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「そういえば、君はどういうことされたら喜ぶの? あいつは手を繋ぐのが好きって言ってたけど、君は何かこういうことされたいなっていうの、ある?」
「うーん、そうねえ……。それじゃあ、今度会った時、はじめに私の名前を呼んで欲しいかな」
「そんなことでいいの?」
「うん、そうしてくれたら、すごく嬉しい。そしたら、先にあなたと一緒に過ごせるもの。やっぱり、あの子の方が一緒にいる時間は長いから」
「分かった。それじゃあ、今度は先に君の名前を呼ぶよ。それで、その日は一日君とデートしようか」
「ふふ、いいの? 嬉しいなあ、ありがとう」
「どこに行きたいかな? 一緒に考えようか」