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〜真実と邂逅〜⑧

 レイがすべてを語り終えたとき、静寂の中エリィは涙で喋れなかった

 トーマとコーラルもやるせない気持ちでエリィのそばに居る


「エレノア安心して下さい、あの男は先程始末しましたから」


「――!」


「レイさん?……始末したって?……あっあの……」


 エリィは何を言っているのか分からず困惑する

 トーマ達はそんなエリィの肩を抱いて安心させる


「とりあえずズークを殺しました」

「ただまだやる事はあります……グリディア王国を壊します」

 レイは感情を無くしたような表情で答える


「――!」


「レイさん!この街の皆さんは?王都の人々……ミストの街……孤児院……オーキッド家……わたしの家も……」

「ずっと治癒院で街の人のために……」


「すまないエレノア、全てだ!」


「「「――!」」」

 

人々のために献身的に治癒してきたレイの姿をエリィはずっと見てきた

 だからレイがこんな事をするなんて信じられなかった


「この国は腐っているんだよ!もちろんオーキッド家もアッシュハート家もね!」


「エレノア、君だって大変だったじゃないか……あのように欲に溺れ妬み……腐った家族!」

 レイは少しずつ感情的になっていき口調が強くなる


「――!」

 エリィは声が出ず、音もなく涙が(こぼ)れ落ちる


 瞬間移動ではない!だがグリムですらそう見えるくらい一瞬だった!

 グリムの横にいたレイが後ろに吹き飛んで倒れている


「レイさん!……あんたの言ってること分かる気持ちもある!……だけどエリィを泣かせるなよ!」


「誰よりも!……あんたがエリィを泣かせるなよ!」


「――っ」


エリィとコーラルは俯き、顔を手で覆って泣いている


 一緒に怒って欲しい人が怒ってくれる

 一緒に泣いて欲しい人が泣いてくれる


「……そうだね……失言だった……いろいろ思い出してしまって……だが私の思いは本当だよ……だからトーマくん……君を帝国に連れて行く!」


 レイは立ち上がり剣を抜く!


「魔将校五席レイ・オーキッド!」


 レイは名乗り武装具を解放する

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