最終話 終世
「そうだ!」
弘吉は一人空き教室に向かいポッキーを取り出し食べようとした瞬間に誰かの声に呼び止められた。
「その力はあまり使わないほうがいい。」
「っ誰だ!」
「お前は教師の顔も覚えてないのか?」
「千年先生!」
声をかけた男は弘吉が通う学校の先生の千年だった。
「先生力を使わないほうがいいってなんのことですか?俺はただポッキーを食べようと・・・」
「とぼけるなよ君がポッキーを食べることで未来を視ることができる【時読み】の力を持っていることくらい知ってるさ」
「・・・どこでそれを?」
「そんなことはどうでもいいさ。その力は確実に君の命を蝕んでいる・・・力を使い続ければ死ぬぞ」
「っ何を言ってるんだ!俺はこの能力を二年前から使っているが自分の命が蝕まれているなんて感じたことも無い!」
弘吉はそう言い放ちポッキーを一袋すべて平らげた。
「はは、どうだ!死んでないだろ!馬鹿が!」
「どんな未来が視えた?」
「俺が、死んでるよ」
そう弘吉は言い、静かに息を引き取った。
「ばかやろーーーーーーー!だから言っただろ!人の話をちゃんと聞けよ!」
千年はすごくおこった。
「ふぅ・・・」
そして冷静になった。
「千年先生どうしたんですか!」
そういって歯がガチャガチャした黄色いシャツを羽織った生徒がやってきた。
「ウガアァァァァァァァァァアアアアアアア!!!」
その瞬間千年は突然、そう本当に誰から見てもよくわからないタイミングで叫びだし教壇を意味不明に、そう、本当に頭がおかしいのではないのかと一週回って冷静になるほど唐突に叩き始めた。
「なんすか?」
「チカラガ、チカラガオサエラレナイ!」
「?昼休みに出す課題やるんでもう行きますね」
そうして千年は教室に一人残されたのだった・・・
そして場所は再び変わり・・・
「AB神ZO様、ご報告があります。」
「申せ」
「はい、その時読みのボンタン使いが先ほど能力を使いすぎ亡くなったそうです・・・」
「なに?そうならないよう私は千年を使わせた筈だぞ!千年はどうした!」
「先ほどから連絡を取っているのですがまったくつながらなく・・・」
「くっ、時読みのボンタン使いが死んだ今DragonBontanは使えなくなってしまった、何か次の策を考えねばならぬか」
AB神ZOはその後も色々考えたが世界は混沌に飲まれ滅びを迎えてしまった・・・
ご愛読ありがとうございました。
次回策にご期待ください