〜偶然と必然と覚醒〜
「「「「――!」」」」
目も開けられないほどの輝きが熱を発する!
エリィがたまらずバッグを開けると熱さによりこぼれ落としてしまう!
光り輝くソフトボール大の球体がトーマの足元に転がってきた
トーマがその球体を拾い上げるのを、光が増して辺が眩ゆく誰も確認することが出来ない
球体は姿を変えてトーマの右腕にナノマシンのように纏わりついていく
右腕の指先から肘上まで、無機物のようでもあるし有機物のようでもある、この世界ではあまりにも異質な「白い手」になっている
「は?どういうこと?……」
光が収束され皆がトーマの右腕を見て驚愕する
「「「「――!」」」」
「トーマくん……それ……」
「トーマっち……手が……」
「テメー……どういうこった?」
「アンタ……マジでなんなの?」
「トーマくん……君は……」
「……宗谷斗真……やはり「適正者」であり……我々の鍵」
「エリィごめん……なんかくっ付いちゃった」
一同が驚愕するなかトーマの体が白い魔力で覆われている
傷が癒えていく、これはコーラルが大怪我をした時に無意識でトーマが治癒をした現象と同じだった
今回も自分の意思とは関係なく体が癒えていく
「宗谷斗真……我々四人を相手にするか?それともまだ抵抗するか?」
レイジンとしてはこのまま大人しく連行してもらいたい、「白い手」がどのような能力を秘めているのかもわからない
だがそんな雰囲気を敏感に感じたトーマは
「エリィ!コーラル!オレは二人を守りたい!二人の守りたいものがオレの守りたいものだ!」
「「はい!うん!」」
「グリディアを守る!…でも……」
「……オレ実は、お前達四人嫌いじゃないんだ……むしろ好き寄り……だけど……こっちに守りたいものがあり過ぎてそっち行けないわ!悪いな!」
トーマの右腕が光輝き膨大な魔力の圧に魔将校の四人は距離を取る
「な〜んかやばそうだ」
「マジでバカみたいな魔力」
「どうしますかレイジンさん」
「宗谷斗真は必要な鍵だ……構えろ!」
魔将校全員が武装具を解放する!
四人同時の武装具の解放は歴史的にみても、そうあるものではない
大地が震え、大気が荒れる!
地響きとともに顕現される神々の武器
「天叢雲剣」「エクスカリバー」
「ミョルニル」「グングニル」
「あのグローブは武装具ではない!未知の能力だとしても四つの武装具相手ではどうしようもないはずだ」
トーマの脳裏に声が聞こえる、聞いたことのない声
――イメージしなさい……イメージするのです…………さすれば道は開けます――
「――!」
トーマはそれを何故か素直に聞くことが出来た
エリィの脳裏に声が聞こえる、聞いたことのある声
――幾千年の星霜を経て器を引き継ぎソノ者と共に――
「――!」
エリィは理解した「白い手」もそれが何であるかも
――イメージ……イメージ……このピンチを切り抜ける……剣じゃダメだ……槍も槌も使ったことないし――
「!これだ!」
トーマの右腕の「白い手」が変化する!
纏わりついていたものが腕の周りに浮遊してナノマシンのように形を成す!
「おおぉぉ!なんじゃこりゃ〜!」
トーマの右手に収まるものはラビス人には到底想像出来ないもの!
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