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第8話

「…ろ!島野、起きろ!」

「ん…?ふわぁ…おはよう〜」

「おー、おはよ…じゃねーよ!お前起きんの遅すぎ!」

「ふぇ?」

ベシンッ!

「いった!」

「起きたか?」

「さっきから起きてるよ!ていうかなんでデコピンしたの!?」

「お前の寝ぼけた声にムカついたから」

「何その理由!?」

「まぁ起きたからいいじゃん。じゃ降りるぞ」

「はぁ〜?ってもう降りるの!?ちょっと待ってよ〜!」

寝てたから状況がよくわかんないんだけど!

「よいしょっと。わー!綺麗な景色ー!」

いつの間にか山に着いていた!

「今頃かよ…まぁ寝てたからな」

「全員そろったな。これから各自部屋に行くように。部屋に行ったら山登りの用意を持ってここに集合だ」

「はぁー…山登りなんてしんどいだけでしょ…」

「案外楽しかったりして」

「そうだといいな。じゃ、また後で」

「おー」

まぁとにかく部屋に行こっと。

「あ、島野さん〜一緒に行こう!」

「うん、いいよ!」

声をかけてくれたのは竹橋さん。

「あのね!ここちゃんって呼んでもいい?」

「うん!じゃあ私は優実ちゃんって呼んでもいい?」

「もちろん!よろしくね!部屋って302号室だっけ?」

「そうだよ。あ、ここだね」

302号室に着いた。

「山登りってしんどいだけだよね…なんでするんだろ?私体力ないのに…」

「でも、ここちゃん剣道部じゃん!あたし、家庭科部だよ!?」

「マネージャーだよ?」

「マネージャーでも剣道部は剣道部!走ったりしてるじゃん!」

「そうだけど剣道部のみんなに比べて体力ないよ?」

「文化部と比べると絶対あるよ!」

「そうかな?」

「絶対そうだよ!」

コンコンコンッ

「はい?あ、先生」

「早く行きなさい。他の部屋はみんな出ているわよ?」

『嘘ー!?急がないと!』

全然用意してない!しゃべりすぎた!えーっとタオルと水筒としおりだけでいいはず!

「優実ちゃん行こう!」

「うん!」

「ちょっと竹ちゃん待って〜!」

「愛ちゃん早く!」

大原さんとも同じ部屋。

「急ご!」


「間に合った〜…」

「おー島野…ってめっちゃ走っただろ。お疲れ」

「疲れた…」

「今体力使ったら山登りしんどいぞー」

「あ、忘れてた」

「やっぱそうだと思った」

「うわぁ…」

肝心なこと忘れてた!最悪…

「えー、全員そろったから今から出発するぞ。班長に地図を渡している。ちゃんとその道を通るように。じゃあ1組1班から順に出発しろ」

「お前らー!ちゃんとついてこいよ!」

『今宮(蓮)は班長じゃないでしょ(だろ)!』

「絶対言われると思った!林ー、こいつら今日もいつものテンションだぞ」

「はぁ?嘘だろ。最悪…」

『悪かったね(たな)いつものテンションで』

「いや、もしかしたらいつも以上にテンション高いかもな」

「1番しんどいの俺だろ。こいつらの班長とか」

「グダグダ言ってても意味ないぞ〜。あの2人のテンションは変わらないし」

「そうだな」

「次、3組3班行け」

「じゃー行くかー」

『おー!』

『島野と龍介テンション高い…』

だって一泊移住だよ!?山登りは嫌だけど、一泊移住は楽しまなきゃ!


30分後…

『ちょっと待って〜…』

問題が発生してしまった。

『文化部2人遅すぎだろ!』

それは運動部と文化部の体力の差!でもこれはどうしようもない!

「あたし達文化部だもん!遅いのは当たり前!」

「竹橋はわかるけど大原は吹奏楽だろ?」

そういえばそうだった。大原さんは体力あるんじゃ?

「私、吹奏楽辞めたけど?」

えぇ!?そうなの!?

「は?嘘だろ」

「本当。ちなみに今は美術部に所属中!」

「へー」

「反応薄くない!?」

「別に知りたくねーし」

「えぇー!ひっどーい!」

「あ、そんなにしゃべれるならまだまだ行けるよなー?」

「無理!」

「林ーもうちょいスピード上げていいぞ!」

「わかった」

「ちょっと愛ちゃん!あたしも巻き添いじゃん!」

「知らない!」

「えぇ!?」

2人とも頑張れー!

「島野はこのくらいいけるよな?」

「もちろん!部活でたまに走ってるからね!」

「じゃあ心配ないな!行くぞ!」

「うん!」

私達、山登りを案外楽しんでる!


「なぁ今ちゃん」

「なんだ?」

「あの2人なんであんなに楽しんでるんだ?」

「知らねーよ!林に聞け!」

「林ー、あの2人なんであんなに楽しんでるんだ?」

「なんで俺に聞いた?」

「今ちゃんが林に聞けって。それに班長だろ?」

「まぁ一応班長だな。んー…普通に楽しいんじゃねーの?」

「は?楽しい?これが?」

「多分な。ほらあの2人を見てみろよ。めっちゃ楽しそうに笑いながら登ってるだろ?普通しんどかったらあんなに楽しそうに笑いながら登るのは無理だろ」

「確かに」

「だから普通に楽しいんじゃねーの?」

「あいつらすげーな!」

「だよな。俺もそう思う」

「お前らー早くこいよー!」

「そうだよ!景色綺麗だよ!高いけど…」

「え、まさかお前高所恐怖症?」

「…そうだよ」

「へーそうなんだー」

「ちょっ…やめてー!怖いんだってばー!」

「あははっ!」

「本当怖いからー!」

「あいつら仲いいな〜」

「本当だな」

「じゃ、俺らも行くぞー」

『おー』

「あたし達のこと忘れてない!?」

思ってたより楽しかったー!細見に押されたけど…あれ本当怖かった…。山登りが終わって宿舎に戻ってからは次話のお楽しみに!

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