトーマっちと一緒じゃないとおカネ出さないって言うからしょうがないっちゃ!」

「……絶対寝てる時にオレの血を吸うつもりだ……マジで怖いんだけど、おちおち眠れん!」

「ビビさんならやりかねないですね……」

「夜な夜なとかホラーっちゃ!」


「馬鹿者が!有り難く思え、この美しく可憐な「ヴィヴィアン・トワイライト」に吸われるなど名誉なことだぞ」


「――!やっぱそのつもりじゃね〜か……別に血を分けるのが嫌ってわけじゃないけど……ウェラさんに悪いな〜って……なんか浮気?みたいな?……だろ?」


「別になんとも思っておらんぞ」


「……」

 ――それはそれでショックだわ――


「血を吸われるって怖いんだよ……なんとなく意識が遠のきそうで」

「ふん、弱虫トーマ」

「うるせ〜ビビりん」

「むっ、アホーラルのせいで変なあだ名になっておるな」

「なんて〜!」

「アホーラルって!ぶはっビビおもしろ!」

「あ〜トーマっちまで!むっき〜!」

「とにかく二人は態度を改めろ!」

「ビビりんは六十八歳っちゃもんね!」

「よし!処刑だな」

 ビビがコーラルに飛びかかろうとするところをトーマが羽交締(はがいじ)めで押さえる


「落ち着けビビ!ビビは見た目少女で可愛いんだから!」

「むっ!まあわかっておるならいい……」


 そんな三人を見てイジイジと両手の人差し指をクルクルと回すイジけたエリィを見て焦ったトーマは早々に話を終わらせようとする


「わかった!今日はコップ一杯!」

「いっぱい?」

「一杯!」

「今度から気が向いたら分ける!その代わり他の人からは吸うなよ」


「……」


「……まったくウェラといい……五十年分か……まあトーマの血なら効率はいいだろう!」


「では……「血盟の同志」だな」


「……オレにメリットないけどね」

「よし!もう今すぐ全部吸う!」

「やめろ!離れろ!ごめんって……わかった!夜までにコップ一杯準備しとく……」

「……ブラッドスペルも使っておくんだぞ」


「はいはい、善処(ぜんしょ)します」


 夜はルームサービスもあるようなのでその夕食の時に血を用意すると話はついた

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