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23話 夏祭り1

後1話は0時に投稿する予定ですが、もしかしたら投稿ができない可能性もあります。そしたら明日投稿すると思います。

明日以降はまた1話投稿になります。よろしくお願いします。


 卓也たちと遊んだ日から1週間たった今日、地元でお祭りがある日になった。優花と一緒に夏祭りに行く準備をする。


「仁は何の服で行くの?」


「俺は甚平かな? 優花は?」


「私は浴衣」


「そっか。じゃあ着替えてくる」


 俺はそう言って自分の部屋に行き、着替え始める。父さんに無理やり買わされたときは甚平なんて着る機会がないと思っていた。でもなんやかんやで着る機会があったと思い感謝する。


 俺が甚平を着て洗面所に行き、髪を整え始める。いつもなら整えないが今回は仲のいいメンバーと遊ぶし、久しぶりにオシャレをする。


(まあフツメンにはなれたかな?)


 整え終わって居間に向かう。今には浴衣姿の優花が座っていて、目を奪われる。見とれてしまい立ったまま優花を見てしまう。かわいい。今までもかわいいと思っていたけど、今回は別格。


「どうしたの?」


 きょとんとした顔で俺に尋ねてくる。話しかけられてもすぐ我に返ることはなく、少しの間があって答える。


「あ、ごめん」


「それよりも大丈夫? ずっと立ってこっち見てたけど?」


「大丈夫。似合ってるね」


「え? ありがとう」


 つい本音を言ってしまった。でも下手に嘘をつくよりはいいと思う。俺はすぐ優花と一緒に家をでる。優花は下駄をはいていたためゆっくりと夏祭りが行っている神社に向かう。

 

 神社前に着くと、甚平の隆一、私服の菊池くん、浴衣の結城さんがいた。


「やっぱり二人で来たね」


「あぁ。待たせて悪い」


「俺だけ私服かよー。甚平買っておけばよかった」


「まあしゃーないって」


「じゃあ行こうぜ」


「おう」


 俺と隆一の会話が終わると同時に祭り会場に入る。父さん。甚平買っていてくれてありがとう。


「やっぱりあれ食べたいよなー」


 隆一が言う。それと同時に俺が言う。


「「チョコバナナ!」」


「だよなー」


 隆一と意気投合する。やっぱり祭りに来たらまずはチョコバナナだろ。チョコバナナを食べなくちゃ祭りに来たって感じがしない。俺と隆一がチョコバナナを買って食べ始めていると優花と結城さんはりんご飴を食べていた。


「いつ買ったの?」


「仁がチョコバナナ買ってた時だよ」


「あーね」


 優花と話していると、優花はずっとチョコバナナを見ていた。あー。食べたいのね。


「一口食べる?」


「いいの?」


「いいよ」


 俺が優花に渡そうとするが、チョコバナナの刺している棒の持つ部分が少ないため、渡せなかった。そのため優花に食べさせてあげる。やっぱり恥ずかしい。顔を赤くしてしまったが、優花も顔を赤くしていた。


「俺たちの前でイチャイチャするな!」


「そうだそうだ!」


「まあまあ。まだ始まったばかりだし、色々回ろ―」


 結城さんがフォローを入れてもらい助かった。その後、俺は焼きそば、たこ焼き、ゲソを食べる。優花はかき氷、フランクフルトを食べていた。すると菊池くんが言う。


「女子がフランクフルトを食べるってエロい...」


「それは男子だけの時に言おうぜ」


 隆一が菊池くんのフォローを入れる。それでも優花や結城さんが少し嫌そうな目で菊池くんを見ていた。でも菊池くんが言うことはわかる。でもそれを口にするのは良くない。


 花火が始まる時間になってきたので少し混んできた。階段を上るのにも一苦労だ。そのため、優花と手を繋ぎ歩く。


(自然に手を握れた。嫌がってないかな?)


 俺がそう思い優花の方を向くとそっぽを向いていた。でも手はちゃんと握り返してくれているのでこのまま進み、花火がみれるスポットに着く。着いた時、隆一たちがいない。あれ?


「隆一たちいなくない?」


「そうだね。はぐれちゃったね」


「ちょっと連絡だけ入れておくよ」


「うん」


 こんな時にはぐれるなんて。ここ最近優花を意識し始めてきたばかりなのに、ここで二人っきりになるなんて...。ラッキーと言えばいいのか...。連絡を入れたところで花火が始まる。


「始まったよ!」


「そうだね」


「きれい」


「うん」


 お互い花火に夢中になり、無言状態が続く。終わった時、優花が俺に聞いてくる。


「仁は私のことどう思ってる? 私は仁のこと好きだよ?」


「俺は...。ちょっとまだわからない。でも優花のことが好きかもしれないとは思う。はっきりとわかったらちゃんと言うからもう少し待っててくれないか? 夏休み中には返事するから」


「うん!」


 俺がそう言った時。


「え? 仁は龍宮寺さんが好きかわからないのに付き合ってるのか?」


 今の話を聞かれてしまい、隆一たちが俺に尋ねてきた。

読んでいただきありがとうございます。

呼んでいただいたりブックマークや評価をしていただけているためすごくモチベーション向上になっています。誤字報告もすごく助かっています。本当にありがとうございます。

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