表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/148

39,Qその人は誰ですか?A助けてくれた人です。

ご注意ください。

この回、マシンガントーク的な事が起こってます。

「君、だいじょ〜ぶ?」


 そんなセリフと共に現れたその女の人は、かなり美人な方だった。

 だがそれよりも、服装に目が行く。

 全てがアシンメトリーなのだ。

 何一つ左右対称ではない。

 あ、靴だけ左右対称ですね。


「おーい。君ー。聞いてるかーい?」


 だぼっとした上着を羽織っているのだが、その上着の裾の長さは右側は太ももに掛かるくらい、左側は胸下の辺りとかなり違う。

 右側にウエストポーチのようなものを付けているのでそれを扱い安くするためだろうな。多分。

 ズボンは短く、ザ・短パンとでもいいたくなる感じだ。ちなみに黒。

 右足は太ももまであるニーハイソックスを履いているが、左足はふくらはぎまで。太ももにはピックを入れておくのであろう帯状のものが付いている。

 靴はこれまただぼっとしたショートブーツだ。


「ねーえ。だいじょ〜ぶ?おーい」


 ……簡単にいって、カッコよくて見とれてました。


「あ、はい。大丈夫です。ありがとうございます」

「大丈夫ならいいけど……この国の子じゃないよね?」

「はい」

「どこから来たの?」

「ガルダです」

「あー。あそこは平和だからねぇ〜」

「……?」

「ここはガルダと違って国内にも魔物が入り込んで来るからね。気を付けたほうがいい」

「そっ、そうなんですか……」


 マジか。え。どうしよう。

 今からコガネ君の所に行こうかな。


「……君、1人?」

「えっと、一緒に来た子が1人いるんですけど、今は錬金術師さんの所にいまして、邪魔しちゃいけないから1人で彷徨いてたんですけど……」

「女の子が1人で歩き回ってたらいい的だよ。君は特に狙われ安いだろうしね」

「へ!?なんで分かるんですか!?」

「うーん……魔力の質感?」

「魔法使いさんでいらっしゃいますか……?」

「いや、3分の1エルフ、かな?」

「さ、3分の1?」

「まあ、色々と事情があってさ。ところで君、お名前は?」

「あ、アオイです。」

「アオイちゃんか。じゃあ、アオイちゃん、君と君の連れが合流するまで、うちに来るかい?」


 急なお誘いだな。

 これで簡単について行ったら後でコガネ君に怒られそうだな。

 でもそのほうが安心だな。

 悪い人じゃ無さそうだけど……でも流石に……


「私は単純に君と話がしたいんだ。異世界人と会うのは実に久々だからね」

「えっ!?ん?!へ!?」

「アオイちゃん、異世界人でしょ?」

「えっ、なんで、え?」

「分かるよ〜黒髪黒目でこの大陸にいるなんて、異世界人一択だからね」

「そっ、そうなんですか?」

「うん。ちなみに言うと、私もそうだよ」

「え?そう、と、言いますと……え?」

「私も異世界人」

「えええええ!!!」

「だから、うちで話さない?」

「お邪魔します」


 自分以外の異世界人に初めて会った。

 なんか慣れてる感じがするし、色々お話出来るかも知れない。

 そんな理由で付いていく事にした。


「そう言えば、お名前は?」

「レヨン。レヨン・ベール」

「レヨンさん……本名ですか?」

「ん〜……この世界での本名、かな。日本にいた時は、細川 緑って名前だった」

「緑さん……」

「ちなみにだけど、レヨン・ベールってのは緑色の1種みたいだよ。うろ覚えだけど」

「うろ覚えなのに名前にしちゃったんですか」

「いい感じじゃない?レヨン・ベール」

「いいとは思いますが……」

「アオイちゃんは本名?」

「はい。藤野 葵です」


 そんな事を喋りながら歩くこと数分。

 この辺りで一際高いところにいた。

 目の前には少し古いが、それが味になっている木製の建物。

 レヨンさんお洒落なところに住んでるな。


「お上がりな」

「お邪魔しま〜す」


 やけに古風な口調のレヨンさんの後に続いて家の中に入ると、中も木製の家具がほとんどで、木の香りに満ちている。

 なんとも落ち着くのは、木の香りの他に若葉の香りもするからだろうか。

 森の中にいるような気分だ。


「とりあえず座って。お茶でいい?」

「あ、すいません。ありがとうございます」

「いえいえ。それにしても客人が来るのは久しぶりだな〜いいお茶あったっけ」

「お、お気になさらず〜」

「いやいや、ここでどう対応するかで変わるんだよ」

「何がですか?」

「色々、かな。その相手にどう見られるかとか、相手の態度とか」

「なんか凄く社会的な話になってません?」

「確かに。会社の接待的な話の気がするね」

「私、まだ社会人じゃ無いですけど」

「それを言ったら、私だって社会人にはなってないよ」


 いいながら、レヨンさんはアンティーク調のカップにお茶を入れてくれた。

 凄くお洒落なカップなのに緑茶。

 紅茶とか入ってそうなのに緑茶。


「レヨンさん、この世界、緑茶ってあったんですか」

「茶葉を売ってる店に行って、紅茶の1番若い、まだ早い葉をくれって言ったんだ」

「そういえば、紅茶と緑茶って茶葉同じなんでしたっけ」

「そう。はや取りなのが緑茶」


 レヨンさんは物知りだな〜

 この家、本めっちゃ多いしね。

 それに伴って壁すべて本棚みたいになってるしね。

 不躾だとは思いながらも気になってキョロキョロしていると、本棚に見知ったタイトルを見つけた。


「世界とは何か……」

「お?知ってるの?」

「はい。凄くお世話になった本です」


 レヨンさんもこれ読んでたのかな?


「あはは。それは嬉しいね」

「へ?」

「その本書いたの、私だよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ