第9話その7『エプ:天岩戸』
※この『物語』は『フィクション』です。
※それなりに『太陽へ手を伸ばす』気持ちで読んでください!
――4階。
廊下を進んでいく俺達は気を引き締めつつ、次の部屋を予想する。
「次はいったいどんな罠なんだろうな…」
「もう罠はこりごりですよ…」
「どうせだったら次は金銀財宝が眠ってるお宝エリアだったらいいな。」
「そして欲深いお前の墓場はここだァー!とかなったりしてな。」
「そりゃ勘弁だわ。」
実際そういうダンジョンがあったらしいので、あまりシャレになってなかったりする。
「あの、完全に忘れているみたいだけど、ハナビたちはエプちゃんを探しにここまで来たんだよね?」
「…あぁ、そうだったな。大丈夫忘れてないぞ。」
「ごめん、あたしもトレジャーハンターの気分だったわ。ダンジョンの罠の雰囲気に飲まれてた…。
でもあなたの大切な姉妹を取り返すっていう宝はわかっているから。」
「たぶん…そろそろだよね。ハナビの解析的に、おそらくこの次の階層が最後だから…。」
「ああ、気を引き締めよう…。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
暦の間
▽▽▽▽▽▽▽▽
緊迫した雰囲気の中、俺らは前を進む。と意外な部屋へ突入する。
「ねぇみんな見て!」
「わぁああああーーー!」
俺たちが階段を上がり、訪れたのは巨大な広間だった。天井は高く。
少しだけ電灯がちかちかと照らされていた。
床はきれいな大理石のようで、ロボットたちはおそらくここにいたのではと思った。
そしてその広間でもっとも目をひかれたのは
俺の身長の何倍ものの、壁一面に拡がる巨大な壁画だ。
その広間は蛍光塗料のようなものでも塗っているのか。暗いのにピカピカと夜空のように輝いていた。
「綺麗ですね。」
「本当に綺麗。」
俺は壁画を照らしてみる。
「なんの壁画だろう…。」
「何なのかしらこれ?」
壁画には星空みたいな蛍光塗料のほかに何かが描いてあった。
観光に来たわけではない…ましてやダンジョンで敵地だが、ユミはその光景に思わずシャッターを切る。俺らも口を思わず開けて感動する。それほどまでに圧巻だった。
「人が描いてあるな。六人いる。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「……この角生えているのは鬼でしょうか…?でも三本角の鬼ってもう絶滅したはずですよ。」
ニッちゃんが指さしたのは、和装をした三本角の人型の絵だった。手には錫杖のようなものが握られている。
「つまり三本角の鬼が、生きていたほど昔の古代の建造物なんですね。ここ…。」
「これは鬼として、知っていることなんですが、鬼は3000年以上前にうまれて、三本角が最後に確認されたのは千年前らしいです。」
「ここは少なくとも千年前以上の遺跡というわけだな…。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「これは……リギョクと同じ??黒い模様の岩流人??」
ユウジは指さしたのは黒い和服に身に包んだ、扇子のようなものを携えた黒い模様の岩流人らしき絵だった。
「やっぱり……じっちゃんのじっちゃんの言う通り、古代には黒い模様がいたんだ…。」
「リギョクとは、この人物はどういうつながりがあるんだろうな…。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「ここにいるのは妖精人…いやこの時代だと植物人かしら?
この絵の人物はなんだか…ムキムキね……。」
ユミが指さす人物はユミと同じ耳が長く緑の髪をした、 筋肉もりもりマッチョマンだった。
「純粋に強そうだな…。」
「あたしたちの種族の先祖は、海を渡ったってお師匠様から聞いたことがあるわ。何でここに来たのかまではわからないけど……。」
「たぶん海に立ち向かうために、筋肉が必要だったんだな…。もしくは別の何かか…。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「狼だ…。これ…。」
ソライが見ている絵は、とがった耳をしている甲冑を着た狼?の獣人だった。
「……狼は…嫌いだ。怖いし…厳しいし……。子供にだって容赦しない…。」
「……でも野生の狼って滅んだんだよな?
獣人だって、ここ100年以上見たことないって学校でやった気がする。」
「……うん。…そう…。だからここは『過去』のなんだよ…。」
「…?」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「ねぇ、サイムさん…。これは…?」
ハナビが萌え袖で指している絵は異質だった。
ほかの人物より身長が低く描かれて『茶色い人っぽくない顔』で『赤色らしき一つ目』の…
いや、ぶっちゃけて言うとプラモデルとかでよく見る『某機動戦士』とかに、出てきそうな『モノアイ』に編み笠をつけたローブ姿の、『何か』だった。
「これは…なんだ?人か?一つ目の種族??聞いたことないぞ…。」
「…さぁ…?でも…なんだか…
この絵の『彼女』はどこか、笑っているように見えないですか?」
「なぁハナビ…なぜこの壁にいる人物が女性だとわかるんだ?そもそも本当に笑っているのか?」
「…???なぜ私…。そんなことを…言っちゃったんだろう?
女性かどうかもわからない絵の人を…。記録にも記憶にも無いことを…。」
「まぁ感じたことを言えるのは素敵なことだ。」
「は、はい…。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
俺は最後に壁画に描かれている人物を目にする。
その人物は、頭の部分がこすれ損傷が激しく、赤と白のどこか神秘的な羽織を着ていた。
ただならぬ雰囲気をした、炎の…鳥?のようなものがそいつの周りをまとわりつき、頭上に虹色の×マークが浮かんだ、巨大な斧を持った人物であった。
その絵に描かれた鳥やたたずまいから、まるで『不死鳥』のような神秘的な感じがした。
――こいつは何者なのだろう…?
▽▽▽▽▽▽▽▽
俺がその絵を見ていると隣で、他のみんなが壁画にかかれた他の絵を見ている。
「待って、ここ見て!これ歯車じゃない?」
「あ、本当だ。」
「これなんか『音』の歯車イッキーっぽくね?」
「ここは歯車たちに関する遺跡なのだろうか?」
そういえばロボットたちがなぜ歯車を求めるのかずっと謎だった…。
もしかしたらここで何かわかるかもしれない……。
俺らは反対側にも六人の人影らしきものが載っている壁画をずっと眺める。
まるで先ほどの絵が『メインの登場人物の設定集』みたいなものだったかのように、この壁画全体が台詞のない『マンガ』のような役割を果たしているみたいだった。
「あ、みんな!見てくれ!なんかでかい蜘蛛っぽいものが描かれているぞ。」
「あ、ほんとだ。」
「たしか、エプちゃんは蜘蛛の像に向かってテグラ様って言ってたよね…」
「誰なんだろうなテグラって。」
壁画はある場所から何かどす黒い目玉のような、真っ黒のものに塗りたくられている。
それに対して六人は懸命に何か戦っているように感じた。
《黒い目玉》のほかにも先ほど話題に出た
《九つの目を持つ蜘蛛》
《中心に線のようなものがある人型》
《土偶のような、はにわのような無機物らしきもの》
《死神の鎌を持つ何か》へと立ち向かっている?ように見えた。
特に最後の《死神の鎌》は…もっとも禍々しく描かれていて不気味さを覚える。
▽▽▽▽▽▽▽▽
「うーーーんなんだか、お師匠様のお話にそっくりだなぁ…」
「リギョクの?」
「お師匠様がね。昔、今よりずっと昔のお話。
別々の種族のある六人が3600年ほど前に歯車を求めて、この国を旅したんだって。
なんでも世界を救うためだったとか。」
「世界を救うため?なんのおとぎ話だ?」
「うーん。3600年前は、この国ができる前、世界は闇の勢力に襲われていたんだって。
それに対して人類はあまりに脆弱で無力だった。
だけど、ある英雄が立ち上がり、たった六人の仲間とともに歯車を集めきり、
アルゴニックに闇を封じ込めてもらったっていうお話よ。まるでこの壁画の通りに。」
「ふーーん。」
「なんだか僕が小さいころに聞いた童話と、似ているお話にそんなのがあった気がする。
意外にもそういう民間伝承が各地にあるのかもね…。」
「ちなみにお師匠様曰く、その六人の一人がお師匠様自身なんだって。」
「はぁ?リギョクが?
ないない~。さっきの話しからするとこの人物がリギョクってことになるぜ?」
それに悪党を自称する奴が世界平和って…。ありえないだろ…。闇落ちしすぎだろ…。
「そういえばお師匠様、こうも言っていたわ。
六人のうち
一人は仙人に、一人は神に、
一人は科学で、一人は輪廻にとらわれ、
一人は形を変え、今も生きているってさ。
そして一人残った英雄はどこかへと行ったしまったんだってさ。」
「…ふーん、そうか。どこか…ありきたりなおしまいだな…。」
「まぁ童話なんてそんなもんだよ。僕の聞いたおとぎ話も似たようなオチばかりだし。」
俺は少し疑問に思った。
ユウジがありきたりと思うように、ソライがそう言うように案外、物語のオチってのはどこも似たようなものなのだろうか?そんなにも似てしまうものなのだろうか?
ただその話を聞いて…なんだろう。
ありきたりなオチだったとはいえ、会ったこともないそいつらに、なぜか安心感を覚えた。
そしてどこか罪悪感が出てくるのはなぜだろう。
「あ、皆さん。あそこに階段がありますよ。」
「この部屋には一見すると
罠はないし、ここらで軽食をとって上の階でエプを確保する。
ここあらだぞみんな気を緩めるな!」
「「「「「おう!」」」」」
ここを上った先に最後のロボットがいる…。
▽▽▽▽▽▽▽▽
苦の間
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――5階。というか屋上。
軽食をとり終わり長い階段を上る。
そこには壁画ではない本物の、満点の星空と砂漠が見渡せる光景で。
屋上は単純に、だたっ広く。硬い床にいくつかの遮蔽物になりそうな、がれきが散乱しており
そして俺らの前方……ひときわ目立つのは俺の身長の3倍近い長さの足を持つ
巨大な蜘蛛の石像。
像の傍らに背中を向けた人影。
紺色の服に夜風にマフラーと髪を揺らし、くたびれたローブと近代的な黄緑の仮面をつけた
ハナビよりやや小さな人影。
少女はゆっくりと俺らの方へと振り向く。
ここまで姉たちを俺達へ襲わせて、超越の歯車とアルゴニックを欲した、生まれたばかりの少女。
太陽の力を持つその少女は…。
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「お前がエプか。」
「……やっと来ましたね。武山冒険社。」
「ああ、来てやったよ。」
「待っていました。」
エプは俺の目を見る。
「自己紹介いたしましょう。私は3125号。
エプ。これから死にに行くあなた方に礼儀を尽くして殺すものです。」
「俺は社長のサイム。」
「僕はソライっていうんだ。ロリコンをやっている。」
「私はニッちゃんて呼ばれてです。」
「俺はユウジ、家事担当だ。」
「3125号。いやエプ。私はあなたの先生、ユミです。」
「私はあなたのお姉ちゃん、3066号。今はハナビっていう名前があります。」
エプは俺たちを見まわし。
「…姉様たちがやられたって聞いて、どんな人たちかと思ったら。
なんだか拍子抜けだわ。」
「おいおいサイム。笑われてるぞ。」
「ああ、明らかに自己紹介の時、ソライ…お前がおかしかったからな。」
「ええ、キメ顔でかっこよくいったのに。」
「セリフが変質者のそれだから、相手も引いてるんですよ。」
「そんなことはどうでもいいのぜ。幼女相手にかっこつけて何が悪い?」
いや、どうでもよくねーから、みんなツッコんでんじゃねーか。
「……」
俺らはいつもの気楽な雰囲気を出すが、エプの表情は変わらない。
今までのやつらはハナビやユミとの『思い出』があったから、少しは雰囲気をつかめたんだが、一番、反応がなくて冷たい感じがする…。
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少しの沈黙のち、エプは無表情で軽く空を眺めながら口を開く。
「……ねぇ…やりあう前に、あなたたちに聞きたいんだけど、
あなたたちは『最誕』する『物』、始まりの願望器。
オヨン・ルプルドゥ・アルゴニック・フィクショナライズドラマチストに
何を、どんな夢を、願いを、叶えてもらうの?」
…俺らの『願い』か…
エプはハナビの方を向く
「まず…姉様から答えて。」
「ハナビはエプちゃんやお姉ちゃんたちと、ずっと一緒に平和で仲良く暮らしたい。」
「そうなのね…。でもそれは叶わぬただの妄想よ。だってあなたは今から負けるから。」
妹の辛辣な言葉を聞いてハナビはしょんぼりと口をつぐむ。
エプはユウジの方を向く
「じゃあユウジさん、あなたはどんな願いがあるの?」
「オレはな、金が欲しい。当面遊んで暮らせるだけの金がな。」
「ふん。俗物がくだらないわ。」
ユウジは世間を知らない子供に言われて不服そうに顔を歪ませる。
エプはユミの方を向く
「じゃあ次、ユミ…先生。」
「私は未知が欲しい。知的好奇心を埋めてくれるだけの未知が欲しい。」
「所詮、あなたはリギョクと同じってこと。それがあなたの本心。」
どこか冷たい一言にユミは悲しそうだ。
エプはソライの方を向く
「次はそこの性的犯罪者。」
「…ん?ああ、僕のことか?僕はねユミと若干似てるんだけど、
僕は、これから熱中できるものに、困らないでいたいかな。一生分のアニメやゲームに囲まれたビバ人生リア充ライフ。」
「なるほどね。だが…ただの自己満足に過ぎないね。くだらない。」
好きなものを否定されて寂しい顔をするソライ。
エプはニッちゃんの方を向く
「次はそこの鬼の人。」
「…私はま、まだ考え中です。」
「欲がないのか、たぶん…あなたが一番つまらないよ。」
どうしようもない事実に言い返す言葉が見当たらない……ニッちゃん。
最後にエプは俺の方を向く。
俺の願いを語る番らしい。
「じゃあ最後になったね。
サイム。あなたは…いったいどんな願いがあるの?」
「……俺は……俺はな…」
――……少し決心をする。
「死んだ人間を、生き返らせたい。」
「…へぇ。」
俺の一言にエプは仮面越しからでもわかる驚きの表情をする。
▽▽▽▽▽▽▽▽
だがその言葉に真っ先に反応を示したのはエプではなく…。
「サイム…お前まだ……ッ」
ソライはうつむき何かに悔しがり息が詰まりそうな声を出し。
「まさかその人間ってッ!」
ユウジがどこか哀しくてたまらない険しい顔つきをしながら叫ぶ。
――そうだよな……二人はそういう反応とるよな…。
特にソライは………。
「ソライ、ユウジ。言いたいことはわかる。だが言わせてくれ。
俺は死んだあいつを、ヒトメを、生き返らせてもう一度会いたい。
で、ちょっと欲張りかもしれないが
もう二度とあんな思いをしないために、あいつを不老不死にしてやりたい。」
「……。…わかったよ……。僕は…とやかく言わないよ…。」
「ソライ…それでいいのかよ…。」
「ユウジ……君だって…。」
「……。……。」
ユウジはソライとのやり取りに、こらえる顔で無言で、ゆっくりと小さくうなずく。
……いや、『頷かざるおえない』って、感じかもな…。
「…サイムさん、人を生き返らせる…って…。」
「……もしも、何か言いたいことがあっても…今は目の前の出来事に集中してほしい…。」
「は、はい!」
「「…。」」
「…?」
「…まぁ……願いは人それぞれってことよ。」
「……ふーん、ようやくまともな理由に出会た気がするね。だけど残念だよ…。
なにせあなた達はもう誰とも会うことができない。
だってここで死んでしまうからね。」
「俺らは死なない!願いを叶えてもらうため!
そしてお前を開放するために!」
「さてと…それじゃあ…。」
「待て、今度はこっちから質問だ。」
「なに?」
俺はずっと聞きたかったことがある。
「お前の目的はなんだ?
お前には歯車を探すっていう明確な目的があった。お前の最終的な目的は何なんだ?
俺らと同じように願いを叶えてもらうことか?」
「私の目的…それは邪魔な超越の歯車を破壊し
無尽蔵のエネルギーをテグラ様に捧げ、この世界を征服することよ。」
目的が分かったが…これは……。
まだ裏にいるテグラって奴のことをわからないといけないな…。
こいつの目的は、こいつ自身で決めた目的なんかじゃない!
だがこれで糸を引くものが、明確になったな。
こいつを倒したら警察や他の冒険社と協力してでも《根幹》をつぶさないと……。
▽▽▽▽▽▽▽▽
「…今度は僕からいうよ!エプちゃん!
ハナビちゃんもみんな、心配しているんだから無駄な抵抗はやめて、
みんなのもとに帰ってくるんだ!」
「そうよ。エプ!
あたしたちみんな、あなたに帰ってきてほしくてここまで来た。
だから帰ってきて。」
「ねぇエプちゃん、私あなたの姉として、まだまだだと思う。
でもね、いつか立派なお姉ちゃんになるからお願い、帰ってきて。」
「………姉さん、それにその他大勢。
私は、帰らないよ。」
「なぜ?」
「心無くして我々ロボットは生まれた。
だけどね、私にはそんな心がわからない。
でも、心の中に発生したわからないことだらけで
痛みと苦しみ、戸惑い、不快感。『心』がわからないのに《心が痛い》。
自己のパラドックスでますます、心が引き裂かれそうになる。
痛くて痛くて苦しくて苦しくて、でもなんでこんなに苦しいのか、
生まれたばかりの自分がなんでこんなに苦しい目に合うのかわからない。
私は自分が何でこんな苦しみを抱いて、わざわざ産まれたのか!」
――……そんな理由か。
「…俺だってわかんねぇよ。
俺は親に捨てられた。赤ん坊のころにな。
孤独の中、産まれてきた…心が宿ったが、苦しいばかりじゃあなかった。
自分が生まれたっていう《苦しみ》しか、見ていないから《辛い》んだよ。」
「うるさい!くだらない自分語りはやめろ!お前に私の何がわかる!」
「わかるさ、俺だって自分が生まれた理由、ずっと探してきて生きてんだからよ!
孤児院になぜ捨てたのかなんてわからないし!これからどんな人生を歩むかなんて!
そんなのわかる奴なんて、ほんの一握りさ!!
だからみんな同じなんだよ!何かに苦しんで生きている!」
「…だがこの苦しみは痛みは、私だけのものだ。私だけの痛みだ!」
「ああ、それには同感だな。
わからないって痛みは個人個人のためにある。
そいつの『わからないなりの人生』は個人個人によって違う。
それが個性であり心だと俺は思うんだ。
苦しみを抱えても心があることに、変わりはないんだよ!」
エプは俺をにらみつけたまま黙る。
俺は最後に、苦しんでいる少女へと手を差し伸べる。
「さぁエプ、俺達と一緒に帰ろうぜ。
お前の姉たちも待っている。」
……エプは
「…いやだ。まだ私の中の理解不能は、苦しみは収まらない。
今すぐこの場から消えろ!
お前と話していると苦しみがどんどんと大きくなっていく!」
――…くっ…交渉失敗か?仕方がないな……。
「そうか…だがこっちも慈善事業じゃなく仕事で来てるんだわ、どんなことがあっても姉たちのもとへと帰ってもらう。」
「そう…さてとそろそろ始めたいんだけどいいかしら?
さぁ。お話は終わりよ。殺し合いましょう。」
エプはガスマスクを装備し、風がローブとマフラーをはためかせる!
言っても聞かないんだったら…。寄り添うまでだ!
「触手展開!!」
「「「「「ガジェットギア・セット!」」」」」
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~ノヴァアージ知恵袋のコーナー~
~ハナビはみんなに言っていない機能が結構多いぞ!~




