〜世界の謎に迫る〜③
「トーマくんの体が「エリさんの体」のように!」
「トーマっちは神様に乗っ取られちゃうの?」
「許せんな「クォーク」!ビビの従者を!」
「……斗真……「クォーク」にお前を渡すつもりはない!」
レイジンもそう言う
「トーマ、「アトランティス」へ行くな!」
シュンカが斗真の両肩を掴み綺麗な眼差しを向ける
「シュ……シュンカさん……?」
「ちょっと〜シュンシュン!近いソ〜!」
コーラルが割り込んで二人を引き離す
「レイジン、「メガラニカ」を目指すのが「ラビス」を救うんだよな!」
「……お前が「神のアバター」だと聞くと今となってはどうなのか……」
「それが本当に「ラビス」にとって必要ならオレは「メガラニカ」を目指し「アトランティス」に行くよ!」
「――わたしは嫌!トーマくんを失うなら「神託」なんていらない!「アトランティス」には行きたくない!……も……もう……離れたく……ない……」
エリィは両手で顔を覆い、泣きながら懇願する
「……う……うう……ウチもイヤなソ……」
コーラルも泣き出した
トーマは二人の頭にそっと手を置いて答える
「大丈夫……二度と二人を置いて行かない……絶対だ!」
「ビビも忘れるな!」
「もちろんだ!今はたくさんの「仲間」がいる!魔王もいるしな!」
トーマはリットのほうを見る
「――ちぃ!屈辱」
「とにかく今は帝国だ!だが「黒田信玄」を倒す前に「里井さん」を連れて来る必要がある、それに「美々」と「グリム」に「イルミナくん」や「アイボリーさん」と「アンバー達」をどう救うか……あとオレと「里井さん」の帰還用に魔導リングが二つ必要だ!」
「また行っちゃうソ?」
「……トーマくん……」
「すぐ戻るよ!連れてくるだけだ」
「斗真……「八尺瓊勾玉」を手に入れられないか?」
「う〜ん、オレ一般人だしね……どこにあるの?」
「アーテルカンパニーの金庫だ!」
「――!金庫かぁ無理じゃない?」
「魔力は溜めておけば「アース」でも使えるぞ!使えば無くなるがお前の魔力量なら蓄えていけば問題無い」
「……盗みかぁ……気が引けるが……まあチカラが使えるなら行けるかな!レイジンには出発前に「エリの居場所」と「アーテルカンパニーの場所」を教えてもらおう!」
「じゃあリット!この二つの魔導リングに「ブラフマー」使って!」
「……フフフフ……我が従うと思うか!」
リットは腕を組み偉そうな態度で断る
「……マジかぁ……クォークに負けたままかぁ……第六天魔王様が……たかだか神一人にねぇ……八尺瓊勾玉がないと再戦出来ないよね〜………でもまあ戦わないで済むならそのほうが第六天魔王的にもいいよね……邪魔者がいないほうがいいもんね!また負けたら言い訳出来ないし!……魔力があれば〜とか言い訳がね〜?屈辱だし」
ちらっとリットを見る斗真
「キ〜サ〜マ〜!……いいだろう!その手に乗ってやる!せいぜい「クォーク」に乗っ取られるんだな!」
リットは二つの魔導リングに「ブラフマー」を注ぎ込んだ、リングは輝きそのチカラを取り戻す