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方言版 太宰治 火の鳥  作者: かんから
うけるー。私なんかの為に
31/79

②上っ面

「さぢよの居どごろは、わっ()きゃ()、知っちゃあ()。」


三木は、落ちつき()()せるだめ、煙草()とって、マツチ()すった。雪の原()撫でてくそよ風、二度も三度もマツチの焔()()っ消す、やっと煙草()()つけで、


すた()ばって()、わとは、なんも(/\)()え。あのふとは、いま、一生懸命、勉強すちゃあ()。学問すちゃあ()ど。わっ(_)きゃ()、それは、あのふとのだめに、いことだど()ちゃあ()。あのふとさ(/\)在るんは、氾濫すちゃあ()感受性ばすだ(/\)。それ()とろけて、統一(いたでに)すて、行為()移すに、わっ(_)きゃ()、やっぱり教養、必要だど()う。叡智も必要だど()う。山中の湖水だんた()しゃ(_)っけぐ(/\)曇りね一点の叡智が必要だど()う。あのふとさ(/\)は、それがねは(/\)んで、むった(_/)ど行為があらげ(_/)ねくて。たどえば、おめ()だんた()()みごまぃで、そえで身動ぎでぎねで、――」


「めぐせく(/\)ねが。」助七は、せせら笑った。「けさがら考えに考えで暗記すて来たんた、せりふ()ゃべん(/\)な。学問? 教養? めぐせく(/\)ねが。」

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