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第2話

「ふわぁ〜…いい天気だなぁ…」

今は教室でぼーっとしてる…

「温い〜。春ってやっぱりいいな〜…」

「イョーウ!澤野!朝っぱらから澤野のこと考えてんの?」

「はぁ!?温いからぼーっとしてただけ!」

「またまた〜。嘘つくなって!」

「ついてないからね!?」

「おー?朝っぱらからケンカかー?仲良いな〜」

『だから仲良くないって』

「ハモってんじゃねーか!」

「こいつは俺よりも澤野と仲良いから」

「いや、両方仲良くないから!」

「あ、仲良くなりたいのか!」

「別に仲良くなりたくないし!」

「…俺、なんかした?」

『(澤野、あの2人にもてあそばれてかわいそうに…)』

クラス全員がそう思った。

‘キーンコーンカーンコーン’

「席につけ〜」

「じゃあな、澤野」

「だから違うってば!」

「島野と細見、うるさいぞ」

『はーい…すみません…』

「みんな知ってると思うがもうすぐテストだ。きっちりとテスト勉強をするように」

あ…忘れてた…

「嘘だろ…おい澤野。また勉強教えろ」

「わかった。ていうか島野だからね」

「え、『また』ってことは一緒に勉強したのか!?」

「うん。ていうか私が教えた」

「こいつ教え方がめっちゃわかりやすいんだぞ!」

「え、マジで。俺にも教えて〜!」

「多分時間がないから無理と思うよ。1年の時も細見に教えて私の勉強時間もほとんどなかったし…」

『(島野と細見はなんなんだよー!これで付き合ってないのが本当に謎だー!)』

クラス全員がそう思った。

「てことで、勉強ちゃんとしろよー。それじゃあ1時間目の用意しろ」


あっという間に昼休み…

「島野〜。数学教えて〜」

「わかった。どの問題?」

「えー、5x+y+6x」

「文字のたし算は同じ文字としかたせないでしょ?」

「え!嘘だろ!?そんなの知らねー!まぁ学べたからいいや。それで?」

「同じ文字しかたせないから?」

「あ、同じ文字をたすから11x+yか!」

「正解!」

「っしゃあ!ありがとな!」

「また聞きたいことがあったら聞いてよ!」

「おう!」

細見の役に立てた〜!やっぱり細見の役に立てるのは嬉しいな〜。


放課後…

「島野〜。部活行くぞー」

「わかった〜」

『こんにちは〜』

「島野先輩と細見先輩、こんにちは!」

「花野井君速いね!」

「どうした花野井〜?いいことでもあったか?」

「いえ、特には…」

「何言ってんだ颯〜」

「うるさい!」

みんな元気だなぁ〜。

「あ、島野先輩って勉強教えるのって上手いですか?」

「上手いぞ!俺、毎回教えて貰ってるしな!」

「理数系なら教えられるよ」

「じゃあ颯に教えてやってください」

「野山!?」

「颯、理数系が本当苦手なんですよ」

「え?そうなの?」

「俺理数系出来るぞ!?」

「本当は?」

「…少し苦手です」

「てことで教えてやってください」

「島野は俺に教えるので精一杯だから無理だぞ」

『…え?』

「えーっと、細見がバカ過ぎて教えるのに時間がかかっちゃうから時間が足りないってことだよ」

「お前そう思ってたのか!?」

「そりゃそうでしょ!」

「うわー。ひっどー」

「全員そう思うよ!」

「俺ってそんなにバカなのか!?」

「まさかの自覚なし!?」

「…颯残念だな」

「…野山、島野先輩と細見先輩ってどういう関係なんだ…?」

「すみません、いきなりですけど!島野先輩と細見先輩って付き合ってるんですか?」

「ちょっ、野山!?」

『え?』

私達は顔を見合わせて言った。

『そんな訳ないない』

『…え?』

「だってこいつが好きなの澤野だし」

「だから違うってば!細見が勝手に勘違いしてるんでしょ!?」

「はぁ?何?1年生がいるから言い訳〜?」

「教室でもそう言ってるでしょーー!!」

「嘘つくな〜」

「ついてないから!」

「…颯、他の先輩に聞いてきた方がいいんじゃね?」

「そうだな」

私達はその会話も聞こえていなくて言い合いを続けていた。


花野井君side

「すみません、林先輩」

「ん?花野井どうした?」

俺が話かけたのは林潤先輩。次期部長候補に挙がっている。

「島野先輩と細見先輩って付き合ってるんですか?」

絶対付き合っていると思うんだけどな…

「いや、付き合ってないぞ」

「え!?そうなんですか!?」

「まぁ付き合っているようには見えるよなぁ…。まぁクラスでもあの2人はあんな感じだぞ」

「仲悪いんですかね?」

「いや、そうでもないと思うぞ」

え?じゃあどうしてあんなに言い合いをしているんだろう?

「お前はわざわざ仲悪い女子に話しかけるか?」

「えーっと…俺は話かけないですね。仲悪いんだったら話しかける意味がないですし」

「そうだろ?だからあの2人は仲悪いってことはないと思うぞ。まぁ言い合いの原因は全部龍介だけどな」

「そうなんですか。ありがとうございます」

俺はお辞儀をして野山のところに戻ろうとしたら林先輩に耳打ちで…

「…頑張れよ」

「え!?」

林先輩、それってどういうことですか!?


ここside

「龍介と島野。お前らうるさい。ケンカするなら外に行け」

『うるさい!邪魔する…あ』

『(林!?や、やばい…)』

私達はそう思った。

「あ?おいコラ、お前ら人様に迷惑かけておいて何言ってんだ」

『えーっと…』

やばい、やらかしたかも…?

「お前らそこで正座しておけ!」

「私、先生の手伝いが…」

「俺もまだ着替えてないし…」

「あ?お前らには今日部活やらさねーぞ?舐めてんのか?」

『(林!目が怖い!)』

私達はそう思った。

『ごめんなさい、ここで正座しておきます…』

「よし、あっ神野先輩。こんにちは」

「おー、ってお前ら何してんの!?」

『正座です…』

「こいつら人様に迷惑かけた挙句キレてきたので。こいつらは今日部活やらさなくていいですよ」

「そうか、じゃあ今日は正座で見学な。それにしてもお前らよく林をキレさすな〜。ある意味すごいな」

『林キレたら手に負えないんです…』

「知ってる。でもキレさすのはお前らだけだからな」

『はい…』

「じゃあ部活始めるぞー」

『はーい』

「…俺達怒られてばっかだな」

「そうだね…」

「ていうか元々島野が怒るせいだろ」

「はぁ?細見が言うからじゃない!」

「本当のことだろうが!」

「だから違うってば!」

「お前ら!うるせぇ!竹刀でぶっ飛ばすぞ!」

『ごめんなさい!だから林落ち着いて(落ち着け)ー!』

そのまま私達は2時間正座していた。林には部活終わりに、私は軽く竹刀で叩かれたけど、細見はバシーンッ!ってすごい音で叩かれてた。絶対痛い…。

登場人物 名前の読み方

林潤 はやし じゅん


今回は花野井君sideがありましたが、これからも他のキャラsideが出てきます。出てこない話もありますが、基本的にはここsideです。

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