一方の沙織と綾香
久しぶりのなろうでの投稿なのに同じ話を投稿してしまい大変申し訳ございません汗
また夜にも投稿します汗
沙織と綾香は、お互いを睨み合いながらも、学院から出て、帰路へと着く。
2人はまだ、学院の門のあたりで口論を繰り広げる。
「紗夜様に頼まれましたから、沙織さんと帰るだけですわ。自分が、1番初めに付き合ったからって、調子に乗らないで欲しいですもの」
——相変わらず、沙織にマウントをとりたい綾香
「沙織のさーやがどうしたの?そ、それと…さっさと…潔く…負け犬なんだから…子犬寄こすでしゅ…」
——どこで覚えたのか、噛みながらも、煽りで綾香に言うことで対抗する沙織
「ぐぬぬぬ…許せませんわ!!」
「こ、こっちのセリフでしゅ」
罵り合った2人が、別々の門から、出ようとした時、彼女達の前に、両手に木剣を構え、真剣な表情をした木崎玲奈が、立ち塞がった。
◆◇◆◇
…よく見ると、彼女だけではなかった。少し後ろに、小倉…片岡…沼瀬…までもがいた。
それぞれの表情は異なる。小倉優子は怠そうに…片岡修二は、悪い笑みを浮かべ、沼瀬恵一は、そんな彼を見て呆れた目をしている。
——正しく三者三様である。
「ついに、わたくしたちの前で尻尾を出しましたね?沙織さん…あなたは、わたくしの後ろへ回ってください。紗夜様の大事な人は、守らなければいけませんから」
天童綾香は、この学院で、少なからず、1年生の中では、強者に該当する。同時に彼女は、前回の高槻紗夜との決闘と異なり傲慢にはなっていない。
「尻尾を出した?面白いことを言うね。天童綾香さん?君達が、大人しく着いてきてくれるなら、暫くの間は何もしないよ」
——わたくしから見れば、片岡修二の全てが胡散臭い。それに所詮、暫くですからね…。
「丁重にお断り致しますわ。わたくし、こう見えて紗夜様以外見えておりませんの」
その瞬間…木崎麗奈が、戦闘姿勢に入る。それをみた綾香も負けじと、魔法の戦闘姿勢へと入る。
「それは残念だよ…。玲奈…よろしく…」
その声を皮切りに、木崎玲奈は綾香へと正面から剣を振るう。
——紗夜様程ではないとはいえ…速いですわね。
それもそのはずだろう。木崎は、わざわざ魔法を学ぶために、『聖スタレチア学院』へきたのだ。つまり、剣技は既に学んでいる。
それを右へと移動することで回避に成功する。
——間髪入れずに、
「『炎魔法 下級 フレイム』」
綾香は、炎魔法を敢えて自分の周りに放つ。
木崎のような接近戦を得意とするタイプは、綾香のような魔法を頼る人にとって、天敵である。
しかし、綾香が、炎を自身の周りへ、まるで、円を描くかのように、放ったことで、木崎玲奈は、攻撃を続行するには、炎に飛び込む覚悟が必要となる。
——本来ならば、綾香は、最初の即死級の一振りを避けることが、出来たことから徐々に勝てる筈だった。
しかし、結果は異なる物となる。
——まるで、運命が綾香に悪戯をしたかのように…突如として強風が吹いたのである。
その風により、綾香が魔法で放ったはずの炎が、弱まってしまい…それと同時に、風と共に動いた玲奈の剣への対処が、一瞬だけ遅れてしまった結果、峰打ちされて、綾香は、意識を失う。
「沙織…さ…にげ…うっ…」
——綾香は、倒れる寸前まで、沙織の身を案じていた。
◆◇◆◇
沙織は、そんな綾香の方へ駆け寄り、何度も何度も、彼女の名前を呼びかける。彼女とて、綾香のことを心の底から嫌ってるわけではない。むしろ、彼女の沙織を必死で、庇おうとした姿勢に、好意を抱いた程だ。
——お願い…さーや…助けて…
少女の願いは、儚く散ることとなった。…片岡達の腕力に、沙織が勝てるはずがなく、彼女達は大人しく、決闘場の倉庫へと連れて行かれることとなった。
——倉庫には、前生徒会長の三森奈々が、待っていましたと言わんばかりの笑顔を浮かべていた。




