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クチュクチュ美味しい

 少し前のテレビ……だったかユーチューブだったか。


 『日本のコンビニのおにぎりや巻き寿司の包装がスゴい!』なんて話題があった。

 「海苔のりのパリパリ感が保たれてるッ」とか何とか。

 嬉しそうに。



 これがね……なんというか、「今の若いコってスゴいなぁ」と少し感嘆。

 いや、グルメよねぇ。

 つうだよつうッ。


 ボクなんか、その発言の人の倍以上は生きているんですが、“パリパリの海苔のり”、何回食べてるだろう?

 ほぼ無い。


 いや、前述のようにコンビニがガンバってくれてるからパリパリの海苔のりは食べてるんだけど、“求めて食べた”ことがないのだ。



 『コンコンチキ』の投稿で書いたのだが、ボクはベッチョリ派である。

 酢飯にワサビ醤油が染み込んだのが好物だから、巻き寿司なんて、もうベッチョリとける。

 当然、海苔のりは濡れる。


 ご飯に海苔のりを乗っけて食べるのも、小皿に醤油を入れて、そこに1枚1枚、醤油に1度 けてからご飯に乗っけている。


 おもちを食べる時も、そう。

 お餅を海苔のりくでしょ?。

 それを、一味唐辛子を振った醤油にひたして食べるのだ。


 我ながら、ホントーに海苔のりのパリパリ感とはえんの無い人生を歩んできている。


 つうとかいきとかとは、かけ離れた男だものねぇ。



 “海苔のりとおにぎり”と聞いて、思い浮かぶもの──。


 堺市で育ったボクの小学生時代、毎年の冬には、金剛山への登山遠足があった。

 そのお昼ご飯。

 母親のつくるお弁当の記憶は味付け海苔を巻いたおにぎり。

 寒さで指がかじかむので、箸を使って食べるようなオカズは、メニューとしてあきらめられていた。

 ヒンヤリと冷えてしまっているおにぎり。

 ピッタリと貼りついた味付け海苔。

 カプリとかじりつくと、その海苔のりの部分が噛みちぎれない。

 前歯で噛んだ状態で、つつーとがすように引っぱる。

 がれたヤツをすするように口に入れる。

 初めの一口ひとくちで、海苔はほぼ口の中に入ってしまうような食べ方だった。

 味付け海苔は醤油を点けて巻いたのだろうか?

 海苔のりがれたおにぎりの表面には、むらさき色なあと海苔のりの香りが残っていて、それと、具の、塩がキツめの梅干しで残りの部分を食べる。

 おにぎりも、やや塩がキツめに振られてかなぁ。


 それをなつかしく思い出すことはあっても、不満を感じたことがないのだ。



 海苔のりと聞いて思い浮かぶもの──。

 即席ラーメンを作る時に、乗っけたりしてたかなぁ?

 特に、『サッポロ一番 塩ラーメン』。

 湯気ががってるから、当然、乗っけた海苔のりはフニャリとスープの表面に貼り付く。

 その部分を避けながら麺をすすり、スープを飲む時になって、チュルンとクチャクチャになった海苔のりをスープごと吸い込む。

 スープは先に飲み込み、口の中に残ったクチャクチャの海苔のりに、たっぷりと染み込んだスープと海苔のりの香りと味をしゃぶる。


 これ、大好きだったのだ。



 こーゆーのをなんて言うのだろう?

 舌が田舎いなか者とか、お子チャマってことになるのかなぁ?



 とにかく、いきでもつうでもグルメでもないことは、確かだ。

 企業努力をしてくれてる職人さんやメーカーさんには、ホント、申し訳ない。

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