第8話その終『ユミ先生と原罪:決戦!叡智をふり絞れ!』
※この『物語』は『フィクション』です。
※それなりに『光を探す』気持ちで読んでください!
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VS.『銃撃のゲジ』
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「ふむ、サイム。オレに名案がある。」
「なんだ?」
「まずは」
「させるか!」
俺とユウジの間に電撃の弾が横切る。
「ウチはいままで、何らかの戦略する時間があったからみんな負けたと推理するのよ。
それに先ほどの戦闘から計算して、陽動、攻撃、そこからくる連携の一撃なんて当てられたら溜まったものではないこともね。なら連携なんてさせるわけないのよ。」
「チッ…」
「戦略を伝える暇も与えられないほど弾幕を張ってあげるのよ。恐れおののくのよ!
雷光弾幕ッ!」
ゲジの指からすさまじい量の雷の銃弾がはなたられる。
やばい、俺らが逃げても位置が的確に電撃の球が傍をかすめていく!
「きゃあ!」
「みんな、動き続けるんだ!」
それに傍をかすめていく弾がだんだん近づいていってきやがる!
弾速も早くなっていくし、よけるにも限度がある!
まずいぞ!このままだと、いつかは当たる!
だが、この前のユウジ達との模擬戦で電撃の対策はもう知ってるッ!
俺は槍を床に突き刺し、槍から手を離す!
「なるほど避雷針にして電撃から逃げるためのアースのつもり?
それに動き続ければ当たらないとでも思ってる?」
読まれてる!?
「ならこれならどうだ!
光線照射!」
「うおおおおおお!」
奴から青いプラズマのようなレーザーが出てくる!
レーザーが放射状に延びていて先ほどの戦闘で遮蔽物として役立った机をブチ抜き、ロッカーを粉砕していく!
そして問題は…レーザーのエネルギーが槍で吸収できる量を超えてきているッ!
その証拠に電撃の受けすぎで、床に伝わってヒビが走りぶっ壊れてきた!
無茶苦茶だろ!こんなのよォ!!
ちょい待て!この状態の槍に触れれば完全に感電するから、武器使えないじゃん!
最悪の結果になっちまった!
「サイム!さっきも言ったけどオレにいい案が!うぉ!?」
「な、ん、だ?って、当たるぅ!?」
俺とユウジのすぐそばを拡散したレーザーが通る。
レーザーの数は尻尾も含めて約9本か?この中で作戦を聞くのか?
「い、いか!?ソライとハナビ!お前らが!作戦の、か、なめだ!」
「なんだ、よ!」
「ハナビ!おまえ、の雷撃で、あれ、相殺、できるか!?」
「やって、みる!!コード展開、雷撃ィ!」
ハナビのほうからもコードからまばゆい閃光が出てくる。
「ぐぬぬぬッッ!」
姉妹の電撃とレーザーのすさまじいぶつかり合いだ!
見ているだけで目が痛くなってきやがる!
「我が妹ながら出力が弱い。」
「みんな!この状況!あまり長く持たないみたい!」
二つのきらめきのうち、ハナビの方が明らかに弱く押されている!
「それでいい。ソライ!行ってこい!」
「あいよーユウジ!」
ソライが蛇行しながら走り出し居合を構える。
「弐葉ァ!桃!」
「こっちは尻尾があることを忘れたか!」
ハナビに向けられていたレーザーのうち、尻尾のレーザーをやめて
居合を構えたソライへと照準を向けて、びりびりと尻尾から電撃が放たれる。
「と、見せかけておいて!」
ソライが尻尾の射程距離すんでのところで、転がりながらよける。
そして…転がってちょうどよく、丸まったソライを俺が踏み台にしてッ!!
「行くぜ!高達流喧嘩術ッ!真鯛の稚魚!」
モンブの時と同様、顔面に必殺のキックを与える。
正直、キックを放った衝撃でこっちの脚も吹っ飛びそうだけどッ!
「ぐッ」
「次はこっちです!」
ニッちゃんが相手がノックバックしたところを見計らって、わき腹に強烈な一撃をくらわす。
「ふぅなかなかやるようのよ。これもウチの慢心さか…。
いいだろう。貴様らにこれを使ってやるのよ。」
「あれは!」
「超越の歯車!『イータ』!?」
その歯車は緑色の歯車。前見た『オメガ』や『カイ』のような不活性な『歯車』の状態だった。
おそらく、ゲジは信仰者からいつの間にか奪ったのだろう。
明らかにやばい雰囲気だ…。少し後退しなければ、歯車が何になるかによって近くにいたら危険だ!
「くはははははは!俺様としたことがなんだかおもしろい状況になってるじゃあねぇか。
いいだろう。テメェに使われてやるよ。
そのかわり、思いっきりここら一体を更地にしちまおうぜ。くははははは!!!」
その歯車は、全てを飲み込みそうな威圧感がある喋り方をし笑いだした。
「もとよりそのつもりなのよ。
イータ!
レガシーギア!セット!」
「おう!」
超越の歯車を右手にはめ込み、形が変わっていく。
歯車を組み込んだ右腕は変形していき七つの砲塔を持ち、七つのうち真ん中の砲塔がバカでかい、緑色のマシンガンのような形状の超巨大なキャノン砲へと姿が変わっていく。
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「すごいのよ!力があふれてくる。さぁ死にたい奴は誰なのよ?」
「まずいわよ。あれ。あの歯車を研究していたお師匠様曰く、軽く撃っただけで街が一つ簡単に消し飛んだらしいわよ。射程距離もこの国全土って言ってもいいわ。」
「え、あれ。そんなにやばい代物なの!?」
俺の隣へと駆け寄ったユミ曰く、あのキャノン砲…そこらの爆弾なんて目じゃないレベルの代物らしい…。
「エネルギー充電開始!」
ゲジが真ん中のどでかい砲塔にエネルギーをチャージし始める!
「止めるぞ!」「はい!」「おう!」
俺とソライ、ニッちゃんはゲジに向かって駆けだす!
どう見てもアレを発射させるのはまずい!
下手したら国家レベルの、大地が全部一気に灰になるかもしれない!
「充電率20%突破!」
充電早いな!だがあと距離的に7mもないぜ!
「充電率45%突破!砲塔は一つだけじゃないのよッ!」
砲塔の一つ一つが個別に動き俺達の方へと照準を合わせ始める!
「ナチュラルブレイカー発射ァ!!!」
「みんなよけろ!」
砲塔の一つ一つから発射される、超極太のレーザーが俺たちに迫る!
そのエネルギーはすさまじく、例えるなら誇り高き巨大な龍のような自然界の頂点に立つべき『捕食者』が、俺達へ向かって大きな口を開けているような恐怖があるそういう極太レーザーだッ!
狭い室内でそれを六つも同時に発射しやがった!
俺とソライ、ニッちゃんは後退しながらなんとかレーザーを回避する。
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「きゃ!?」
すぐ後ろにいたユミが盛大にこける!
俺達は冒険に慣れているが、護身術の心得はあれど明らかにユミは慣れてねぇ!
このままだと極太レーザーの餌食になっちまう!
「「ユミッ!」」「ユミさんッ!」
「ウオオオオオオオオ!!」
迫りくるレーザーの中、ユウジがユミを強烈なタックルをかまし
二人とも文字通り『間一髪』、レーザーを避ける!
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「はぁ…はぁ…大丈夫か!?」
「え、ええ。」
ユウジがユミを押し倒すような形になってじっと見つめ合う。
どう見てもそれでアレを防御できる状態じゃないぞ!
「おい!そこの二人!目と目が合っている場合じゃないよ!
ここが死ぬか生きるかの瀬戸際だっての!!」
「そうだった。」「そうね。」
はっと気が付いた二人は立ち上がりかばいあうように、ゲジを見つめる。
「充電率75%突破!次の一撃でこの街を消し飛ばしてくれるのよ!」
「まずい!なんかいい方法ないかな?」
「ソライ!思い出せ!今までのロボットの背中には『あれ』がついてただろ!」
「…あれか!でも後ろを振り向かたり近づかなきゃ!」
つっても至近距離からあのレーザーが来たら避けようがない。
今チャージしている砲塔とは違いあの六つの砲塔は即発射できることが分かった。
このままいけば、確実に終わる。
あの小さい砲塔六つの極太レーザーで、小さい部屋がえぐれてこの地下の建物のいろんな部分がむき出しだぞ…。
「充電率90%突破!」
「ソライお兄ちゃん、交渉で足止めして何とかなりませんか!?」
「でも今までのロボットたちはうまくいかなかったぞ!」
「いや、でもノーツーとブランの反応から、可能性はあるッ!」
俺の一言を聞いてユミが一歩前に出る。
「交渉すればいいのね!わかったわ!」
「充電率100%突破」
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「3021号!!よく聞いて!あたしが最初に教えたことは何!?」
ユミが声を張り上げる。
「…」
「3021号!!!あたしのこと、本当は覚えてるんでしょ!だったらあたしの授業を思い出して!姉妹を思い出して!」
「…」
「3021号ッ!!」
ユミの一言にゲジ…いや『3021号』は悔しそうなこらえるように歯を噛みしめる。
「……さ、最初の授業は…姉妹を傷、つけず、平和に、生きる。」
「そう!3066号はあなたにとっての何ッ!?」
「…し、姉妹、だから、傷つけてはならない。」
「そうよ!」
「エラー…エラーエラーエラーエラーエラー!!!わかんないのよッ!!」
3021号はすごく苦しそうだ。矛盾に苦しそうで、姉妹と争い傷付けることが悲しくって仕方がないのだろう。この制御はやはり完全ではない。大切な人が近くにいて、それが強いほど崩れる。感情は制御なんてされやしない。
「直してあげる。だから帰ってきて!」
「じゅ、充電率120%ォ!!!!」
「3021号ッ!!」
「お姉ちゃんッ!!!!」
ゲジはその場で崩れ落ちる。
「痛いよ!!苦しい”よ!!!苦し”くってたま””らな”いよぉ!!!!!!
ユミ先生ェ!ウ”チだっ”て!誰も傷つけ”たくなん”かないよォオオオオおおおぉぉぉ!!」
「まずい。ため込んだエネルギーが行き場を失って自爆しかけてる!」
ここだな。ユミのおかげで照準から完全に外れた!
「ユウジ!!歯車を引きはがせ!ソライ!あいつの後ろにある装置をぶっ壊せ!!」
「待ってました!」
「了解した!」
俺たちは膨大なエネルギーの本流を食い止めるために駆け出す。
「サイム!ニッちゃん!手を貸してくれ!これなかなかに引きはがれねぇ!」
俺とニッちゃんは駆け寄ってイータを引きはがそうとするが。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「ぐぬぬぬ!!」
「おいおい俺様は、ぶっ壊すのが生きがいのイータ様だぜ。
このまま自爆するのも誇りある我が一ページになるさ。くははっはははははっはは!!!」
歯車からの声はたけだけしく荒々しく。だが壊すというはた迷惑な信念があるハリのある声が響く!
「このわからずやの頑固者めええええええええ!!とっとと引きはがれろおおおおおおおお!!」
「ぁん!?俺様に命令するだと!?いー度胸じゃねぇか!
ぶっ壊させてもらうぜええええええええええええ!!!」
何言ってんだこいつ!ああ!歯車ってこんなはた迷惑な奴らばっかりッ!
イータが照準の定まっていない威嚇射撃の大量のビームが天井に向けて撃たれるッ!
「あ、ぶねえええええ!!何してんだよテメェ!!殺す気か!!」
「ふん!誇りの、『ほ』の字もねぇ青くせぇガキが!
この俺様の誇りある自爆を邪魔しようとすんじゃねぇよ!!」
「いいか!俺にとっての誇りはこの目の前の少女を、笑顔にするってのが。
俺の仕事の最大の誇りなんだよおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
……俺の言葉を聞いて、イータは腕に集約していたエネルギーの充電をやめる。
「……ほぅ!面白い!ならばこの自爆くれてやろうぞ!!くはっはははははっは!!」
スコン!という音ともに歯車が抜け落ちる。
「いでぇ。」
俺は思いっきりしりもちをつく。それを見たソライが手を差し伸べ。
「サイム!背中のバッテリーっぽい装置破壊完了だよ!」
「でかした!」
「自爆は!?止まったのか!?」
「ああ。」
戦いの痕跡がひどいが3021号ことゲジは、バチバチと電流が出てはいるがほとんど外傷はなくふらふらと妹と教師の前へ歩き出し。
「3021号!」
「お姉ちゃん!」
二人もゲジに駆け寄り。歩み寄るゲジを受け止めて。
ゲジは苦笑しながら。
「…あ、ユミ先生。3066号…ウチ、ウチ、頑張ったよぉ。
べ、別にみんなのためにやったわけじゃないんだけど
褒めてくんないと、絶対許さないんだからね。」
「よくやったよ。3021号!」
「お姉ちゃん!大好き!」
「やっぱツインテは」
「ツンデレ」「甘えんぼ」「「に限るな!!」」
「ぁーん?」
「はぁ?」
ゲジのさっきの言葉から甘えんぼさんだろうが…。
「こらそこ、いい雰囲気の中、メンチ切らない!」
「あはは」
……ふぅー…とりあえず、これでようやく戦闘完遂だ。
あるべき人物があるべき場所に戻れた……。
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天井がぶち抜かれ、夕日がさす研究室の中、上機嫌でリギョクがふっと現れる。
「合格ーパチパチパチ!」
「おい、俺たちが、死力を尽くして研究所を街を守ったというのに!何やってんだよ!」
「ん?守ってくれなくってもよかったんだよ。こんなくだらない街すぐに復興するだろうし。
むしろ、壊れて大勢死んでくれたほうが、私としては好きに街を書き換えられて面白かったんだけどねぇ。」
「…………あんた、どこまでが本気だ?」
「どこまでもだよ。」
その張り付いたような薄ら恐ろしい笑みが、こいつのすべてを物語っていた。
ただ、これ以上は関わりたくない相手だってことは確かにはっきりと分かった。
「さてと、研究所も新しく立て直さなくっちゃねぇ。今度はもっと別のところに。
…あ、そうそうユミ君。」
「あ、はい。」
ユミがリギョクのもとへ駆け寄る
「君、これから彼らの旅に同行しなさい。」
「え」
「まぁ端的に言えば君はクビだ。」
「ちょっちょっと待ってください!」
「いやーやっぱり旅してなんぼなんだよユミ君、これもいい経験だと思うよぉ?
それにね、生き写しなら『あと一人』、植物…いや今では妖精人だったね。
とにかく『妖精人』があと一人いなきゃ、私的にはどうもしっくりこない。君はちょうどいい。」
「お師匠様、そんな理由でいきなりクビとかあんまりですよぉ~~!」
「悪いが君は我が研究所の人材としては優しすぎるんだよ。」
「そんなあああああぁ!」
で、結局生き写しとは何を指すんだろう?
「というわけで、武山冒険社の諸君、彼女のことをこれからよろしくお願いだよ。」
「え、えええぇ……。」
「まぁまぁ、就職するまでは俺らんとこ居てもいーからさ。それに仲間が増えてくれると俺らとしても助かる。一緒に来てくれないか?」
どこかユミは不服そうな顔をするが…。
だが少し照れのある顔に小さな笑みを浮かべて。
「うぅうう~あーもう、わかったわ。それじゃあこれからその、よろしく。」
「おう、よろしくな。ユミ!」
「ああ、そうそうこれ、レガシーアダプタ。私の持っていた二つを君たちに渡しておこう。」
「お、おう。」
俺たちはレガシーアダプタを二つ手に入れた。なんで二つあるんだろう…?
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「じゃあ私は警察官が起きる前に…」
「待て!」
同僚が腕を抑えながら立ち上がる。ボロボロだ。立つのもやっとって感じだろう。
「今度はいったい何をするつもりだ!?黒戯…リギョクッ!」
「…ふふ、悪の限りを尽くすのさ。」
「貴様は必ず…逮捕して見せるぞ…。いずれ貴様におとずれる正義に恐怖しろ悪党…。」
「はは、面白いジョークだ。楽しみにしておくよ。それじゃあ次に行こうか。人類。」
リギョクの体が薄れていき、
「アルゴニックによろしくね~さようなら~。」
そして完全に消えてしまった。
その後公務執行妨害でゲジは捕まった。
だが俺たちの説明もあってすぐに出られそうだった。
同僚も状況を理解していたし情状酌量ってやつだ。
まぁ信仰者は徹底的に調べたのち、それなりの刑に課せられるらしい。
ユミも警察で事情聴取を受けたが、なぜかすぐに解放された。
どうやら、リギョクの優しすぎるという言葉通りまったく悪事に関与せず、ロボットに勉強を教えるだけのガチの家庭教師だったらしい。
…まぁ傍らロボットとかの製造技術を教えてもらったらしいが、危険な部品もあまり扱わず資格も持っているからと法律的にもまったく問題もないらしい。
それを知って手がかりが途絶えたと同僚は悔しそうだったが。
▽▽▽▽▽▽▽▽
――いつもの夕方。家路。
一人増えた仲間。六人で帰路につく、この都市は夕日に照らされて瓦屋根がきれいだ。
鉄のきらめきの中で前を向いて今日あった出来事を、ぼんやりと話しながら帰っている俺らはさながら学校の下校風景だ。
「あーなんだかよくわかんないことが増えまくったなぁ。
一応、ハナビの妹っていう存在が分かっただけでも御の字だし、利益はあった。」
「いもうとー!」
「なんかライトノベルとかで、情報を中途半端に出す奴みたいだったね。」
「正直、謎は深まるばかりな感じがしましたし、なんだか徒労に終わった感じがします。」
「それがお師匠様の悪いところよ…。
ハナビの妹も当日知らされたし、サプライズの予定だったらしいし。お師匠様との会話は、相変わらず歯切れが悪いのよね…。」
「いや、そうとも言い切れないぞ、わかったことがある。Idとは、俺は特殊能力かなんかだと思う。」
「そういえばリギョク、これが私のIdだ(ドヤァ)なんて言ってたしなぁ。」
「ということはーサイムさんに何らかの特殊能力があるってことー?
ハナビ何ができるのか気になっちゃう!」
「えーーーないない!」
「でもそうだとしたらちょっと夢膨らみますよね!」
そんなフィクションみたいなことってあるのか…?まぁ夢があるよな。
……リギョクは俺に『思い出せ』って言ってたけど、何を思い出せばいいんだろ…。
なんだかもどかしいな…。
「夢が膨らみますなぁ…女の子のパンツの色が見える能力だったりして!」
「そんなことを考えるのはソライ、お前だけだ。」
「オレはどうせなら好きな女とエロいことができる能力が!」
「ユウジ~あなた不潔よー!」
「な、夢くらい見たっていいじゃねぇか!」
「あははは!」
まぁみんなが笑っていられる日常をどうやら守れたみたいだ。信仰者も倒せたし。
いい調子だ。
夕日の中、伸びた影歩いていく。
照らされた顔はみんな、どこかのんきで和気あいあいとしていている。
ユミもみんなとうまくやっていけそうだ。
「で、今日の飯何にする?」
「今日はカレーにしようと思ってんだ。」
「カレー!いいわね!あたし好きよ。」
「ユウジの作る飯は何でもかんでもうまいからなぁ。一流レストラン並みだ。」
「それほどでもあるぜ~~!」
「じゃあちょっと期待してるわね!あたしの舌をうならせる料理を!」
「…お、おう。」
「あ、私じゃがいもむくの手伝うー」
「なんか腹減ったな。」
「じゃあ急いで帰るか。」
「おう!」
「こらー走ると危ないですよー」
俺たちはそんなこんなで一日が過ぎ去っていく。
暴走したロボットの行方、そしてリギョクが実際に使い、
俺が【何か】を忘れてしまっている『Id』という特殊能力らしきもの。
謎が深まるばかりの俺たちの旅は、
新たな仲間ユミを加え、ますますワクワクする旅へ変わった。
これから先、どうなるのかはわからないけど。
でもきっとどんな困難でもこの仲間たちと一緒なら切り抜けられていけると思う。
――きっとな。
主観変更side_???
▲▲▲▲▲▲▲▲
「GUaaaaaaooooooOOOOOOOOOO!!!!
時は来た!準備は全て整った!!
崇高なる《絶望》が愚かなる『始まり』である『超越共』を滅ぼす時が!!」
………………さァ…来い。《絶望》のもとへ!
……貴様らは《絶望》が徹底的に叩きのめす!
……そして奴らのもとにいる『願望器』を食いちぎる!
目にものを見せてやろう。残虐な光景を『力』と『知』の兄弟共に!
…《復讐》してやる。
▽▽▽▽▽▽▽▽
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~ノヴァアージ知恵袋のコーナー~
~『ある悪の科学者』は13人の罪人の師匠らしいぞ!~




