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③静かにしてろ
まんずな、おめの貴い義務もねのが。わったどはねえばって、おめが一家ば創生すばすの、それぐれえ財産は、わのえで、ちゃんと保管しちゃあど。東京での二年間は、こぃがらのおめの生涯さ、かえって薬さながも知れね。とっこしたことだば、忘へろ。
そったしゃべっても、むんずかすかも知えねばって、だばって人間は、(なん)何が一づちょせばまね深え傷ばしょって、んでも、堪えて、知らねふりっこしてきてるんでねのか。
わは、そう思う。まあ、当分、さがしくしてろ。苦痛ば、何が刺戟で治そうとしちゃあまね。
なげえ日数、かがるばって、自然療法がいぢばんい。けっぱって、すばらぐは、こごさ居へ。
わは、こぃがら、えさ帰って、みなさしかへねばまね。まねくは、すね。それは、くすな。
じぇんこは、一銭も置いでかね。買いてえもんが、あんだば、宿へそうしゃべれ。わがらも、宿のふとさ頼んでく。」




