天童綾香との決闘?
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私と沙織は、結果として目立ってしてしまってはいるものの、別に派閥争い云々をするつもりはない。
基本的なスタンスは『来るもの拒まず、去るもの追わず』の予定だ。
いわば、田中君や片岡修二の『避難所』感覚である。
ならば、私達の派閥は、あまり意味を為さないのでは?と疑問を浮かべるかもしれない。しかし、権力が一点に集中してしまえば、『暴走』が起きる。
大日本帝国時代などは、まさしくそれである。政治機関が軍部機関の手綱を操らなかったことから、あの戦争は、起きてしまった。戦後以降は、三権分立を擁立することで、権力の分散を用いて、循環させている。
——つまり、私は、片岡修二にも田中君にも『数の優位』を握らせたくないのである。
そんな私達が、特に仲良しこよしを率先してするわけでもなく、最低限の自己紹介し終えたら、解散になる。
教室内で残っていたのが、片岡修二達だったのが、唯一の懸念点ではあったものの…顔合わせ初日でやらかすとは思えないので、その日は、沙織と帰宅する。
◆◇◆◇
聖スタレチア学院に来た時とさおりの様子は明確に異なる。明らかにこれは拗ねているようで、私がいくら話しかけても、口を聞いてくれない。
ため息をつき諦めて、黙って帰ろうとする私に対して、『なんで、話しかけてくれないんですか?』『もっと、話しかけてくださいよ』とひたすら、横から私に視線で語りかけている…気がする。
漸く、お互いの家の別の道に行かなければならなくった時だけ、「つーん」と言いながらも、口付けを求めてくる姿が、とても愛しい。
沙織自身は、未だに私と私に関連する事以外はまだまだ『噛み噛み少女』であるものの…当の本人が幸いにも、私にベッタリのため、学院で浮いた存在にはなっていない。いや、例え彼女が浮いたとしても、私が必ず沙織を救うのでその心配はないな…。
◆◇◆◇
その後、家へと帰り、両親に『ただいま』と伝えてから自室へと入り、天童綾香からもらった紙を開ける。
内容は『本日19:00学校 決闘を挑む』
えぇ……それは流石に早くないかな?
聖スタレチア学院は、主に『魔法を学ぶ生徒』をターゲットに当てている。そのため、学院内には魔法の実践練習と称して、双方が、命以外の合意の下で献上する物を出し合ってから、決闘が行われる。
当然、命や後遺症などを与えた場合、退学になる。しかし、生徒同士が、お互いの魔法を高め合うイベントを学院側が認めているのは道理である。
最も、そのシステムのせいで『恋愛ラブ魔スター』を力ずくで解決して、ハーレムを築こうとしたオタク達もいた。
——しかし、その目論見は自身が、負けた時のことを想定していない物で…最初は上手く勝ち進めても、一時だけである。
その後は、大体、二階堂文香か高槻紗夜のどちらかに敗れてしまい、学院内を『NPCに首輪をつけられた主人公が散歩させられる』とてもシュールな画が相次いで発生したため、『ヒロインの犬ルート』とも呼ばれ、一部では人気がある。
ゴホン…この情報を保有している俺は、決闘に対してすごく反対だ。
しかし、了承してしまったものは仕方あるまい。
「来ましたわね…!!高槻紗夜…!!」
私の姿が見えた瞬間、天童綾香の声が木霊する。
どうやら、飛び跳ねて、喜んでいる表情をみるあたり、既にその場に来ていたみたいで、かなりの長い時間、私のために待っていたみたいだ。




