〜帝国潜入〜
ラーダーはまもなくガーリア帝国近郊に辿り着く
「そういえば武装具ってどうやって持って来たんだろ?」
「武装具はおそらく持って来ていない」
「えっ?じゃあ「アース」にもあるってこと?」
「分からないが「ラビス」の武装具が「アース」の神器と繋がっている?だから「視える」のではないのか?」
「……なるほど……「クレアーレグローブ」は持って来てるから変形するのか?」
「フフフフ、それは「魔装具」だぞ!別物だ!神器ではなく「神技」だ!」
「――!「神技」?」
「フフフフ、教えて下さいと言え!」
「……まあ……神器が神々の武器なら「神技」は神々の能力が使えるって事だろ?」
「……ちぃ!」
「リットが素直で良かった!」
「屈辱……」
斗真とレイジンは帝国を目視で確認出来る位置まで辿り着くと空間転移で貧民街のウバの家に「転移」した
中には誰もいないようだ
窓から外を確認すると帝国兵が巡回をしている
レイジンは一瞬で一名の兵士を家の中に連れてきた
兵士の背後に空間を開き口を塞いで引きずり込むように攫ったのだ
「静かにしろ、塞いだ手を放すが大声を出せば殺す」
レイジンは冷徹な目で脅し、兵士が頷くと剣を首に当てたまま質問する
「魔将校の美々とグリムは生きているか?」
「……しっ死亡の報告は……うっ受けてない」
「では青髪の少年と魔族らしき女は?」
「……そっその二人が連れて行ったんだ!……瀕死だった魔将校の二人を!」
「まだ帝国内にいるのか?」
「……おっおそらく潜伏している」
「誰が魔将校の二人をやったんだ」
「「新型トリッパー」だ!」
「――!何体「ラビストリップ」してきた?」
「いっ今もずっと続けている!」
「――なっ?なんだと!エネルギーはどうした!」
「……くっ詳しくは……ただ……「インディゴ様」が問題ないと……」
「……まさか……そんなことが出来るのか……「神の冒涜」だ……」
レイジンは手刀で兵士を気絶させた
「レイジン……どういう事だ?」
レイジンが考え込んでいるところに斗真が聞く
「……「インディゴ・ヴェイル」の武装具は「ピラミッド・アイ・タブレット」というモノだ、奴は魔法使いなんだが武装具の効果により「膨大な魔力」と「極大魔法の位階」をワンランク上げる能力を得ている」
「そういう武装具もあるんだな……だがいくら魔力が膨大でも一個人のエネルギーが「ラビストリップ」をずっと続けられるとは思えないけど……」
「フフフフ、人間は恐ろしいな!魔族よりよっぽど魔族らしい!」
「リット……分かるのか?」
「誰に聞いている?第六天魔王だぞ!フフフフ……しかし……神をそんな使い方にするとは……同じ神として同情するわ!ん?そういえば我も似たようなもんか……ちぃ……屈辱」
「斗真……「ピラミッド・アイ・タブレット」にはもう一つ「禁忌の解放」がある」
「そういえばレイジン言ってたな、気をつけろって」
「ああ……「神召喚」だ!」




