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〜やり残したこと〜

トーマは静かに目を閉じるとおもむろに立ち上がり

瞬間移動をするように消える


 そして再び現れると血だらけのレイを抱えている


「「レイさん!」」

 エリィとコーラルはレイの無残な姿を見て血の気が引いていく


「トーマくん!レイさんは!?」


「大丈夫だよ、なんとかする」

 トーマはレイを抱えたままレイジンとシュンカのもとへ歩み寄る


「斗真なのか?……戻ったのか?」


「ああ……遅くなった……でも二人とも生きてて良かった」


「トーマ……強くなったな」

「シュンカさん……さっきの戦いめっちゃ楽しかった!」


「――!お前……トーマではないのか?」


「記憶はあるよ!「スカイ」ではないから「感情」はまだぼんやりとしか分からないけど……」


「だけどオレは「トーマ」だよ!トーマでもあるしスカイでもあるはず……もちろんセブンでもね」


「ではトーマとスカイの人格は?……どうなって?」

シュンカがトーマに質問を投げかける

 

「シュンカさん、とにかく今は全員助ける」

 白いオーラが三人を包み込む


 レイのボロボロだった体はみるみるうちに綺麗に「復元」されていく

 シュンカも全ての傷が癒えて立ち上がり、レイジンの欠損していた腕も元に戻る


「……素晴らしいチカラだ……斗真」


「レイジン……天叢雲剣あめのむらくものつるぎはあっちにあるよ」


 トーマが指差すほうにはレイジンの腕が転がっている


「斗真……これからどうする?」

レイジンは不安気に問う


 レイを静かに地面に下ろすと上空を見上げるトーマ


「……まだやり残した事がある……やらなきゃならない事も沢山ある!」


「クレアーレグローブ!ほんの少し……数センチほどパーツもらうぞ!」

 トーマ以外の全員は意味も分からずその視線を追う!


「結局……「亜空間」でも決着つかなかったもんな〜」


「クォーク!……我の体を滅ぼした罪は重いぞ!」


「だってお前……何回倒しても復活するから……体が無くなっちゃって、そしたらもっと処理出来なくなっちゃうんだもん」


「斗真!あの禍々しいモノはなんだ?」

 レイジンが上空には浮かぶ黒い影を見上げて尋ねる

 

「とてつもない「悪意」を感じるぞトーマ!」

 シュンカもただならぬ圧に魔力を高めていく


「アレは「第六天魔王サンスクリット」だ、みんなは下がってて!」


「「「――!」」」

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