く・・・ 屈辱的だわ!!
このリリアナ・フォン・アンダーリップがまさかの皿洗い。ガチャン
ここに来て5日。
まさか、こんなことをすることになるだなんて・・・ガチャン
最初の3日間はよかった。ガチャン
すごく楽しい日常だった。
用意される食事はどれも質素なものだった美味しかったし、部屋は狭いが清潔感がある。
なによりも、天然の温泉がいつ何時でも入り放題。ガチャン
デザートもコーヒーも飲み放題。
「遊具がない。遊びたい。」と文句を言えばトランプやビリヤード、ルーレットなどが用意された。
最高だった。ガチャン
私の我が儘を聞く最高の奴隷が手に入った。
そう思っていたのに・・・ガチャン
「お嬢様。資金がつきました。」
ガルムのこの言葉を最後に私の楽園は崩壊した。
そう、私は所詮ただのお客。ガチャン
お金を落とさなければ意味はない。
でも、私達にはお金を入手する方法がない。ガチャン
力が戻っていない今の状態で人間の国に行けば間違いなく人さらいに遭う。
この高貴なわたくしが奴隷落ちだなんてありえない。ガチャン
かと言って私達には帰るべき場所がない。
行く当てもない。ガチャン
そんな時、ガルムがあるモノを発見した。
それは求人広告だった。
『日給10万G 住み込みOK 最初は見習いなので日給8割からスタート。 素人でもOK 技能持ちや魔法使いの方の日給は応相談 一日のアルバイト時間は8時間を予定しております。』
このお店の求人広告らしい。
このお店で働く。
それはお客様からアルバイターになるということ。ガチャン
待遇はもちろん変わってくるし、今までのように遊び呆けるなど以ての外。
この魔族の令嬢たるわたくしにはふさわしくない。ガチャン
でも、ガルムやバーンズだけを働かせるのはおかしい。
だって彼らは母国を失ったわたくしについて来てくれた高潔なる騎士。ガチャン
わたくしがいつかまた羽ばたくと信じてくれているのだ。
それに、もう一度人生をやり直すにはお金がいる。
それを貯めるのにちょうどいいかもしれない。ガチャン
「でも、わたくしは働かないわ!こんな下々のやる雑務など!高潔なるこの私がするべき仕事じゃないわ!」
わたくしは走った。
そして、扉を開いて轟叫んだ。ガチャン
「ポーカーで勝負よ!」
コーフィ=チープにトランプを叩きつけて勝負を挑んでやったわ。ガチャン
「結果は惨敗でしたがね。」
ガチャン
「うるさいわよバーンズ!おだまりなさい!」
そうポーカーでは不覚を取った。
だから次はルーレットで・・・
「まさかあそこで0に入るとは・・・」
ガルムが悲しげに虚空を見つめながらそう呟いた。
そう!その通り!
あそこで0さえ入らなければわたくしが勝っていたのに・・・!ガチャン
しかし、わたくしはまだ諦めない!
こう見えてもわたくしはビリヤードの達人!ガチャン
一つの突きで無数の球を転がして落とすだなんて楽勝だわ!ガチャン
例えるなら、社交界の場で視線1つで男を何人も転がして、掌で躍らせるぐらいには楽勝だわ!
「フフン! このわたくしとここまで互角にやるだなんてさすがね! でも、次の勝負で決着よ! わたくしの真の恐ろしさを教えて差し上げるわ!」ガチャン
「魔法使ったのがバレて反則負けとか・・・」
「ああ、あれはありえなかった。おまけに、ボールを棒で貫くしね・・・」
バーンズとガルムの2人が昔のことをネチネチと・・・!
すんだことはもういいじゃない!
「あんたたちうるさいわよ!」
ガチャン
「リリアナさん。もう勘弁してください。」
「あら、店長。そんなことおっしゃらないで、わたくしの白魚の様な指を気にしているのでしょうけど大丈夫よ。人間と違って魔族は丈夫だし回復力も早いんだからね。」
ガチャン
あら?
また割れたわ。
店長さん。
貧乏だからってこんな安物の食器使っちゃだめよ?
リリアナ・フォン・アンダーリップ。
ポーカー勝負 5勝20敗1引き分け 400万Gの負け
ルーレット対決 12勝5敗3引き分け 2300万Gの負け
ビリヤード勝負 1勝22敗 8300万Gの負け
総額 1億1000万Gの負け
リリアナ 日給5万
ガルム 日給15万
バーンズ 日給10万
総額 日給30万
リリアナ 本日の失敗
食器 23個 23万
シーツ 2枚 60万
総額 83万
借金総額 1億1053万




