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【WEB版】やり込んだ乙女ゲームの悪役モブですが、断罪は嫌なので真っ当に生きます【書籍&コミカライズ大好評発売中】  作者: MIZUNA
第二章

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鳥人族の少女

「お兄ちゃん、みぃーつけた‼」


突然、鳥人族の少女が大きな声を医務室に響かせた。


彼女は嬉々とした表情を浮かべながら、勢いよく僕に向かって飛んでくる。


そのまま抱きついてきたことに僕は少し驚くが、すぐに馬車の荷台で魔法を放った子だとわかった。


しかし、抱きついて来た時の衝撃が意外に強くて、思わず後ろに倒れそうになる。


だが、そんな僕をカペラがそっと支えてくれた。


「ありがとう、カペラ」


「いえ、問題ありません」


「えへへ、やっぱり優しい瞳をしたお兄ちゃんだぁ」


鳥人族の少女は僕に抱きつきながら顔をスリスリしてくる。


鳥人族だけど、ちょっと猫っぽい。


僕は彼女の肩に両手を添えて少し離すと、メルを叱るように優しく諭す。


「えっと、確かアリアだったね。医務室……というか建物の中で飛んじゃ駄目だよ」


「えぇえ……それじゃあつまんないよ」


アリアは僕の言葉を聞くと、そっぽを向いて口を尖らせた。


メルを彷彿させる彼女の言動に、僕は思わず微笑する。


「ふふ、でも、他の人にも迷惑がかかるからね。それに、アリアには妹達がいるんでしょ? 皆がお姉ちゃんの真似したら、僕達はアリアを怒らないといけなくなっちゃうよ」


「えぇ⁉ じゃあ、お兄ちゃんも怒るの……?」


「そうだね。アリアが言う事を聞いてくれないなら、怒らないといけないかも知れないね」


優しく答えると、彼女は口を尖らせながらシュンとする。


それから少しの間を置いてから、僕の目を少し怯えたように見つめた。


「お兄ちゃんも……他の人もやっぱり怒ったら私達に酷い事するの?」


「え? そんなことは絶対にしないよ。その、君の言う『酷い事』についてはまた今度聞かせて欲しいけど、少なからずここでは悪い事をしたら言葉で叱るぐらいだと思うよ」


彼女は僕の答えを聞くと、顔がパァっと明るくなり可愛らしく微笑んだ。


「そうなんだ……ふふ、わかった。じゃあ、お兄ちゃんの言う事聞くから頭撫でて‼」


「う、うん。わかった」


少し戸惑いつつも僕は、アリアの言う通り彼女の頭を、メルにするように優しく撫でる。


すると彼女は、安堵したように顔を綻ばせた。


「お兄ちゃん、本当に優しいんだね。えへへ、皆が起きたら教えてあげようっと」


「あ、そうだ。君と妹達のことも今度、教えてもらっても良いかな?」


「うん。妹達が目を覚ましたら、お兄ちゃんに紹介するね」


僕はニコリと微笑んで彼女の答えに頷く。


「ありがとう。アリアの妹達とも話せるのを楽しみにしているね。ところで、ご飯は食べた?」


「ううん。皆、起きた時に私がいないと不安になると思うの。だから、皆が起きるまでは私はここにいるつもり」


彼女は首を小さく横に振ると、妹達を思う強い意思を目に宿してから答えた。


アリアは、明るく無邪気な表情をしていたけど、妹達の事になると一転して顔つきが少し真面目なものに変わる。


その時、『パチッ』と静電気が弾けるような音が聞こえた気がした。


「ん……今、何か聞こえなかった?」


「いえ、私は特には聞こえませんでしたが……」


「私も、特に何も聞こえませんでしたよ」


音が聞こえた後、傍に居たカペラとサンドラに尋ねてみるが、二人共きょとんとした顔を浮かべている。


どうやら特に何も聞こえなかったらしい。


僕の気のせいか。と思い、アリアに視線を戻すと何やら彼女は満面の笑みを浮かべている。


「えへへ、やっぱり思った通りお兄ちゃんは、私達と一緒なんだね」


彼女はそういうと、僕に顔を近づけてそっと耳打ちをする。


「……その音の秘密も今度教えてあげるね」


「う、うん。わかった楽しみにしておくよ」


少し戸惑いながらも笑みを浮かべて僕が頷くと、彼女はまた嬉しそうに笑みを溢している。


しかし、音の秘密とはなんだろうか? と僕は、彼女の笑みを見ながらきょとんと首を傾げるのであった。








本作を読んでいただきましてありがとうございます!

少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、

差支えなければブックマークや高評価を頂ければ幸いです。


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※注意書き

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投稿時に絵文字は一切使用しておりません。

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気になる方は変換機能をOFFするなどご確認をお願い致します。

こちらの件に関しては作者では対応致しかねますので恐れ入りますが予めご了承下さい。

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― 新着の感想 ―
[一言] 新たな妹枠キャラか
[良い点] ニュータイプか……
[気になる点] 婚約者居るのに、女の子が顔すりすりしてくるのを許すのはどうなんだろう… カペラさんも、そこは距離近すぎと言うべきでは…
感想一覧
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