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大魔女様は婚活中  作者: くろえ
5/8

ススキ野原から革命を


バァン!


大広間の扉を開け放ち、メイシャは外へと飛び出した。

 皇帝 の話はまだ終わっておらず、退出の許可も出ていない。

とんでもない無礼である。しかしメイシャには堪えられなかった。

将来を誓い合った恋人が、他の女性と結婚する。

まだ15歳のメイシャにとって、その「勅命」は残酷だった。


何も見えないし、聞こえない。メイシャはただ闇雲に走った。

足を取られて転んでしまい、やっと我に返って辺りを見る。

見渡す限りのススキ野原。幼少時、恋人・キラ皇子と一緒に遊んだ思い出深い大事な場所。

人がほとんど立入らないこの原っぱで、2人は大人達の目を気にする事なく幼い恋を育んだ。

語り合い笑い合い、時にはケンカをしながらも、いつか一緒になろうと約束した。

その約束はもう、果たされない。

メイシャは泣いた。

自分を哀れみ身を震わせて、声を張り上げ慟哭した。


---(T-T)---(T-T)---(T-T)---


「余は魔法大国の大魔女と婚姻関係を結ぶため、玉座を降りてかの国に行く!」


大広間の玉座から、ヤトマ国皇帝・ザウロ が宣言したのは、つい先刻の事だった。

「この婚姻は北の大国に不穏な動きがある今、必要不可欠であり決定事項である。

余の後は皇弟・キラが継ぐ。

皆の者!キラはまだ若輩ゆえ、よく護り支え行くように!」

大広間に集められた大臣・家臣は一様に戸惑った。

何人かが遠慮がちに振り向き、父と一緒に隅に控えるメイシャに目線を走らせる。

メイシャはヤトマ国軍魔道将軍・ウヅキの娘。

非常に将来を期待される魔道士見習いで、キラ皇子の婚約者。

しかし、そのキラ皇子が 皇帝 になるというのなら・・・。

大広間内に広がる動揺に気付いたザウロは、余計な事を言い添えた。


「将軍ウヅキよ。キラとそちの娘の婚約は、当然解消する事になるな。

しかしその娘は魔道士として近年希に見る逸材だと聞いておる。

娘には 次期皇帝の妃 の側に仕える 護衛魔道士の任 を与えよう!

これならば面目も立つであろう、有難く思うがよい。」


皇帝の命令である。逆らう事など許されない。

しかし公衆の面前で婚約を破棄され、愛する人を奪う女性に隷属するよう言われたのだ。

平気でいられるはずはない。

メイシャはその場から逃げ出した。


---(T0T)---(>_<)---(T0T)---


・・・どれくらい、時間が経っただろう。

地面に突っ伏したまま泣き疲れ、まどろんでいたメイシャは顔を上げた。

誰かに呼ばれた気がしたのだ。

泣きはらした目をこらし、生い茂るススキの合間から辺りの様子をそっと窺う。


(キラ様・・・!?)


自分の目を疑った。

広いススキ野原を駆け回っている キラ皇子 が見えたのだ!


「メイシャ!・・・メイシャ、メイシャ・・・!」


ススキは葉の縁が鋭く皮膚を切る。それをかき分け彷徨うキラの手は傷つき血がにじむ。

それでも必死で、死に物狂いで野原を走り続けている。

何度も何度も、メイシャの名前を呼びながら。


「・・・メイシャ!・・・メイシャ!・・・メイシャ・・・!!!」


メイシャはこの状況を把握した。

追ってきてくれたのだ。大臣・家臣が居並ぶあの大広間から。

皇帝もまだ玉座に座していただであろうに、そのすべてを振り切って。

メイシャがこのススキ野原にいると信じ、捜しに来てくれたのだ!


(・・・キラ様! もう充分です!!!)


再びあふれる涙を拭い、メイシャは静かに身を起こす。

恋人の変らぬ愛情は、この目でしかと見届けた。

だから、誓った。

何があっても、堪えよう と!


(強くなろう、もっともっと!

あの人が他の女性を妻に迎えても、お側で笑っていられるように・・・!!!)


身を切るような決意を秘めて、メイシャは唇を噛みしめ立ち上がった。

しかし・・・!?


スパーーーーーン!!!


なんの前触れもなく、突然に。

メイシャは頭をハタかれた!!?


「!? ななな、なに?!!」

あまり痛くはなかったが、飛び上がるほど驚いた。

大慌てで振り向くと、知らない女性がそこにいた。

燃えるような赤い髪。挑むような鋭い目。

ローブを羽織った出で立ちからして、女性は「魔女」と呼ばれる存在のようだ。

この国では見た事が無い、遠い異国の者だった。


「なに?じゃないわよ、まったく!」


赤毛の魔女は怒声をあげた。

「あのね、勝手に『悲劇のヒロイン』とやらにならないでくれる?

迷惑なのよ!アンタんトコのお国事情で好き勝手利用されちゃうのは!」

「え?あ、あの、いったいなんの話、ですか?

・・・って、きゃー、キラ様!?」

いきなり怒られ怯えるメイシャは、魔女が手にぶら下げるモノにハッと気付いて悲鳴を上げた。

キラ皇子が襟首掴まれ捕まっている。さっきまでススキ野原を走り回っていたはずなのに。

彼もこの展開に頭が付いていかないらしい。目を丸くして魔女を見上げ、茫然自失になっていた。

「きゃー、じゃないっての、情けない!

泣くほど失いたくないのなら、ダメで元々、あがきなさい!

かわいそーな自分に酔ってたって、事態は何にも変りゃしないのよ!?」

赤毛の魔女は容赦無い。彼女は片手にしっかり掴んだキラの襟を持ち上げる。

()()だって一生不幸なままだわ!

茨の道へ進撃しようって恋人をよそに、他の女と結婚した上イチャイチャ出来ちゃうクズなのかしらね、()()は?!」

「!? ち、違います!キラ様はそんな方ではありません!!!」

「だったら、もっとしっかりしなさい!

()()のためにもアンタのためにも、できる事ならまだあるはずよ!

なにも考えない内からさっさと諦めてんじゃないわ!」

「・・・はい。」

有無を言わさぬ叱咤の言葉に、メイシャがしょんぼり項垂れた。


赤毛の魔女はフゥ、と小さくため息付いた。

「って、まぁアンタ達まだ子供だしね。

だからつい、来ちゃったわ。とても見てられないものね。」

「あの~、ちょっといいでしょうか?」

ここでようやく、魔女に()()呼ばわりされたキラ皇子が口を開いた。


「失礼ですが、どちら様???」

「どうでもいいわよ、そんな事!」


この現状では一番肝心な事なのに、赤毛の魔女は皇子の疑問をサクッと一蹴、切り捨てた。

その代わり、メイシャを見下ろす魔女の目がほんの少しだけ優しくなった。

「アンタは末の妹そっくりだわ。

人の事には一生懸命なくせに、自分の恋には弱腰で影でメソメソ泣いてばかり。そんなのほっとけるワケ、ないでしょう?

さぁ、行くわよ2人とも!

こう見えても忙しい身なんですからね。とっとと用件済ましちゃうわよ♪」

「い、行くってドコへ???」

「付いてくりゃわかるわよ。無駄口叩かずいらっしゃい!」

「・・・はい。」

まだ若い恋人達は、赤毛の魔女に引っ立てられてススキ野原を後にした。

波乱の幕開けだった。


---!!?---!!?---!!?---


ヤトマ国皇家は「地の契約」で護られた一族である。

広大な領土を誇るこの国が豊かな地の恵みを得られるのは、遙か昔、キラ皇子の先祖が地の精霊とある「契約」を結んだからだと言われている。


「皇帝がこの地に暮す全ての命を護り導く責を果せば、枯れる事なき富を授けよう。

しかし、その約束を違えたならば呪われる。

皇帝は永遠の苦しみに捕らわれ、この地は不毛の荒野に成り果てるだろう。」


この契約の元、皇帝が暮す王城には地の精霊から授けられた 契約の魔方陣 がある。

城の地下に神聖な宮殿があり、魔方陣はそこで厳重に護られているのだという。

そんな場所にアッサリ侵入できるだなどと、メイシャとキラには夢にも思わぬ事だった。

張り巡らされた守護結界はいとも容易くぶち破られた。

警護の兵士や魔道士は全員、睡眠魔法で眠らせた。

戸惑うばかりの2人を連れて、赤毛の魔女は宮殿内部を突き進む。

「・・・あの、貴女、いったい何者・・・?」

「いいから黙って付いておいで!」

再度尋ねるキラを黙らせ、魔女は2人を宮殿の奥に導いた。

最奥にあるのは、契約の魔方陣が眠る小部屋の扉。

ここも封印魔法が施されていて何があっても開かないはずが・・・。


「ほら!自分の目でよく見なさい。

この国の『真実』をね!」


魔女は扉に手を掛け、大きく左右に外開いた!


「 !!? 」


2人は愕然と立ち尽くした。

魔方陣が、消えかかっている。

小部屋の床いっぱいに描かれているはずの魔方陣は、輪郭だけを薄ら残してほとんど見えなくなっていた。


「これは・・・!?

どういう事だ?!契約の魔方陣はどうなってしまったんだ!?」

血相変えてキラが喚いた。

「見ての通り消えかけてるわ。

こうなって当然じゃないかしら?アンタの兄さん、遊んでばっかりで碌に働いてないんだもの。

それじゃ地の精霊に愛想つかされても仕方がないって話だわね。」

「!!? なんて事だ・・・!!?」

膝から崩れ落ちるキラにメイシャはそっと寄り添った。

絶望的な真実に打ちのめされる恋人の肩を、労りを込め抱きしめる。

「ついでだから教えとくけどね。」

あまりの事に怯える2人に赤毛の魔女はさらに醜い真実を告げる。

「アンタの兄さんが大魔女と結婚するなんて、大嘘 よ!

ふん!笑わせてくれるわね。人の婚活、国外逃亡の口実にしようだなんて!」

「大嘘?! 口実?! では、キラ様に帝位を譲ると言うのは!?」

「この事態の責任を弟に押しつける気、満々ね。

帝位を譲れば契約違反の『呪い』から逃れられると思ってんでしょ。呆れて言葉も出てこないわ!」

「そんな・・・!」

その時だった。

怯え震えるメイシャの手を、恋人の手が握りしめたのは。

項垂れていた顔を静かに上げる皇子の目には、闘志の炎が宿っていた。


---!!!---(`へ´)---!!?---


バァン!


広間の扉がもの凄い音を立てて開いた。

驚き目を剥く家臣達をよそに、キラが上座に座る皇帝を真正面から睨みつける。

(なんて事なの・・・!?)

共に広間に乗込んだメイシャは嫌悪に顔をしかめた。

ここは「勅命」を告げた大広間ではなく、宴会をするための小広間。

国が死に瀕している。

なのに、その事態を招いた張本人はご馳走を食べ酒を煽り、馬鹿げた享楽に浸っているのだ。

そんな身勝手な皇帝の姿に、メイシャは心底失望した。

「このヤトマが 亡国の危機 にある今、いったい何をしているのですか!」

怒りに震えるキラの声が、広間の隅々にまで響き渡る。


「兄上、私は先程「地の契約」の魔方陣をこの目でしかと確認しました。

魔方陣は直に消え失せる。あんな状態になるまでなぜ放置していたのです?!」


広間に衝撃が走った。家臣達は一斉にどよめき取り乱す。

「な・・・なにを言っているのだ、弟よ。」

引きつった笑みを浮かべる皇帝ザウロの手から杯が落ち、酒が辺りに飛び散った。

「お前などが地下宮殿に入れるワケない。あそこは厳重に結界を・・・。」

「あら。それならアタシが消しといたわよ?」

キラの後ろでメイシャと佇む赤毛の魔女が超然と笑う。

「疑うなら今すぐその目で見てくるといいわ。もう誰でも奥まで入っていけるから。」

数名の家臣が慌てて走り出ていった。

本当に確認しに行くようだ。直に彼らの口からこの国の「真実」が語られるだろう。

「兄上、玉座から降りていただきます!」

みっともなく取り乱す皇帝に向かってキラが咆えた!


「まだ魔方陣は完全に消えたわけじゃない!

今日より私が皇帝の座に就き、正しく民を護り導く!

そして再び地の精霊の信頼を得て、この国を滅亡から救ってみせる!

貴方は国を出てどこへなりと行くがいい!

だたし帰還は許さない!

貴方が国を見捨てるんじゃない、この国が貴方を見捨てるんだ!!!」


皇帝・ザウロの狡猾な顔が醜く歪にゆがんでいった。

彼はやおら立ち上がると、右手をキラへと振りかざした!


「小賢しい事ぬかしおるな!慮外者!!!」


強く眩しく邪悪な光が皇帝の手から迸る!

(危ない!)

メイシャは咄嗟に、キラの前へと躍り出た。

相手は腐っても皇帝である。

一国を護る力を有する者が放つ攻撃魔法。その威力は強大で、魔道士見習いの自分に太刀打ちできるとは思えない。

それでもキラを護れるのなら本望だった。

(この身が少しでも盾になれば!)

祈るような思いで両手をかざし、魔力を解放しようとした。

しかし突然、背後から強く抱き止められた。

キラがメイシャを胸に抱きしめ、覆い被さり蹲る!

(なんて事を!?)

しかし、沸き上がってくる喜びはどうしても抑えられなかった。

ほんの僅かな、その刹那。

メイシャはキラの温もりを感じ、その幸せを噛みしめた。


「慮外者はどっちかしら?! とっとと玉座から降りなさい!!!」


天を貫く稲妻のような、赤毛の魔女の鋭い一喝!

同時に「キィン!」と甲高い音が聞こえ、辺りが真っ白に輝いた。

皇帝が放つ魔力よりもさらに強大な力が弾け、恋人達を襲った邪悪な魔法は打ち消された。

両目を固く閉じたまま、互いを庇って抱き合う2人に不思議な静寂が訪れた。


「帰るわ。後は自分達でやんなさい。」


赤毛の魔女の声がする。

遠く微かに聞こえる声は2人の心に染みいった。


「真実はね、その足で追ってその目でよく見て確かめなけりゃ、その手に掴めないものなのよ。

さぁ、しっかりしなさい!両目を開いてよく見るの。

今のアンタ達に必要なものがちゃーんと見えてくるはずよ。

あぁ、地の精霊にはアタシからよろしく言っとくわ。

案外話がわかる子だったわよ?魔方陣は元に戻してくれるんですって、アンタ達が頑張るならね。

アンタの兄さんは当分アタシが預かるわ。あの腐った根性、叩き直しといてあげる。

そうね、カボチャ農家にでも放り込んでやろうかしら?

身体一つで必死に働きゃ、少しはマシな男になるでしょうよ♪」


「・・・カボチャ???」

メイシャが恐る恐る目を開けると、そこにはもう赤毛の魔女はいなかった。

その代わり。

周りにたくさんの人がいた。

襲われる2人を庇おうとその身を投げ出した家臣達が、目の前で山のように積み重なっている。

未来の皇帝に忠義を尽す覚悟を決めた有志達。中にはウヅキ将軍もちゃんといた。

「・・・お父様!」

父の胸へと飛び込むメイシャは 誇らしげな声を耳にした。


「キラ皇帝陛下、万歳!!!」


新たな歴史を刻み始めたヤトマ国の 鬨の声 。

新皇帝の名を連呼する家臣達の中で、ついさっきまで皇帝だった男の姿が消えてる事を気にする者などいなかった。


---♪---♪---♪---♪---


ここから先は、余談になる。

数年後、かつて以上に豊かになったヤトマ国の若い皇帝夫妻が大魔女の国を訪れた。


「・・・ あ"ーーーーーっっっ !!!?」


城の大広間に通された2人は、玉座に座ってニヤニヤ笑う大魔女を見るなり絶叫した!

異国の女王に無礼千万!しかし罪には問われなかった。

むしろその謁見の場にいた人達には、深く同情されたという。


(どーせウチの大魔女様が、

この2人になんかちょっかい出したんだろう・・・。)


おおむね、正解だった。


---☆---☆---☆---☆---


「お前、いったい何してるんだい???」


大魔女の母親にして、先の大魔女だった婦人がため息交じりに苦言を漏らす。

「なにが婚活だい?人様の難儀に首突っ込んで片っ端から世話焼いて。

コレじゃいつまで経っても結婚なんか出来やしないよ、まったく!」

「・・・。」

大魔女はバツが悪そうに顔をしかめる。

この母親とはいろいろあったが、今はいい関係を築いている。

こうして居間でお茶を飲み、文句を言い合うくらいには。

「本当にもう、アンタときたら!ブツブツブツ・・・。」

「うるさいわね、もー!」

紅茶のカップを皿に置き、大魔女はテーブルの上に山と積まれた縁談書類から一枚抜いて手に取った。

「いいでしょ、そんなに焦らなくたって!

ほら、縁談だってまだこんなに来てるんだし・・・。!!?」

書類に目を落とすなり、大魔女の顔が急に強ばり固まった。

「ど、どうしたんだい、お前?」

異変に気付いた母親が、眉を潜めて聞いてきた。

大魔女の口元に微笑が浮かぶ。

不吉で不穏な、非常に歪な微笑だった。

「よかったわね、お母様。私の結婚相手が決まったわ。」

「え?!」

狼狽え始めた母親に大魔女が見せた書類には、恐ろしい名前が書き込まれていた。


「北の大国の 魔王 様。

今、この世で一番厄介な男よ。おいでなさると思っていたわ!」


北の大国の王は、まだ若い。

彼はその絶大な魔力で父王から玉座を奪い取った、野心溢れる男だった。

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