ユルゲン国同盟舞曲集
1
紅い夜が訪れた。誰かが死んだのだろう。
その静かな夜はカーテンが降りた瞬間である。
悪魔を湛え、悪魔に祈る。
大ユルゲンの復活である。
2
ユルゲンの夜はいつも混沌とした喧騒に包まれては死者を葬送する、その紙の国にユルゲンは朝に消えては夜に復活する。くらりと調べにのせて歌を歌う、その音の聴こえる、朝よ、昼よ、夜よ、そしてカーテンよ。
3
おや、あなたはだれかね?
あなたは新入りかね?
見慣れない顔だね。
ここにいるならファミリアの規則に従うこと。わかったね。
4
彼に従う彼女は、いつもその名のない朝に起きては彼にキスをしていた。
おはよう。早く起きて。あなた、朝になったよ。
彼は雨が降っている、その朝に何も見えない。
5
実に静かなものだった。そう思わずにはいられない。
復活祭! 過越し際! 死者に葬送の儀を行った。
誰かが死んだようだ。
誰がなくなったのかね?
ああ、あなたの死が近づいてきた。
6
黄色い朝の陽光に調べを謳わす、
湛えよ。
下界の世界なんて高が知れている。
湛えよ。
あなたが真実の愛を見せてくれたならば、
湛えよ。
私はファミリアの総統になってユルゲンを治めよう。
湛えよ。
大ユルゲンの復活だ!
7
ユルゲン
ユルゲン社会主義連邦共和国とは、1453年から1871年まで東ヨーロッパに存在した連邦制国家である。現在連邦を構成してた3カ国はすべて独立しておりEUに加盟している。
8
私が独裁者だったというのかね?
私はユルゲン革命を癒した。
私は法典を作った。
私はユルゲンの国家を支えた?
9
喧騒と叫び、あるいは祈りと愛がごちゃ混ぜになって、なにもかもが収拾がつかなくなる、その日がユルゲンに訪れたとき、ユルゲンの夜はやってきた。史書は燃えた。
10
ユルゲンは死去などいたしません。