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0話 出会い

新連載です


 高校入学して1か月ほどたったある日、父さんが問いかけてくる。


「お父さん、再婚しようと思うんだけど仁は嫌か?」


 いきなりのことで驚いたが


「いいと思うよ」


「そうか。じゃあ週末にでも連れて来るよ」


「うん」


 俺――龍宮寺仁りゅうぐうじじんには母親がいない。生まれてすぐ母親が他界してしまい、母親と言うものを知らない。そんな時、父親から再婚すると言われた。実際、高校生になってから母親ができても親として見られる自信がないため、反対してもよかった。でも、父さんには父さんの人生があるし、俺が縛ってしまうのには気が引けた。別に親になる人の性格が悪くなければ誰でもよかった。


 週末になり、父さんが家に連れてきた人は優しそうでよかったが、問題はそこじゃない。連れ子がいることだ。それも同年代の女で、俺たちの年代なら誰もが知っているモデル。俺が唖然としていると親になる人が話しかけてくる。


「はじめまして。鈴木美穂と言います」


「はじめまして。龍宮寺仁と言います」


「今後はお母さんになるけど、できる限り頑張るからよろしくね」


「はい」

 

 話し終え、モデルの子の方を向くと俺を睨みながら話しかけてくる。


「鈴木優花。よろしく」


「よろしく...」


 睨まれて挨拶されたため、なんて答えていいかわからず、そっけなく答えてしまった。モデルに幻想を抱いているわけではないからいいが、ここまで露骨に睨んでくると気分が良くない。それでも今後は家族になる存在だから、なるべく仲良くはしたいと思う。


 挨拶が終わり、少し雑談をして解散になった。父さんいわく、今月中には籍を入れるらしいので、今月から一緒に暮らすことになる。不安があるが、周りに迷惑をかけないように過ごそう。

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