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番外編1話 優花視点1


 ママが再婚するって言い始めた。なんで? 私がモデルを始めてから男性が苦手になったの知っているのに。何度も嫌だって言った。それでもママは再婚するって決めた。モデルで稼いでるから一人暮らししたいけどママがダメって言う。こんな生活耐えられないよ。


 ここ最近毎日が憂鬱な日々。どう接すればいいの? 変なことしてこない? いやらしい目線で見てこない? 不安が頭をよぎって夜もあまり眠れない。そのせいで私生活すら崩れていく。


「はー」


 そんな日々が続き、今日は再婚相手の人と会う。会いたくない。そう考えながら実際に会ってみる。会ってみると再婚相手には同い年ぐらいの男の子がいた。外見は優しそうだけど、内面はわからない。男なんてそんなもの。もうあんなことは嫌だ。


 私はそう思い、再婚相手の人に挨拶をしながら同い年の男の子を睨む。これぐらいしかできない。その後も少し雑談をしていたが私は口を開かなかった。口を開いたらこっちを見てくる。別に男性に見られるぐらいなら大丈夫。だけどその目線がいやらしい目線ならって考えると...。一緒に暮らすのにそんな目線で見られると考えると耐えられなくて声が出せない。


 雑談が終わり家に帰る。


「優花。どうだった?」


「私は再婚は反対だったの!」


「そう言われてもね。これは優花のためでもあるのよ?」


「は?」


 私は会話を区切って部屋に行く。私のためですって? 何を言っているの? ママは私のこと嫌いになったの?また毎日が憂鬱な日々。そう思いながら2週間がたち一緒に暮らす日が始まった。


(嫌だよ...)


 家に着くと、明彦さんが挨拶をしてくる。私はそっけなく返して家に入る。居間に少しいるとママが仁さんに


「仁くん。なにか食べたいものある? 作るよ!」


 と言っている。よくも実の娘の心配より義理の息子に気を使うよね。私はそう思うとイライラしてきた。仁さんはママに気を使ってか愛想よく返していた。


(仁さんはまだましな男性かな?)


 考え始めるとママに対してイライラしてきて家を出る。


 ここら辺はわからないのでお散歩でもしようと思いショッピングセンターに入る。やっぱりモデルだけあっていろいろな人に話しかけられる。ファンが話しかけてくれるのは嬉しいけど、男性のファンはいやらしい目で見てくる人も少なくない。


 私は少し嫌になってゲームセンターに行く。すると不良が話しかけてきた。目線がいやらしい。怖い。そう思ってつい言葉を強めに言ってしまう。すると不良たちが怒り始めて怒鳴る。声が出ない。そんな時、仁さんが近くにいて


「あの。その女性俺の知り合いなので許してもらえませんか」


 と話に入って来てくれた。なんで? あんなに冷たく接したのになんで助けてくれるの? 


「あ? ゆうの彼氏か! こんなさえない奴が彼氏とかウケるわ」


 不良が言った言葉に私は言い返してしまう。


「彼氏じゃないんだけど」


 仁さんの気持ちも考えずになにを言っているの? そう思いながらも仁さんは助けてくれた。お礼も言えず、お礼が言えないよりも失礼なことに罵倒をしてしまう。本当に最低な女。自分自身に嫌気がさす。それでも仁さんは喫茶店に誘ってくれて、一緒に行く。


 まず仁さんに絡まれていたことを尋ねられた。私の弱みをここで話すのはって思い、いつも通り強く言ってしまった。その後仁さんが家族面をしてイラっとしてしまい強く言う。


 ふと仁さんは両親の結婚をどう思っているか気になって聞いてみる。


「あんたさ、親の結婚をどう思っているの?」


 その返答が大人すぎてむきになる。でも仁さんが言うのも一理ある。ぶっちゃけこの歳でわがままを言うのはって思ってしまう。仁さんは私が言ったことも肯定してくれながら話してくれた。その後聞いたことに対しても、ママのことを悪く言わなかった。


(見た目と一緒で優しい人なのかな。少し試してみようかな)


「お互い無干渉で行きましょう」


「無干渉って言うのは無理だからさ、必要最低限の会話って言うのはどう?」


 さっきから仁さんは私を伺いながら回答をしてくれる。


(まあやさしそうでよかった。でもまだ信用はできない)


 私はそう思いながら家に帰り、次の日学校に通う。



読んでいただきありがとうございます

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― 新着の感想 ―
[一言] >モデルで稼いでるから一人暮らしもできるけど、ママがダメって言う 一人暮らし出来るではなく、したいが正解では。 収入が有っても保証人がいないと部屋は借りられない。母親が反対しているのな…
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