〜差別と暗黙の国〜⑩ Aランク魔獣ビッグレグスト
木々を薙ぎ倒し現れたのは三メートルはあろうかという巨人、とくに足が大きくてゴリラのような風貌
足ひと踏みで地面に足型がくっきり付くほどの重量で口からは闘気のようなものを吐きながらヨダレを垂らしている
――これはやばい!ネクロシープより遥かに強いなぁ……歩幅もあるし、逃げたら街まで追って来そうだ……魔石が好物って言ってたし……やるしかない――
冒険者トーマvsAランク魔獣ビッグレグスト
トーマは「神妙のブラッドスペル」を発動、シュンカとの戦いにより高みに行きつつある能力を巡らせる
空気がヒリつく、狙いは背後!
一瞬で回り込む!
ビッグレグスト、巨体の割にとんでもない反射神経で後ろのトーマに反撃!
振り抜いた拳の逆に躱しつつカウンター一閃!
ビッグレグストの拳を横半分に切り裂く!
「おおコレが!」
「ふ〜ん、強いわね」
「トーマっち!いっけ〜」
ビッグレグスト堪らず口から波動を放出!
トーマの血が沸る!
波動を切り裂く一閃!
波動を切り裂きビッグレグストの胸を抉る!
――ちょっとカッコいいのしてみようかな――
トーマは剣を鞘に戻し魔力を集中する!
――魔力を内に……内に……内に……流して……一気に……出すイメージ――
トーマの体から蒸気が出る!
――名前は……名前……――
「居合抜刀…………斬心!」
ビッグレグストの巨体は斜めにずれて崩れ落ちた
四人はギルドに戻るとしっかり依頼完了を終えて解散する事にした
「トーマ、依頼ご苦労!」
グリムが肩を叩く
「アンタ、悪くないわね」
ミミは目を合わせたりはしないが口角は上がっている
「またな!」「じゃね〜」
二人はしっかりコーラルにもよくやったと挨拶し去って行った
「クチは悪いけどそんなに悪い人達じゃなかったソ」
「だな」
ついでに受付でビッグレグストの魔石を渡し、綺麗な受付嬢が腰を抜かした
冒険者記録ー本日シュンカ・オーシャンとの試験で壮絶な戦いを繰り広げ、Cランクの依頼を初任務で初指名で達成、帰りにAランク魔獣ビッグレグストを単独討伐
トーマはたった一日で伝説になった
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