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第七話 『魔法』と『気』 その2

前回のあらすじ:魔法をおそわりました。

「『気』の説明の前に魔法の在り方を説明せにゃ区別がつかんじゃろて、まずはその説明をするぞい」


「おう、頼んだ」


「魔法ってのはこの世界に大量にある『魔素』と呼ばれるもの、その『魔素』にこの世界の住民は侵食され続けた結果、生まれながらに体内に『魔力』と言う形で存在しておる、それを魔法学的に利用するものを『魔法』と呼ぶのじゃ。今や魔力は生命と直結する程重要な要素となっておる。……と言うのがお前さんにはわかりやすいかの」


「なるほど、だからさっき言った潜在的な属性ってのは一番身体に影響を与えた基本属性ってことになるのか」


「そういうことじゃな」


「その理屈で行くと海辺育ちは水属性が多くて、山育ちは土属性が多いとかその他地方によって属性影響がだいぶ拡散されると思うんだけど」


「それが自然の摂理としての道理じゃて、全属性が使えるなんてのは異端の所業じゃ」


「まぁ、俺がこの世界に転生した理由を考えればそれほどやばいのと戦わされる羽目になるのか」


「かもしれんのぉ」


俺は改めて高天原での出来事に対して己の今後、待ち受ける巨悪に対して不安を覚えた。


「それで『気』とは己の肉体の『芯』となるものから出る力を差すわけじゃが、魔法優先の現代じゃとあまり研究は進められておらんので独学で説明するとじゃな」


「ふむふむ」


「元来『魔法』が外部の影響を受けて発現したものと仮定するならば、『気』は元々己の中に存在したであろう力を指す」


「えっと、なんで内部から元々あったってのがわかるんだ?」


「それは簡単に『気』を使える儂もそうじゃから言えることだが、この世界で外部で発生した『気』を見たことが無い。故に外部には存在しないのであろうと言う結論に至ったわけじゃ」


「なるほど……」


8000年も生きてて感知したことが無いってことはそう言う事なんだろうな。


「それと儂の『気』のレベルは今8なんじゃが、『気』の強さとはすなわち『心』の強さだと儂は感じておる。まぁ誰に言っても信じてはもらえんかったがの……」


残念そうにじーちゃんはしんみりした。

これまで『気』に関して独自に研究をし、それらを他の四帝や国家に提唱しても「四帝が強すぎる為それを理由として立証することはかなわない」と門前払いを受けたらしい。


「俺はじーちゃんの提唱する『気』の理論を信じるよ」


「カ、カムイ……!!」


その言葉にじーちゃんは目を潤ませている。

確証なんてものはなかったけど、俺が好きな王道の話には1つの共通があった。『勇者にはどんなものよりも強い心を持ち合わせている』それは多分何度もどん底に突き落とされても這い上がる勇気や希望が無くてもそれに立ち向かう心の強さに俺は憧れていたんだろう。だから俺は王道物の話が好きだった。


「まぁ、しんみりするのも良いけど『気』について続きをお願い」


「あ、あぁそうじゃな」


一呼吸おいてじーちゃんは俺の方へ眼を向けた。


「『気』は厳密には魔法ではないとされる。だが魔法に区分するならば『気属性』とするのが正しいじゃろうな」


「気についての関連書籍が少ないのは魔法として区分されないから?」


「うむ。儂以外にも研究をしておった者たちが記した膨大な資料を読んだことがあるのじゃが、どれもそこへ行きつくのが現代の風潮じゃな」


「それでどんなことができるんだ?」


「『気属性』での発動呪文は基本的に術式を詠唱するものではない。発動条件は力を入れるように念ずると発動する」


「その理屈で言うと、俺がじーちゃんのステータスを閲覧しようとすると勝手に見れるわけか」


試しにやってみた。


―――――――――――――――――――――


【ステータス】

名前:玄武

種族:龍人

Lv    :185


―――――――――――――――――――――



「あっれ、おかしいな名前と種族・レベルまでしかでねぇ」


ってか、レベル185ってなんだよ、100超えるのかよ……。


「それには訳があってな」


じーちゃんが見れないステータスについての説明を続ける。


「う、うん」


「個人のステータスと言うのは言わば自身の『最高機密』じゃろ?」


「あぁ、そうか。これが妨害手段か」


「そうじゃ。自分のステータスを確認してごらん」


―――――――――――――――――――――――――


【ステータス】

名前:神威

種族:龍人

状態:普通

Lv    :3

HP    :50/50

MP    :31/31

SP    :20/48

気    :36/36

SAN    :100/100


STR    :41

VIT    :24

DEX    :44

AGI    :39

INT    :33

MND    :40

EDU    :30


【装備】

黒重木の木刀 攻撃力+3

古びた作務衣 防御力+1

厚めのグローブ 技量+1 防御力+1


【アビリティ】魔法制御Lv1 気制御Lv1 火Lv1 水Lv1 風Lv1 土Lv1 氷Lv1 雷Lv1 光Lv1 闇Lv1 気Lv1 剣術Lv2 呼吸法Lv2  


【スキル】技能鑑定Lv1


【エクストラアビリティ】流派:北辰夢想流Lv1


【レジェンダリアビリティ】希望 可能性 勇気


【レジェンダリスキル】龍化(極封印)


―――――――――――――――――――――――――――


「色々増えてるけど、技能鑑定……これをスキルとして今回使ったわけか」


「そうじゃな。そして儂が常に鑑定妨害を自身にかけておるからステータスが見ることができないってことに繋がるのじゃ」


「なるほどなぁ」


「しかし、そのスキルはあまり多用してはならんぞ」


「ん。なんでだ?」


「対象に使うスキルと言う事は受け取りても受けたことを認知するという事。練度の低い対象ならば気づかれんほどの微量な違和感じゃが強い人物になるにつれて妨害スキルや危険察知・感知系のスキルを所持するのがこの世界の道理じゃ。相手に情報を取られると言う事は相手に隙を作り弱点を知られる事になるからの」


「そういうことか」


ステータスを見れるということは今どんな状況で、どの能力値が強いか、相手は何ができるのか一瞬で分かっちまう訳だしな。


「けど、妨害系や感知系も上げなきゃいけないな。さっきのじーちゃんがそれを言うってことは俺にも何度もかけてるんだろうけど、なーんにも気づけなかったってことだしな」


「よくそこに気が付いたのぉ。カムイは成長が早いんでちょくちょく見とるよ」


まさか朝とかに1回とかじゃなくてほぼ常にみられてたのか俺は……。

まじで感知系も覚えないとやべーなこりゃ。


「んで、これから魔法と気の基礎値を底上げしたいんだけど、どうやって上げるのか教えてよ」


「基本中の基本は体内の気と魔力を制御することが一番の近道かの。相当地味じゃがな」


「うーん。そういうもんなのか……」



地味な作業かぁ。動きながら強くなるのが実感できるなら続けれそうだけどいまいちピンとこない。

目に見えた結果が出ない分、忍耐力との勝負になりそうだが、やってみるか……。


それにしても……ちょくちょくステータスを閲覧してることに対しての疑問もあった。

俺には思い当たる節があるからだ。


そのことも聞いてみるか。


ステータス閲覧が可能になりました。


追記:私の制作概念でアビリティとは『才能』の意味で表示しており、パッシブとして常時発動しているものを記載していましたがよくよく考えてみると『龍化』は常時発動しておりませんのでスキルの区分へと移動させました。


また、変更点を記載したら連絡させて頂きます。


※第一話より変更させております。

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