表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
181/217

〜その想いの先に〜

 吹き飛ぶ右手と武装具!

 

 それでもまだ立ち上がる

 

 追い討ちをかけるようにエドルの「パシュパラストラ」が爆発を浴びせる!


「無傷の英雄、勇者ゼロ」は全身血だらけの状態でもエドル・ブリーチから目を放さない!

 打開策を考える、スカイを失うわけにはいかない

 

「パシュパラストラ!」

 空気が爆発していく!


「……がはっ!」


浴びせられる水素爆発の嵐


「……俺が今死んだら……コイツはスカイを……」


エアストライクによる無数の小石爆撃を瀕死のレイジンは躱し続ける


「血だらけの勇者ゼロ」は「守るため」に戦う


「神託」よりも一番の「優先順位」があるのだから


「……ここまでなのか……斗真……ラビスのこと、お前ならきっと……紀子(のりこ)……」

 

「トドメだな……あとは空間転移したスカイを始末しなければ……」

          |

          |

          |

        声が届く


――宗谷くん!お願い届いて!あなたのとこまで届けたい!……お願い届いて!……➖……エリ?……➖宗谷くん!届いた!聞いて、今さっき「インディゴ」が現れて美々とグリムくんが戦っていたの!あとイルミナくんっていう宗谷くんのお友達が一緒に戦ってくれて……あとアイボリーさん……それでなんとかなってたはずなんだけど……➖どうしたんだ!➖「トリッパー」って言ってた……怖い人達がたくさんいて……みんなが……う……う……➖どうなってるんだ!エリ!➖分からない……声が届かないの……う……う……美々にも……グリムくんにも……➖……エリはどこにいるんだ!➖帝都のホテルに……美々に言われて……ビビさんが借りてくれたとこ……アンバーさん達も一緒!……無事だよ……でもトリッパー達が外を監視してて出れないの!「脳内チャット」してもつながらないし……もしかしたら美々もグリムくんも……宗谷くんは今どこにいるの?➖……オレは……オレは今どこにいるんだ?➖宗谷くん?大丈夫?怪我とかしてない?➖エリ……オレは今意識がない……と思う➖――!どうしよう……どうしたら宗谷くんは起きるの?➖みんなが大変な時に……くっ!……➖えっ?どうしてここが!?➖どうしたエリ!➖あなたは誰ですか?……やめてください!➖エリ!どうした!?➖……君が宗谷斗真かね、私は「黒田信玄」という者だ!➖黒田信玄?エリをどうした!➖……なるほど……この(むすめ)に触れると(つな)がるのか、「テレパシー」とでもいうのか……➖エリに何かすればお前を殺す!➖ふん、威勢がいいな!さすが「アゥフ」か……しかもこの(むすめ)も「アゥフ」だな!こんなチカラを持っているとは……うちの傘下の娘となると……しょうがない、事故として処理をしてもらうしかないか➖なっ何を言ってるんだ……頼む!エリに何かするな!➖頼む……か……無理だな……「アゥフ」は全て殺す!➖宗谷くん!この人が「ラビストリップ」を作った人だよ!今、部下みたいな人が二人……うぐっ!➖余計なことは言わなくていい➖――!エリに何をした!みんなをどうするつもりだ!➖ここにいる者達には手を出さんよ、「アーテル帝国」の帝国民だ!国民は大事にせんとな……だがまあこの者達の安全はお前次第だな……「人質」と思ってもらって構わない……だがこの「アゥフ」はとりあえず「ラビス」から出て行ってもらおう!まあ……仮に無事「アース」に戻っても今後「不幸な事故」に遭うかもしれんがな!➖黒田信玄!お前は絶対に許さない!➖さらばだ宗谷斗真!➖そっ宗谷くん……ごめんなさい……わたし……足引っ張ってばかり……でも……楽しかっ…………………………――


「アァァ!エリ〜!」


 とてつもなく禍々(まがまが)しい魔力が解き放たれる!

 黒き稲光(いなびかり)が辺りに弾ける!


 スカイの目には涙が浮かぶがその表情はまるで「悪魔」のように冷酷さだ、黒いオーラを静かに(まと)い瞬間移動する!


「死ね!勇者ゼロ!」


「死ぬのはお前だ」


「は?」 

エドル・ブリーチの頭を後ろから(つか)むスカイ!


「シヴァ!」

 破壊の言葉を直接流し込む!


「――ぶばっ!」

 エドル・ブリーチは全身の穴という穴から血が吹き出す!


「……お前……は……ぐっ……「パシュパラストラ」!」


「ニルヴァーナ!」

 水素爆発は()き消され、エドル・ブリーチの全身の骨が砕ける!

「……あが……あば……なっ……」

 

「すぅ〜っ……クシャラ!」

 息を吸い込み吐き出すように言い放つとエドル・ブリーチは粉々(こなごな)に砕け散った!


「アァァ!ガァァ!」

 スカイは黒き波動を放ち!大気が震える!


「……斗真……お前……」

 瀕死のレイジンが見たモノはあきらかに理性を保っていない「悪魔」だった

 

「……く……レイジン……どうなっている……トーマは何故(なぜ)あんなことに?……」

 ()うようにレイジンの所まで戻ってきたシュンカは変わり果てたスカイを見上げてそう言う


「……分からない……が……このままでは……世界を滅ぼす……それほどのチカラだ……」

万事休(ばんじきゅう)すか……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ