表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
182/217

〜届く愛〜

「トーマっち〜!」


 猛スピードで突っ込むラーダーから飛び出し、凄まじい脚力でジャンプするコーラルは闇に包まれたスカイに向かっていく


「――!あれは……コーラル!……よせ!危険だ!……今のアレはもうトーマではない……くっ……」

 シュンカはコーラルに気付くが(のど)もやられていてうまく声が出ない


「――!アァァ!」

 狂乱したスカイは振り向きざまにコーラルの腹部に(こぶし)を突き刺す!


「「「――!」」」


「……トーマっち……逢いたかった……」


 コーラルは(えぐ)られた腹部を気にする素振りもなく、そのままスカイを抱きしめた


 狂乱しているスカイの目から涙が落ちる


 闇の波動が稲光(いなびかり)とともにコーラルの体を切り刻むように(ほとばし)る!


 コーラルは優しい笑顔でスカイに語りかける


「トーマっち……ずっと一緒なソ……」


 その闇の波動の中をもう一人の少女も進んでいく


 ビビの浮遊魔法により浮いたエリィの体は闇の波動により切り刻まれ血を流しながらもスカイのもとへ


 二人を拒否するかのような闇の光線がエリィの体を貫いていく


 そっと笑顔で抱きしめるエリィ


「逢いたかったです……トーマくん」


 ズタズタに切り裂かれ貫かれ全身血で染まってもやっと逢うことが出来た



 二人は心からそう思えた




「アァァ……あぁぁ……あぁ……エリィ?……コーラル?……」

 黒い波動が弾け飛び、優しく白いオーラが二人を包み込む!



 癒していく、再生していく、エリィとコーラルの体は何事もなかったかのように傷一つ無く「復元」されていく



「あったかいソ……」

 

「この温もり……安心します……」



 ――…………………それはあなたが決める事ですよ……エレノアです……エリィとお呼びください……内緒ですよ……トーマくん、なんだか…たくましくなりましたね……トーマくん!騎士様です……大丈夫……大丈夫です……コーラルなソ!よろしく〜さっきはありがとっちゃ……ゼロが……ゼロがここにいる……騎士になるんじゃなかったソ?……一番になるんじゃなかったソ?……トーマっちに抱かれて温かかったソ……コラー!ウチの真似するなっちゃ〜!……よし!トーマっち!ウチも褒めろ!……素敵だと思ってますよ!……ウチも!好きっちゃ!……ビビは、ヴィヴィアン・トワイライト、偉大なる大魔法使いだ……トーマ……大義であった……トーマ……魔王にでもなるつもりか……?……本当にこのままずっと一緒にいられたらいいですね……トーマくん……トーマっち……トーマ………………………――

         |

         |

         |

         |

――……コーラルっ!あんまくっ付くな!エリィが嫉妬しちゃうだろう?、なんで〜?ウチら夫婦っちゃよ!、えっ?夫婦!?、……うう……トーマっち……ウチのこと好きじゃないソ?、なっ!……す……好きじゃないこともない……、ぶぅ〜なんて〜!、わぁごめんごめん……まぁ……好きだけど……そりゃ……ねぇ?、ムフフ嬉しいっちゃ!、わぁ近い近い!顔!……はっ!、ふふふトーマくんはわたしにだけじゃなくて誰にでも優しいんですね、えっ?……エリィ?珍しく距離感近いね!嬉しいけど、そうですか?だって夫婦だから!、えぇぇ!オ……オレは……エリィと結婚したんだ……う……う……嬉しすぎて泣ける!、わたしのことが一番好きなの?トーマくん!、うん!エリィのことが一番好き!くぅ〜こんな風に言いてぇ!、トーマくん……わたしも……だよ!、かはっ!死ぬ……サンスクリットの破壊の言葉より死ねる……、なんて〜!トーマっち〜!、わぁ〜やめろ!痛い痛い!、もぅトーマくんまたコーラルさんとイチャイチャして!えいっ、ポカッ……えいっ……ポカッ……ちょっ……ちょっと待てぇよぉ〜……エリィ〜……やめろってぇ〜……くすぐり攻撃しちゃいます!……ハハ……ハハハッ……ハハハハ……――

         |

         |

         |


「トーマくん!……トーマくん!」


「トーマっち〜!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ