表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
109/217

〜ビリジアンは王女に恋をする〜③ 目覚め

 時は少し(さかのぼ)りビビとコーラル、そしてイルミナがエルフの里へ旅立ってすぐのことだった


 ――……あれ?……たしかエリィにシルフィアさんが危険だと伝えてってお願いして……オレは今どこにいるんだ?……「意識と無意識の間です宗谷斗真、「(うつ)ろの間」とも言います」……なんか聞いた声だな、クレアーレグローブの時かな?……誰ですか?「クォークと申します、あなたには完全覚醒してもらいたいのです」……完全覚醒……クォークさんは何者ですか?「エレノア・アッシュハートに神託を授けた者です」……じゃあ神様!?……アトランティスに行ったら何が起きるんですか!?「……それは言えません!ですが行かなければラビスは「超次元的問題」を抱えることになります」……超次元……なんか恐ろしい感じだよな?……ラビスの平和のためになら頑張るよ!「……それは良かったです、では宗谷斗真!アゥフの感覚を覚えなさい!「虚ろの間」を使いこなすのです」……具体的にどうしたら?「今いる場所です!ここにいながら意識を起こすのです!」……う〜ん……なんとなく……分かるような……善処します!「あなたに死んでもらっては困ります、強くなりなさい!」……もちろん!みんなを守るためなら強くなるよ!「……ではまた「その時」に!」……行ったか……よし!早く目覚めないとみんなが心配するし頑張るか〜!――

 

「トーマくん……結婚しちゃうのかな……なんかモヤモヤします……」

「結婚するとしても、アトランティスのあと……ですかね……それとも前?……トーマくんは何て答えるでしょう?……」

 エリィは眠っているトーマに語りかけるように言う


「トーマくん早く起きてくれないですか?……イルミナさんがキスしても起きなかったですもんね!……あっ!そうでした……キスはビビさんの冗談でした……キスか……わたしがしてもダメですよね?きっと……してみますか?トーマくん?……ふふっ、わたし何言ってるんですかね?……」


 エリィは眠っているトーマの顔にゆっくりと近付いていく、くちびるが触れ合う時だった


 エリィとトーマはバッチリ目が合った!


 一瞬、時が止まった


 お互いに何が起きてるのか理解出来なかった


 静寂を破ったのはエリィだった!


「キャ〜!」

 エリィは驚き過ぎて叫び、後ろに下がった勢いで尻もちをついてしまった!


 兵士達が駆け込んで来る!

「大丈夫ですか?何か問題が!――はっ!」


 数名の兵士が目撃したのは、半裸のトーマが転んでスカートが乱れているエリィに近付いている瞬間だった!


「何をされているのですか!騎士ともあろうお方が!起きて早々にふしだらな行為を!」

 兵士達がトーマを囲む!


「ちっ違うんだ!これにはとても深い理由が……!」

 トーマは後退りして両手を上げる!


「犯罪者は皆そう言う!自由騎士だからって自由にし過ぎです!」

 兵士達はトーマに詰め寄る!


「ほんっとに違うんだって!」


 トーマは起きて早々に正座して弁解していると、気持ちの落ち着いたエリィが事情を説明し(こと)なきを得た

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ