トリプルデートといよいよ?
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4月6日
「沙織のさーや、なんで、休みなのに学院?」
「紗夜様は、沙織さんのものではありません。わ、わたくしのものです!!!ゴ…ゴホンッ、沙織さんには、合意したくはありませんけど…その通りですわ」
「ついてきてよっ」
太陽の光を浴びながら、高槻紗夜に満面の笑顔で言われると、彼女を溺愛している2人にとっては、ぐぅの音も出ない。むしろ、両眼をハートマークにしている。
今日は、本来、沙織とのデート日だったけど、明日にするとして…どうしても、桜が満開の今に来たかった。
「桜…綺麗…ですわね」
「…うん」
若干な不満は、あるんだろうけど、しかし、入学式の時に蕾だった花が咲き誇り、学院全体に広がる圧巻の桜に、2人とも、感心しているようだ。
「明日は、沙織とのデートがあるから、綾香には、申し訳ないけど、今日は、3人でお花見しましょう?」
私が真ん中になりながら、細長い椅子に座って、赤竜王から貰った黄金の実を1つずつ2人に渡す。
「この実は、とーっても貴重なんだ。家族にもあげたことないのっ!!でも、2人、は私にとって命よりも大事。だから、心愛の証としてあげたいのっ!!食べてみて?」
綾香は、輝くような眼で紗夜と黄金の実を見る。
沙織は、興味がありそうな眼をしながらも、ちらちらと私と黄金の身を見る。
——やっぱ…犬と猫じゃん…?
2人は、恐る恐る齧ると…眼を見開いて、そのまま何も言わずに、全て食べてしまった。
「口の中に入った瞬間、溢れ出る果汁が蕩けて、身体のエネルギーを活性化させてくれる実…。わたくし、こんな果物を知らないですわっ!!紗夜様…これをどこで、入手致しましたの!?是非とも欲しいですわっ!!」
「さ、さーや…な、なんでこんな物を、ど、どこから奪ってきたんでしゅか?」
うん、まぁ、綾香のはいいよ。沙織?君は、最近、私の事をなんだと思ってるのかな?
「拳で語り合った私の友達である『赤竜王ノヴァ様』がくれたんだ〜♪美味しいよね」
私が教えた瞬間、綾香は倒れ、沙織はその場で蹲る。
「え、なに?どうしたの?赤竜王と話したいなら呼ぼうか?友達だよ…緑竜王には会わせたくないかな…うん」
2人は、首を微かに横へと振る。
なぜか、怯えている彼女達に抱きついて、椅子から落ちないようにしながら、更に、強く抱きしめる。
「2人は例え、何があっても、今度こそは、必ず私が、守るから…」
沙織と綾香に聞こえるか聞こえないくらいの小さな声で呟いた。彼女達は、ただ、何も言わずに、抱きしめられるがままだった。
——高槻紗夜は、天童家パーティーにて、イレギュラーな事態を引き起こした悪魔が現れた時点から、胸騒ぎがして、たまらなく苦しかったから、愛する2人と満開の桜で、癒されに来たのだった——
◆◇◆◇
「この世界が、ゲームの中で…ってのはよーくわかった。なんとなーく薄々感じてたけど、やっぱ、ウケる。それで?僕になんのメリットがあるのかな?僕は、可愛い女の子を食べれたら、それで満足なんだけどなぁ?」
「聖スタレチア学院の仮にも、前生徒会長の私にまで声をかけるなんて、本当あり得ないわね」
片岡修二と三森奈々は、悪魔十柱とサキュバス、そしてキングがいる前でも平然としていた。
——殺す
キングを崇拝してる者達が、満場一致で殺気を放とうとした瞬間、キングが右手を上げて沈める。
「なぁに、高槻紗夜を俺様達で、蹴り落とそうって話だ。俺様なら、あいつの弱点も知っているぞ?まぁ、別に乗らないなら、かまわねぇよ」
——2人は、悩みながら、話だけ、聞くことにした。
その瞬間、悪魔共は、全員口角が上がった。
それもそのはずだろう。この計画は裏切り者
が、いない限り、必ず成功するからだった。
——つまり、話を聞いた時点で、乗る以外の選択肢は彼らにはない。
すなわち『ゴミクズとはいえ主人公と浅はかな前生徒会長をこちら側へ引き摺り込む』事を意味する。
——聖スタレチア学院の危機が鈍足に、しかし、確実に一歩ずつ、闇は影を潜めながら、迫っていた。




