7章 獣人
秀一はローザの元を訪ねた。
「いらっしゃい!神主さん!」
「なんだその恰好!?」
ローザは猫耳に猫の尻尾を付けていた。
「猫耳アイドルよ~!今流行ってるのよ!」
「らしいね。」
「あなたも猫耳と猫の尻尾を付けて見て!」
「え!?分かった…。ちょっと待っていてくれ。」
秀一は猫耳と尻尾が生えた獣人に化けてきた。
「どうだ!?」
「すご~い!本物みた~い!」
「まあな。」
秀一は尻尾を立てた。
「この尻尾動くのねぇ!」
「やめろ!触るな!」
ローザは秀一の尻尾を撫でた。
「あ゛あ゛あ゛!!!」
「も~う!何感じてるのよ~!ふふふ!」
ローザは今度は秀一の頭を撫でた。
「耳も本物みたい!」
ゴロゴロゴロ…。
秀一は喉を鳴らした。
「あはは!面白~い!猫の喉マネが上手なのね!」
秀一は我に返ってローザの顔を引っ掻き回した。
「やめろ!!!」
「あーーん!顔はアイドルの命なのにぃ………。………その爪も本当に猫みたいね。」
「!」
「あなたって本当に獣人みたいだわ!」
「そんな訳ないだろ!」
正体がバレそうになった秀一はローザの顔をハリセンで往復ビンタして、そそくさと逃げて行った。