第11話
「…ちゃん？ここちゃん？朝だよー！起きて！」
「ん…ふわぁ〜よく寝たー」
今日は快晴！自炊日和だな〜
「早く着替えて！朝ごはん！」
「はーい。優実ちゃんそんなにお腹空いてるの？」
「ぺこぺこだよ！昨日の肝試し疲れたし！」
「確かに疲れたよね〜」
怖いし迷うしでいろいろと大変だったな…
「着替えたなら行こう！」
「うん！」
「竹ちゃん待って〜！」
「愛ちゃん遅いよ！お腹空いてるから先に行っておく！」
結局は全員揃わないと食べれないんだけど…
「あ、島野と竹橋。はよー」
「4人ともおはよー」
「ん？あいつは？」
「あいつ？」
「大原」
「大原さんは遅かったからまだ部屋だと思う」
「へー」
「ちょっと竹ちゃん待ってよ〜！」
あ、噂をすればなんとやら。
「愛ちゃんが遅かったんじゃない！」
「待っててくれてもいいじゃん！」
「お腹空いてたんだから無理だよ！」
「は？そんな理由で置いてきたのか？」
「そう。理由がすごいよね」
「女子全員いるか？」
「いるよ」
「よし、全員揃ったな」
「それでは手を合わせて、いただきます」
『いただきます！』
「この美味しいごはんも今日で終わりか…」
『うわぁ最悪…』
「でもさ！今日自炊だろ！？楽しもうぜ！」
「そう言ってるけど蓮はめちゃくちゃにするんだろ？」
「ひどいな！」
「釜戸だから大丈夫でしょ？」
「いや釜戸爆破とかするだろ」
「俺どんなやつだよ！」
「澤野任せたぞ」
「じゃ今ちゃんには仕事させないでおく」
「おい澤野！お前は味方じゃないのか！？」
「俺そんなこと言ってないし」
「澤野〜！！」
今宮心折れたっぽいよ！？まぁすぐに元に戻るか。
「てか龍介の方がめちゃくちゃにするだろ！」
「はぁ？」
「お前調理できないだろ？」
「普通にできるけど？」
「嘘だろ！？」
「本当。まぁ自炊の時にわかるって。てか俺より島野の方がやばいんじゃね？」
「なんでよ！」
「包丁で自分の指切るんだろ？」
「切らないよ！」
切ったことはあるけど絶対言わない。
「え、まさかの人の指切るのか！？」
「なにそれ怖いよ！そんなことしないから！」
「だよなー。まぁ一応みんな島野に気をつけておけよ」
「だから切らないってばー！」
「（こいつら絶対なんかやらかすよな…）」
と林は思っていた。
「手を合わせて、ごちそうさまでした」
『ごちそうさまでした！』
「今から部屋に戻って自炊の用意を持ってロビーに集合だ」
「自炊楽しみー！」
「怪我するなよー」
「もししても絆創膏はあるから大丈夫！」
「火傷だったら大丈夫じゃないぞ」
「まぁその時は先生に言う！」
「足怪我したら言いに行けないぞ」
「その時は大声で先生を呼ぶ！ってなんで足怪我するの！？」
「包丁を落として足にグサッと」
「そんなこと言われたら本当に落としそうだよ！」
「落とせ落とせー！」
「…龍介そんな怖いこと言うなよ」
「蓮は靴に火が燃え移るんだろ？」
「怖っ！」
「それで全焼して焼きキノコの完成！」
「それめっちゃおもしろそうじゃん！」
「いやいやいやいや！人間が全焼すんだぞ！？」
「今ちゃんだからいいんじゃね？」
「俺澤野になんかした！？」
「そろそろ部屋戻るか」
「そうだな」
「無視！？俺なにしたんだ…？」」
今宮は精神的にダメージをくらった。
「なにもしてないな！」
しかし10秒もかからない内に回復した。
「ここちゃん行こう！」
「うん！」
「荷物ってタオルとしおりと軍手くらいだよね？」
「そうだったと思う！じゃあ行こっか」
「竹ちゃん待って！」
「早く早く！」
「よし準備OK！行こー」
「うん！」
「全員揃ったな。今から自炊する場所に移動する」
「島野指切るなよー」
「そう言ってると細見が切るよ」
「切らねーよ！」
「どうかなー？」
「そーだ！切るか切らないか賭けようぜ！」
「その賭け怖っ！」
「まぁそうだな」
「賭けるなら美味しく出来るか出来ないかにしない？」
「絶対不味くはならないだろ」
「あ、そっか」
「どっちが早く切り終えるかはどうだ？」
「それ賭けじゃなくて勝負だよ！」
「じゃあ賭けやめて勝負だ！」
「めちゃくちゃになってるし！」
「別にいいだろ。俺達以外誰もやらねーし」
「確かにそうだね。で、なんの勝負？」
「早食い対決」
「無理」
「即答！？」
「絶対負けるもん！そういえばなに作るの？」
「さー？」
「じゃあ作るものがわかったら決めよう！」
「そうするか」
なに作るんだろ？先生早く言ってくれないかな？
「えー、ここで自炊をする。作るものはカレーだ」
カレーか〜。なんの勝負しようか？
「自分の班の場所に行って調理係は食材を取りに来い」
「じゃあ俺達行ってくる。島野行くぞー」
「はーい」
「で、なんの勝負する？」
「どっちが早くじゃがいもの皮を剥けるかは？」
「それいいな！じゃ決定で」
「次の班ー」
『はーい』
「よいしょっと。これ地味に重くない？」
「7人班だからじゃねーの？」
「そうかも」
「お前らーここだぞー」
「わかってるし！」
「走ったら落としそうだね」
「落としたらデコピンな」
「わかってるし。よいしょっと」
「よし、皮剥くか」
「うん！じゃあ…」
『よーいドン！』
皮剥き対決スタート！あれ？負けたらどうなるんだろ？まぁいいや！
