赤竜王vs高槻紗夜
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どうも、体調10mは軽くありそうな赤いドラゴンさんの前で、爆睡をかました高槻紗夜です、将来は、大物になれるかもしれない。
『オキタカ。サァ、ニンゲンノコムスメヨ、オモウゾンブンヤリアオウゾッ…ワレノナハ…』
「待って。寝袋を鞄に入れなきゃいけないの」
もう…戦闘狂は、これだから困るんだよ。
しかも、今更自らの名前を名乗るとか何?戦国時代でしょうか?
なによりこのドラゴン君は、女の子に対して、もっと気遣いを学ぶべきだ。
『…モウヨイカ?』
「待って、伸びてる所」
人間は、ドラゴンと違って、いつでも臨戦態勢じゃないんだよ
『…………イイカ?」
「まっ…いいよ。やろうか。私はかなり強いよ」
不敵な笑みを浮かべる。
——実際に強くなったもん
『ホォ…タノシミダ…ワレノナハ…』
赤いドラゴンが、何故か誇らしげに、語ろうとしていたが、めんどくさそうだったので、『水魔法 濁流王』をお見舞いした。
「うっそだろ…」
あいつが、炎なのは、ステータスを見なくてもわかる。
だからこそ、水の超級魔法を油断している隙を見計らい、ぶっ放したのだ。現に、水で形成された王様が確かに、赤いドラゴンを襲った。
『ソレダケカ…?』
あいつは…無傷だった。
『ワレトテムキズデハナイ。ステータスヲミセテヤロウ』
俺は慌てて『ステータス』を唱える。
◆◇◆◇
『ステータス』
『赤竜王
Hp480000/500000
Mp350000/350000
称号 豪炎を司る者 炎の魔法攻撃力アップ』
◆◇◆◇
…いやぁ、本当…どうしてこうなるかなぁ?
最初にちょっとかっこつけちゃったじゃん。
めっちゃ恥ずかしいじゃん。
や、やめてよね。
『コヌナラワレカライクゾ』
『獄炎魔法バーニングブレス』
いやいや…ほ、ほんと冗談はよしてほしいなぁ。君ぃ、ラスボスより強いんじゃないかなぁ?
赤龍王の口から、赤い炎が出たと思いきや、徐々に青い炎へと変わり、集められている炎が大きくなっていく。
『シヌナヨ?』
その言葉とともに、一気に、俺へ青い炎に包まれた高エネルギーの蛇を象った魔法が、向けられたと思いきや、即座に放たれる。
もちろん、赤竜王の魔法が、発動するまでの間、俺がそれまでに、何もしていなかったわけではない。
『水魔法 雨乞い』
雨を降らせ、
『水魔法 水宴時間』
水の地盤を練り上げ、
『水魔法 濁流王』
と、必死で対策していた。
——お互いの魔法が勢いよく衝突する。
凄まじいスピードの青い炎を纏った大蛇が王を絡め取り、締め上げる。
王はそれに対して、必死に咆哮を上げながらも応戦する。
——勝ったのは、大蛇だった。
濁流王の奮闘により、勢いは、だいぶ落ちたものの、依然として直撃すれば、死ぬような大蛇を象った青い炎である。
それを転がるように、全身を使いひるがえす。
『ドウシタ…コムスメ、イマナラマダヒキカエスコトヲユルスゾ』
さーやは、こんなのを相手にして勝ったんだ…。
「絶対諦めねえェェェェェェェェ」
腹の底から、雄叫びを上げる。俺はあえて、交わした青い炎へと飛び込んだ。
あちいいいいいいいいいいい。なんだ、これ、少し飛び込んだだけにもかかわらず、身体の感覚がもはやなくなっていたので視覚情報で確認するために腕や足を見ると、全体的にひどく爛ていた。
これ以上は、やばいと判断して、『水魔法 ウォーター』で浄火する。
赤竜王は、何をやってるんだ?と困惑したような表情をしている。
バトルジャンキーにとって自傷とは選択肢としてあり得ない行為なのだろう。
◆◇◆◇
『高槻紗夜
Hp500/20000
Mp175000/200000
状態:(大火傷)
称号 聖剣の担い手:聖剣候補者である。聖剣のところまでたどり着けば、所有者になる資格があると認められる』
◆◇◆◇
しかし、俺に取っては、意識がある状態で、生き残れたこと自体が、儲けものだ。
さーや、使わせてもらうぞ。
先程と同じ手順で行う。
『水魔法 雨乞い』
先程よりも数倍強い大雨が
『水魔法 水宴時間
空間全体に小さな海を形成し
『水魔法 濁流王』
そして、今度は水で形成された巨大な身体に加え、水で形成された鎧と剣を携えた巨大な王が、赤竜王へ襲いかかる。
『コムスメヨ…サキノコウドウハ…ナルホド…ソウイウコトカ』
怪訝そうな表情を、浮かべていたあいつも、気づいたに違いない。
『ワレニホンキヲダサセルトハ…ナ…ワレノナハノヴァダ。オボエテオケ、タカツキサヤ』
『獄炎魔法ボルケーノブラスト』
赤竜王も呼応するかのように先程よりも巨大な青炎に包まれた球体を繰り出す。
水の剣で巨大な青炎の玉を斬ろうとする巨大な水の王は、青炎と相打ちをし、凄まじい轟音とともに、双方の魔法が弾けた。
この瞬間、2人の雌雄は決した。
——赤竜王は平然としていた。
——高槻紗夜は立っているのもぎりぎりだった。
「ガハッ…も、もう身体がう、うごかな…さーや…さおり…りな…ごめん…」
高槻紗夜はこの日、本当の意味で敗北を喫した。
◆◇◆◇
『やりすぎじゃね?』
『我は知らぬ存ぜぬだ。それに見よ、あの頑固なあいつが、貴重な赤竜王の血を分け与えてまで治しておる』
『最後の魔法は確かに、いくら赤龍王でも無事じゃ済まなかったもんな。そもそもよく、仮にも属性を司る最強種の竜王と戦おうとしたな』
『ヌシも大概だ』
2人は、軽口をいいあった後、温かい眼差しで、高槻紗夜と赤龍王を見守っていた。




