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Two Hearts  作者: シ皮糸文
第一章
6/56

魔法使いの町

編集したりするのに文字量が多すぎて大変だったので

「旅の始まり」を分割しました。

以降はできるだけ計画的に投稿していきたいと思いますので

何卒ご容赦ください…。


天気は快晴、雲一つない空の下、街道を走る一両の馬車。

イール達は馬車で魔法使いの町、エルビナントへ向かっていた。

馬車の揺れと微かに吹く風が気持ちいい。

エルビナントに着くまでにお互いのことについて話しあい、知ったこと、分かったことがいくつかあった。

ブラックの年齢は18歳、ルリィちゃんが僕と同い年の17歳ということ。

ブラック達の両親は離婚し、母親が彼らを引き取ったが数年前に病気で亡くなり、

それからは二人で生計を立てていたこと。

僕の母さんは行方不明だということ。

僕の父さん、アルダスは、以前世界を救ったと言われる六人の英雄「六闘士」の一人だということ。

世界を救っただなんて大げさな気がするが、世間からは英雄と言われているらしい。

「…そう言えば。」

「? 何か思い出したか?イール。」

「うん、カラおじさんがよく話してくれたんだ。僕の両親のこと。」

「カラおじさん…?」

「うん、僕が生まれてすぐに父さんも母さんも行方不明になっちゃったらしいんだけど、

 身寄りがいなかった僕を育ててくれたのがおじさんだったんだ。優しい人だったよ…。

 僕が両親のことを訊くと、父さんは正義感が強くて自分が正しいと思うことを貫き通す人で、

 母さんは誰にでも優しくて聖母のような人だった、って。今はどうしてるのかなぁ、おじさん…。」

「そう言えば前にお前からその話を聞いたことがあるな。」

「! ホント!?」

「ああ、何でも、アルダスさんが戻ってきて、それからはアルダスさんがお前の世話をしてたらしいぜ?

 そのカラおじさんって人は遠くで暮らしてるらしいって言ってたが…。」

「そっか、会いたいなぁ…。」

ルリィが言う。

「会えるよ、いつかきっと。」

少しはにかんで、そうだね、と返すイール。


ちなみに、父さんのいるという帝都:レインブールがどこにあるのかも訊いてみたところ、

大陸の向こうにあるとのことなので相当遠いらしい。

いきなりそこに行って何も思い出せませんでした、では話にならないので、

とりあえずは近くの町で情報収集をすることになった。

その町がエルビナントである。


「お客さん、見えましたよ。」

御者の声に反応して、三人とも前方を見る。

そこには50M(メートル)ほどの半径はあろうかという穴が広がり、その中にはやや薄暗い町が見えた。

どうやら山を刳り貫いて作られた町らしい。

穴の中に入ると馬が止まり、イール達は馬車から降りた。

「ここがエルビナント…。」

魔法使いの町というだけあってか、町の人々は皆ローブを着ていた。

中から見ると、穴は入口から徐々に広がっていて大きなドーム状になっているのが分かった。

地面は石畳、天井は高く薄暗いが、ふわふわと浮いているランタンがいくつかあり、

夜のような雰囲気を醸し出している。

「あれも魔法かな?」

イールが嬉しそうにルリィに尋ねると、

「きっとそうね、綺麗…。」

と、目を輝かせながら答えた。

「おいおいお前ら、そんなにキョロキョロしてたら田舎モンだって思われるぞ?」

ブラックが二人に声を掛けると、二人はごめん、と照れながら言った。

「まずは情報の宝庫、図書館でも目指すか。」

「そうだね、きっと記憶に関する書物もあるはず。」

二人の会話を聞き、ルリィは近くの老人に話を聞きに行った。

少しすると話し終え、戻ってきて言う。

「あの坂の上にあるのがそうだって、早く行こ?」

坂の上に見える建物を指さしてそう言い、イールの腕を引っ張った。

「ちょ、ちょっと、ルリィちゃん!?」

「善は急げ、って言うでしょ?」

「急がば回れ、とも言うと思うんだけど…。」

「いいから、ほら!」

再びぐいと腕を引っ張られ、ルリィの走るペースに合わせながら走った。

こういう元気な所、やっぱり兄妹だなぁ、とつくづく感じるイールだった。

ブラックはやれやれ、と溜息を付いてから二人を追いかけた。


二分ほど走り、図書館に着いた。

三人とも息を切らし、呼吸が整うのを待った。

「エルビナント帝立図書館…。」

イールが看板の文字を読み上げる。とても大きな三階建ての建物が(そび)え立つ。

「よし、入ろう。」

イールは両開きの大きなドアの片方のドアノブを掴み、捻った。

ドアは静かに開き、中には人が大勢いた。

ロビーは広く、床は絨毯引きで、奥には巨大な本棚がずらりと並んでいた。

入口の左側にはカウンターがあり、数人が働いていた。

イールはカウンターへと歩みを進め、受付の女性に尋ねた。

「あの、記憶に関する情報が記された本ってありますか?」

「ご来館ありがとうございます。該当する書籍のある棚をお探ししますので少々お待ちください。」

すると、その女性は身に着けていた首飾りに手を当てた。

イールが首を傾げた直後、

「お待たせいたしました。ご案内しますので私のあとについて来てください。」

そう言うと女性は立ち上がり、こちらです、と案内をしてくれた。

「あの首飾りってなんだろう?」

と小声でルリィに訊くと、

「魔法ですよ、魔法。詳しくは私も知りませんけど。」

魔法というものも奥が深いらしい。

すると前を歩く職員の女性が立ち止まって言った。

「こちらでございます。また何かありましたらカウンターまでお越しくださいませ。」

「ありがとうございます。」

イールがそう返すと、女性はにこっと笑って戻っていった。

「さて、それじゃあ探そう。」

二人は頷き、棚に向かった。

この度はご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした。

これからも私の拙い小説をお読みいただけると感激の至りです。m(_ _)m

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