第14話
「はぁぁぁー!?」
「細見!うるさいぞ!」
「先生鬼過ぎだろぉー!」
いきなり細見が大絶叫しているのはちょっとした訳があります。
遡ること5分前…
「一泊移住楽しかったな!」
「そうだね!」
「でも期末テストだぞ?」
『そうなんだよね(だよな)…』
「林はテスト嫌じゃねーの?」
「嫌だけどしょうがないだろ」
「しょうがないで済ませられるってすごいな…」
「それわかる。あ、細見って補習はないんだっけ?」
「まぁな。補習は200点以下のやつだからな」
「補習がないだけよかったじゃん」
「そうだな」
「全員席につけー」
あれ?先生いつもより来るの早くない?
「えー、今から連絡をする」
…嫌な予感。
「テストの補習だが、あまりにも点数が低かったから今回は300点以下が補習を受けることにする」
…ということがあり今に至る。
「おかしいって!せめて250点だろ!」
「これは会議で決まったことだ。てことでテスト頑張れよー」
「嘘だろ…」
細見頑張れ!
「先生めちゃくちゃ過ぎだろ!」
「いきなり100点あげるのはね…」
「島野はいいじゃん。補習ないし」
「まぁね〜♪どやっ!」
ベシンッ!
「いっ!」
「今のむかついた」
「だからってデコピンする!?」
「するだろ」
「…じゃあ今回は勉強教えてあげなーい」
「はぁ!?俺絶対補習じゃん!」
「補習頑張れー」
「ちょっ、悪かったって!」
「…なんてね♪冗談だよ」
私が細見の勉強を手伝わない訳ないでしょ。
「焦ったー…」
「今からコツコツやっていくのがいいかもね」
「そうだな。よし、頑張るかー」
「部活も気を抜かずにね。今宮に負けるよ?」
「蓮には絶対負けねーし」
「だよね。両方頑張れっ!」
「お前は応援してないで教えろ!」
「なんで私怒られたの!?」
「教えないで応援してるからだろ!」
「教えてって言われてないよ!?」
「教えて。言ったぞ?」
「何それ!?…まぁいいけどさ」
「サンキュー!」
細見の勉強に付き合わないとな。…私が補習にならないといいけど。
放課後…
「島野、部活終わったら勉強教えてー」
「いいけど…細見の体力的に無理かと」
「だよな。まぁ体力あったら教えて」
「わかった」
「よし、格技室まで競走だー!」
「いきなりー!?」
「お前らー!廊下を走るな!」
『すみませーん!』
「なんで廊下を走っちゃダメなんだよー!」
「危ないからでしょ」
「ぶつかんないだろ!」
「私、小学生の時ぶつかったよ?」
「それはお前がドジなだけだろ」
「ドジじゃないし!」
「島野先輩、細見先輩。どうしたんですか?」
「あ、花野井。こいつ小学生の時…」
「細見ー!花野井君竹刀貸してっ!」
「あ、はいっ」
「花野井何貸してんの!?」
「細見覚悟ー!!」
「ちょっ!待てって!」
バッシーーン!!
「ふー、危なかったー…」
竹刀で防がれた。いつの間に!
「ここに置いてて良かったー…」
「なんでここに置いてんの!?」
「片付けるのめんどかったから」
「へー…」
「よっと」
「わっ」
体勢立て直された。…なんか嫌な予感。
「さてと、次は俺がしばき返すか」
や、やばい…
「ちょっと待とっか細見君」
「先にやったのお前だろ」
「当たってないじゃん!」
「お前も防げばいいの」
「無理だって!私剣道やってないし!」
「問答無用ー!!」
「えぇー!?」
無理だってーっ!!
ペチンッ
「いてっ。あ、あれ?」
ペチン?ん?
「バーカ。本気でやるやつはいねーよ」
「…え?」
「着替えるかー」
「ちょっ、えっ?」
なにが起こったんだろ?
「島野先輩?」
「花野井君、なにが起こったの?」
「細見先輩が島野先輩を当てました」
「当てた?」
「はい」
「つまり、力を抜いてたってこと?」
「そうです」
「さっき本気でしばく勢いだったよね?」
「そう見せてただけだろ」
「あ、林。そう見せてただけ?」
「そう。胴着なしだったら基本、本気ではしないからな。」
「あ、そっか」
「特に島野にはな」
「え?」
「お前もはやく着替えろよ」
「あ、うん。…ってちょっと!?」
今のってどういうこと!?
「島野遅っ!はやくしろよー」
「言われなくてもわかってる!」
林が言った意味がわかんないんだけど!?それよりも着替えないと。
「それじゃあ始めるぞー」
バシッバシッ!
“胴着なしだったら本気ではしないからな。特に島野にはな”
んー…あれってどういうこと??なんで私には本気でしないんだろ…。あ、剣道やってないからか!それに女子だから本気出すのは無意味ってことなのかな?
「はぁー。なめられてるのかなー…」
「誰に?」
いきなり細見でてきた!
「わぁ!びっくりしたー…」
「何ぼーっとしてんだよ。てか誰になめられてんの??」
「さて、誰でしょうかね〜?」
「教えてくれてもいいだろ」
「はい、水筒とタオル」
「お、ありがとな」
「頑張りなよー?」
「はいはーい」
「終わったら勉強!」
「はいはー…ええっ!?」
「冗談冗談。がんばっ!」
「おー」
期末テストかぁー…。 400点頑張らないと。その前に、細見に教えないとなー。やること多すぎ…。




