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菫ノ詩集

寄生蟲

作者: 堅香子 擬々

あるあるある処に

僕はいた

僕の腸には寄生蟲がいる

寄生蟲は僕の腸を食い荒らし

僕の胃の酸をも飲み込み胃を食った

そして寄生蟲は無数の卵を産んだと思えば

腸やら胃やらに形を変えた

寄生蟲が産んだ卵からは寄生蟲が産まれ

その寄生蟲たちも腎臓やら膵臓やらを食って卵を産んだ

産んだと思えばまた寄生蟲たちは腎臓やら膵臓やらになった

そんなことを繰り返すうちに

とうとう心臓や肺もくって

成り代わった

心臓や肺を食った寄生蟲から産まれた寄生蟲どもは

とうとう脳にいきついた

脳で寄生蟲どもはぐちゃりぐちゃりと

脳を食って成り代わった

僕はとうとう寄生蟲どもの

国へとなった

あるあるある日のこと寄生蟲の王国に寄生蟲が棲みついた

その寄生蟲は腸を食い荒し

胃の酸をも飲み込み胃を食った

と思えば無数の卵を産んで寄生蟲は腸やら胃やらへと

形を変えた

そんなことがあって王国はできてはつぶれできれはつぶれてゆき

とうとう灰へとなった

あるあるある時のこと

灰から寄生蟲供が蠢き出して

どこかへと行ってしまった

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