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方言版 太宰治 火の鳥  作者: かんから
決心する
39/79

②考え直したら?

「ほがに、ねもの()。」さぢよは、しゃ()っけえ(/\)両手で、寝でら()数枝の(つら)()ピタっどはさんだ。


 数枝()は、なも()かも()わがっだ。


つぼけ(/\)だな。」そうしゃべり(/\)ながら起ぎあがり、小っちぇ(/\)えさぢよば、しった(_/)ど抱いだ。(なん)もねえ(/\)てら()ど離れで、


かで(_)もの()は? やっぱす(/\)納豆がね。」


 さぢよも、いそいそ襟巻()外すて、


わー()買ってく。数枝は、つぐだ煮だべ()。海老のづぐだ煮っこ()買ってく()はんで()。」


 出でくさぢよ()()送り、数枝は、ガスの栓()むじっ(/\)で、ごはんの鍋()のせ、まんだ蒲団の中()もぐり込んだ。


 そうすて、その日がら、さぢよの寄棲生活がはずまっだ。年の瀬、お正月、なんも(/\)ねえまま過ぎた。みぞれっこ()降る(ばんげ)、ふたりは、電気()消すて、まっ(_)くれえ(/\)部屋で寝ながらしゃべっ(/\)た。


「さぢよの伯父()っちゃは、だばって()、いふとだど()うよ。過去(むがす)のごどは()へろ、()へろ。誰だって、みんな、(ふけ)え傷()背負(しょ)っで、そ知らね(/\)ふりすて生ぎちゃあ()んだ。いなあ。ずんぶ(/\)わがだふと()だべさ()わっ(_)きゃ()、惚れだね。」ねむいん(/\)た声でそうしゃべっ(/\)て、数枝は、すづがに寝返り()打っだ。

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