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10.それぞれの自由

北の山脈の神殿でエイドスの核が輝きを放ち、光が空を貫いた瞬間、セレスティアの闇が砕けた。300年ぶりに太陽が大地を照らし、冷たい風が温かなそよ風に変わった。六人は神殿の外へ出て、崖の上に並び、その光景を見上げた。

レオンは剣を背に背負い、その重さが心地よく感じられた。ミリアは首飾りを手に持つと、光が消えるのを静かに見つめた。ガルドは馬の鞍に凭れ、空に笑い声を響かせた。カイは杖を手に跳ね、子守唄を口ずさんだ。リナは笛を手に持つと軽く吹き、セフィラは短剣を鞘に収めた。長い旅が終わり、世界が息を吹き返した瞬間だった。風が六人の髪をそっと撫で、太陽の光が彼らの顔を温めた。崖の下には、緑が芽生え始めた大地が広がり、遠くで川のせせらぎが聞こえた。

「やっと終わったんだ。私たちの戦いが、セレスティアに光を取り戻したのね」とミリアがエイドスの結晶を見つめた。結晶が柔らかな光を放ち、彼女の手から離れて空へ浮かんだ。核が山脈の頂上で輝きを増し、光の波が大地に広がった。

「これから何が始まるんだろう。私たちの未来って、どんな風に広がるのかな」と彼女が呟き、風に目を細めた。星詠みの民としての使命が果たされ、彼女の心に穏やかな安堵が広がっていた。彼女は崖の端に立ち、風に髪をなびかせた。太陽の光が彼女の顔を照らし、彼女に穏やかな表情をもたらした。

「未来か...俺にはまだ見えないけど、この光の下なら悪くねえよ」とレオンが剣の柄に手を置き、太陽を見上げた。剣の脈動が静まり、彼に深い安らぎを与えていた。「少し休んで、また歩く。それが俺の生き方だ」と彼が静かに語り、崖の端に立った。守護者の幻影が消え、彼は初めて自分の道を自分で選べる自由を感じていた。

「終わりじゃねえよな。始まりだ。俺、みんなともっと冒険したいぜ」とガルドが馬に跨り、短剣を宙に投げて受け止めた。彼の笑顔には旅への愛着が溢れ、仲間への親しみがにじみ出ていた。

「こんな景色、盗賊やってた頃には夢にも思わなかったよ。俺、やっと自分の居場所を見つけたぜ」と彼が笑い、馬のたてがみを撫でた。風が彼のマントを翻し、彼に活気を与えていた。彼の軽快な動きが、風に溶け込むようだった。

「ねえ、僕、こんな明るい世界初めてだよ!鳥の声ってこんなにきれいなんだね!」カイが杖を振って飛び跳ね、子守唄を歌った。旋律が風に乗り、光と共鳴してセレスティアに響き渡った。「僕、これからも歌うよ。みんなが笑うように!」と彼が声を弾ませ、崖の上でくるりと回った。彼の純粋な喜びが、六人に温かな気持ちを運んでいた。風が彼のローブを揺らし、彼の笑顔が太陽の光に映えた。

「私、風の民の過去を捨ててよかったよ。お前たちと過ごした時間が、私に新しい自由をくれたんだ」とリナが笛を手に持つと、短く吹いた。風がそよぎ、彼女の瞳に穏やかさが宿った。「私の風は、これからもお前たちと一緒に吹くよ」と彼女が笑みを浮かべ、風に髪をなびかせた。風の民の追跡者との決別が、彼女に新たな道を切り開いていた。彼女は笛の音を風に委ね、遠くの空を見つめた。

「私の剣が戦いを終えた。お前たちのおかげで、私は新たな道を見つけられたよ」とセフィラが短剣を手に持つと、微笑んだ。彼女の声には過去の重さが消え、未来への希望が響いていた。「この光の中で、私も自由に生きるよ」と彼女が呟き、風に目を細めた。帝国の将軍としての冷たさが溶け、彼女に穏やかな表情が戻っていた。

彼女は短剣を手に持つと、その光を確かめるように握った。

六人は崖の上に立ち、それぞれの旅の終わりを感じていた。だが、それは終わりではなく、新たな旅立ちだった。エイドスの光が彼らを包み、風がそよぎ、セレスティアに平和が訪れた。「俺は自分の道を進む。また...いつか...」とレオンが仲間たちに目をやり、珍しく口元を緩めた。

「そうね。私たちが一つになったから、エイドスが輝いた。これからも、どこかで繋がってるよ」とミリアが微笑み、首飾りを握った。「ありがとう、みんな」と彼女が言い、風に髪をなびかせた。

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