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プロローグ 聖女パーティーに追放された

しばらく毎日投稿します。



とある借家の1室、俺はパーティーリーダーのマリアに呼び出された。


簡素なテーブルを挟んで向かいに座った彼女は青い瞳、金髪に白い肌で、街を歩けばすれ違った人が最低二度見はするくらいの美人。


今はその整った顔が少し緊張している。



マリア・プライドは俺の同い年の幼馴染で、幼い頃から神に選ばれた聖女として英才教育を受けた。


俺の父さんはマリアの教育係だった先々代聖女の従者だったから俺もついでに隣で同じ教育を受けたけど、何もモノにならなかった俺と違ってマリアは何をやらせてもピカイチだった。

もうね、自慢の幼馴染。


そんなマリアが慣習に従って15歳でこの町のギルドにパーティー登録をしてから3年。

俺はその一員となってマリアの横で冒険者として活動してきた。

ほかの実力のあるメンバーも一緒に頑張っている。


これからも、楽しいことも辛いことも仲間と乗り越えて世界を脅かしている闇のドラゴンを……




「シルヴァ、貴方にはパーティーから外れてもらう。」




マリアが凛とした声で言った。

はい?


「へ?」

いきなりすぎてへなちょこな声を漏らしてしまった。



「シルヴァ・マルスを、今日パーティーメンバーから除外する。」



固い、それでいてしっかりした声でマリアが繰り返した。



じわじわと言葉の意味が染みる。




「やだやだやだやだ。」


思わず言葉が出る。

理解した脳が反射的に拒否した。

そんな俺を見てマリアがふぅ、とため息をつく。


まてまて、え、どゆこと?

いや、落ち着け。




……どゆこと?


「貴方に拒否権はない。この家からも出て行ってもらう。」


ズゴンと言葉がおでこにぶち当たる。

うぅ、グワングワンするぞ。


「嫌だって。困る。マリアのそばにいたい。」


「貴方がこのパーティーの実力についていくのはもう無理だ。今後受けるクエストの難易度では同行させることすら出来るか怪しい。」


グサッと今度は心臓に来た。

真実ってどうして痛いんだろ。


「確かに俺はあまり強くないけど……。」


でも荷物持ったり、旅支度したり、遠征のアレンジとか。

野宿の夜番は俺だし、壁に釘打つのも得意だし、ジャムの瓶も開けられる時もあるし。3回に1回くらいはさ。



「私たちは貴方がいなくてもやっていける。」



はい。おっしゃる通り。でも……。



「俺はマリアのそばにいないとダメなんだって!」




「……。」




「パーティーから外されるとしても、家事したり雑用したり働くから一緒に暮らせない?」


冒険者として使えないのはわかった。

でも、せめて追い出されたくない。


「ここの家賃はクエスト報酬の共通経費部分から出している。だからクエストに貢献しない人間が暮らすのはおかしい。メンバーじゃないなら個人報酬の分配もしない。生活はどうする。」


「働く分ご飯だけ分けてくれたらいいから!」


「……私はそれでいいとは思わない。」


「俺はいいと思う!頼むから、本当、そばにいさせてほしい。マリア……。」


もう本当懇願。懇願しかない。

じっとマリアを見つめる。


マリアはそれをまっすぐ見つめ返してため息をついた。


「わかった。」


「マリア!」




「自分の足で出て行くのと、私につまみ出されるの、どっちがいいか選びなさい。」



元々別サイトで女性向けを書いていますが、今回なろうに参入しました。

なろうにはまだ不慣れですが至らないところは目をつむって応援いただけると嬉しいです。


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