Tachyon:6 アイスボール
今度目を覚ました場所は真っ白だった。
「うわぁ・・・。真っ白だ。」
「相変わらずすごいねぇ・・・。」
「アビス。ここはどこなの。」
とアビスに聞いた。するとアビスからは地球ですと答えが返ってきた。なんでここが地球。南極にでもいるのかなぁ。南極にいたら、オゾンホールから絶賛紫外線が僕たちの肌にあたる。下手をすれば肌の病気に・・・。
「その心配はないですよ。」
「ていうか、今は紫外線が当たり放題でしょ。」
とレオンが言った。
「それはいけないよ。早くここから逃げなきゃ。ていうか、ここは地球のどこなの。ずいぶん熱い気がするんだけど。」
「赤道直下です。」
はっ・・・。赤道直下。なのに全然赤道の下らしくないよ。一面真っ白じゃないか。ここは海とか熱帯雨林じゃないのか。でも、そんなもの全然広がっていない。なんで、こんなに真っ白なのだろうか。
「アビス。ここは何年前の地球なんだ。」
「6億年前です。」
相変わらず、数字がすごい気がする。でも、さっきいた46億年前からそんなに次段を戻って来たのか。なんでそんなに時代を戻ってきたんだ。
「アビス。時代が戻り過ぎだ。もうちょっと他の年代にもよりたかったぞ。」
「いいんですか。何もないところによって。」
何もないところ。それはそれで、退屈だ。じゃあ、ここのほうがまだいいかなぁ・・・。でも、ここも何もないのは同じだ。
「バキバキ・・・。」
という音がし始めた。下を見るとしたの真っ白な地面に亀裂が走っている。それがだんだんと他の場所に広がっていく。
「えっ・・・。アビス。この下のこれは一体・・・。」
「氷です。」
「氷。ここは赤道直下でしょ。なんで氷がこんなところにあるの。」
「ここに氷があるのは地球の温度を温かく保っているメタン菌という菌が減少したためです。メタン菌が減少したことにより、地球は温かく温度を保つことができなくなり、簡単に言えば月と同じ状態に近くなったのです。月の気温。太陽の当たらない面では水はふつうに凍ります。しかし、太陽光が当たる面は解けてしまいますね。」
「それはそうだ。でも、今ここは太陽光が当たってる。なのに。どうして。さっきのメタン菌とかが関係しているのか。」
「そうですね。メタン菌が減りすぎてしまいましたから。」
「でも、この時代には生物はいるのか。」
「ええ。目に見えない生物がいますね。」
「こんな状態で生きていられるのか。」
「海は無理です。海は太陽光が届かない海底まで凍りついています。ですが、温泉とかそういうところで生きていますよ。」
「ほう。生命っていうのはすごいなぁ・・・。」
バキバキバキ・・・。音がさらに大きくなり、下の氷に走る亀裂がさらに増す。今北極圏とかで起きている状態のメチャクチャ大きな規模だ。亀裂の走った氷の一角が陥没したのが見えた。そして、大きな水柱がたつ。
「面白そうだ。レオン。アビス。あすこに行くぞ。」
レオンとアビスは顔を見合わせた。どうしようっていう顔。でも、僕がいるからには行くしかないのだよ。
「もうちょっと面白い場所があるんだけど。」
レオンがそう言った。
「もっと面白いところ。じゃあ、そこに行こう。」
「おい。レオン。」
「いいのよ。」
何がいいんだろうか・・・。
このときの地球は全体が氷河期の状態でした。ですので、赤道直下でも分厚い氷が張っていました。
また氷にはり方っていうのは面白いもので、赤道に近づけば近づくほど速いスピードで凍っていくようです。




