第6話その4『騒がしく暮らしたい:ポーカー』
※この『物語』は『フィクション』です。
※それなりに『ポーカーフェイスな』気持ちで読んでください!
――紙に書かれた住所に来たはいいものの…
「どっからどう見ても…ただのパチンコ屋だな。」
大傘の最下層にあるなんの変哲もない、ただのぼろいパチンコ屋がそこにはあった。
「どうしましょう…私と、ハナビちゃんは明らかに未成年で店には入れませんし…」
「そうだなぁ。とりあえず、俺とソライとで中の様子、探ってくるわ。」
「わかりました。気をつけて行ってください。私とハナビちゃんはなんとかして中に入る方法を探ってみます。」
「おう。」
「行ってきます。」
店内は非常に騒がしくタバコ臭かった。ここが本当に裏カジノに通じてるんだろうなぁ?まっすぐ奥のスタッフルームに行く、確か四回ノックするんだったよな。
▽▽▽▽▽▽▽▽
コン コン コン コンっと
「えーと合言葉は
『ナンマンダブ、ナンマンダブ、ホトケサン、ハイ、ダイブッサン』だったっけ?」
俺は合言葉を唱えスタッフルームを開けるが、別に何の変哲もない廊下だった。
「サイム、合言葉が違うよ」
「あれ?」
ソライが四回ノックする
「合言葉は
『ナミアミダブツ、ナミアミダブツ、ダイブツサン、ウン、ホトケサン』だったはず」
だが、扉を開けると廊下のままだった。
「ちょい待てよ」
俺がノックを四回する。
「『ナンマイダー、ナンマイダー、ダイブツサン、ウン、ホトケサン』!」
廊下のままだ、ソライがノックをし
「『上上、下下、左右、BA』!」
廊下のままだった。うん、それは世界的に有名なゲーム会社のコマンドな
俺がノックをし
「『ナム、ナム、ボサツサン、ハイ、ダイブツサン』!」
やっぱり廊下はそのままで
ソライがノックをし
「『アジャラカモクレンテケレツノパ』!」
ソライは手を二回ぱんぱんとたたく
うん、それは落語に出てくる呪文な。
俺がノックをして
「『ダイブツサン、ダイブツサン、ナムサン、オウ、ヒラケゴマ』!」
廊下のままだ。何だっけやっぱり思い出せない…
ソライがノックをし
「『ゆうて いみや おうきむ
こうほ りいゆ うじとり
やまあ きらぺ ぺぺぺぺ
ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ
ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺ』!」
うん、それは某国民的RPGで『もょもと』が出てくる呪文な。
俺がノックをし
「『ポジソワカ、ポジソワカ、ハラギャーテ、へイ、ハンニャシンギョウ』!!」
だが廊下のままであれだ。なくしものが出てこないのと似た現象だ。メモっとけばよかった…
ソライがノックをし
「『プリティーラブリー萌え萌えキュンキュン』!」
ってそれはお前の応援しているアイドルのきめ台詞な
今度は俺がノックをし
「『ナムサン、ナムサン、ホトケサン、ハイ、ダイブツサン』!」
やっぱり廊下はそのままで一回しか言わないって言ってたしなぁ…
ソライがノックをし
「『エイリ○ン、わたし、エイリ○ン~あなたの○を惑わせる~』」
それはお前がカラオケでよく歌う曲の歌詞な
また俺がノックして
「『ナンマイダ、ナンマイダ、ダイブツサン、ウン、オダブツサン』ッ!!」
惜しいところまで来てる気がするけど、まずいゲシュタルト崩壊してきた…
そしてソライがノックをして
「『お兄ちゃん、実はね私のおなかむずむずするの、だからねここで…エッ』」
「へぶちッ!」
ソライのたれ耳を俺の手元まで引っ張り、顔面に思いっきり膝蹴りをくらわす。
「それはテメェの好きな!R18な同人誌の言葉だッ!馬鹿野郎!
ていうか…最初の呪文以外まったく関係ないこと言ってんじゃねぇか!
あれか?最後のはアダルトできる幻の呪文てことか!?
やかましいわ!完全に俺ら変な人って周りから思われてんぞ!」
周囲のパチンコを打っているおっさん共が、自分の大当たりよりもこっちへ痛い視線を向けていることくらい気づけ!
「いっててて、結局ツッコんでる気がするけど…。
…あ、でも今の衝撃で大体思い出したよ確か…」
ソライが四回ノックをして
「『ナムサン、ナムサン、オダブツサン、ウン、ダイブツサン』」
そういい終わるとなんだか急にスタッフルームからウィーンという音がした。
スタッフルームはエレベーターへと変わっていた。
「いくぞ。」
「おk~。」
俺とソライはエレベーターの中に入る。
▽▽▽▽▽▽▽▽
エレベーターはかなり地下まで降りていく。
「さて…どんな場所なのか…。」
「きっと、牢獄みたいな、薄暗いアンダーグラウンドな感じだよ。
うん、女子二人をおいてきたのは正解だったかもね。」
「きっとそうに違いない。ソライ気を引き締めていけ。」
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裏カジノ
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チン…という着いた音が鳴り響く。
「いらっしゃいませ。」
「何だこんな豪華絢爛さは!?」
だがさっきの予想を裏切る光景がエレベーターの扉の先には合った。
そこは金でできた柱や天井、床。どこか異国を思わせる装飾や、レッドカーペット。
広々とした空間…地下だというのに澄んだ空気。
高い天井にはシャンデリアがつるされており、奥にはバーまで備え付けていて、各種テーブルにはルーレット、ポーカーなどのトランプ。さらにはスロットなどなどが各種設置され身なりの整ったスタッフに出迎えられた。
「「…」」
あまりの迫力と豪華さのあまり圧倒される。これが裏カジノ…。
俺は慎重にソライに話しかける。
「…ソライ!ここでやることは一つ!そうだな!」
「ああ、わかってるよサイムここでやることそれは…」
わずかな間。俺達は通じ合っていた。
ここでの目的を。確実にこなすと!
「「金を倍に増やすことだああああああああ」」
「いやっほー遊ぶぞーー」
「何からやる?何からやる?」
「スロットとかポーカーとか!そっから手を付けていこうぜソライ!」
「うぇーーい」
カジノ内を走り回る20代の大人二名の姿がそこにはいた。
▽▽▽▽▽▽▽▽
1時間後…
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「やめとけやめとけ、お客さん。もうチップ10枚だろ?そこらへんが潮時だって」
「いや、ここは勝負だ!残りの半分のチップ5枚までかける!」
「サイム!勝て!それでなんとしても今までの負けを取り返すんだ!」
「じゃあ勝負だ、こっちの役はキングとクイーンのツーペアだ!どうだ、参ったか!」
役は強い!残念だったなッ!と心の中で勝ち誇った笑みをする。
だが!!
「残念、こっちフルハウスなんだわ。」
「え」
「悪いが、あんたらの負けだ。」
俺たちはこの顔の堀が深いディーラーと、ポーカーでボロ負けした。
「ぐああああああああああああああ!!!
俺の俺の生活費がああああああああああ!!!」
「そんな…。」
おのおのに崩れ落ちる…。生活費であり旅費が一気にほとんど消えたのだ。
すまし顔しやがって!!
「悪いがこっちも商売なんでね。」
「嘘だ!なんかペテン使ったんだろおお!!貴様ああああああ!!」
「やめとけやめとけ。俺に暴力を振るうと警備員に海に沈められるぜ。」
「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「くそーーーどうするサイム!まだ勝負を続けるか!?」
「当たり前だろ、負けたまんまなんてかっこ悪いだろ!」
「やめとけやめとけ、そりゃギャンブル依存症の発想だぜ。」
「ぐぅううう。」
俺はディーラーをにらみつける。
ディーラーは100均で売っていそうな櫛で、さっと短髪を整え蝶ネクタイを整えジャケットの襟をしゃんと正し、内心勝ち誇っていそうな余裕のある目をこちらへ向け堀が深い顔でニヒルに笑う。
こいつ、一体どんなイカサマを使ったんだ!?
スロットで俺たちは有り金を、倍近く膨らますことには成功した。
だがたったの十五分足らずで、元の財産の半分まで消し飛んじまった。
それもこのディーラーめちゃくちゃ勝ちまくるのである。異様なほど強い。
イカサマをしていると思ってんだが、なかなか見抜けない。
ポーカーの結果は二連続フルハウス、さらにその前にフォーカードはあり得ない…。
「お客さん、ここ、ソフトドリンクならタダですよ。一旦飲んで落ち着いてくださいな」
「そうだな。こっから慎重に賭けよう。」
意外にサービスはいいな。俺は適当にそこら辺を歩いていた長身の、黒髪の石流人のスタッフを捕まえる。
「すまん、そこの店員さん。オレンジジュースをくれ。」
「…え。」
その店員は俺とソライのほうを見て何やら驚いたように目を見開く。
…ん?あれ、こいつ…どっかであったことあるような?
その岩流人を俺はどこかで見たことがある。
頬にひび割れた緑色の『イシ』がひび割れたような種族特徴の模様があって、長身で黒髪やや短髪。左横髪を異様に長くしている。そこのディーラーと同じような黒色のジャケットにYシャツをつけており表情はどことなく幸薄そう
こんなどんよりと暗い奴、俺の知り合いにいないはずなのに
俺は絶対にこいつを見たことがある。
こいつを知っている。誰かは知らないが知っている。
「あ、はい…」
この声もよく知ったことある奴の声そっくりなんだよなぁ。
…誰だ??
「…ちょっと待って、そこの人、どっかであったことあるよね。
記憶が正しければ…うーーーん。」
ソライも同じことに気づいたらしい。
こいつと俺らはどっかであったことある。
大切な誰かだ。大切なはずなんだ。
「ひ、人違いです。オレンジジュースですね。
了解しました、それでは失礼します!」
「あ、ちょっと!」
スタッフは足早に何処かへと去っていってしまった。
なんだ…この胸騒ぎは。
「誰だったんだっけ…あいつ?」
「あああーーー僕もなんか引っかかる!あいつ知ってる気がするんだよなぁ。」
そう俺らがあの店員に悩んでいるとさっきまでのディーラーが口を開きだす。
「やめとけやめとけ、あいつは付き合いが悪いんだ。
何処かに行こうぜって誘っても楽しいんだか、楽しくないんだか
『白野 勇次』21歳、独身
仕事は真面目でそつなくこなすが今一つ覇気のない男。
なんか割とイケメンな顔と低姿勢な物腰をしているが、
女性にモテない、ボスからは雑用や使いっ走りばかりさせられているんだぜ。」
え…嘘だろ……ユウジ…だって!!?
▽▽▽▽▽▽▽▽
俺はポーカーの台を叩いてディーラーに問いただす!
「え、ユウジ?あんたさっき!白野 勇次って言ったのか!?なぁ!!」
「はぁ!?僕たち知るユウジは、明るくてかっこつけたがり屋の金髪だったはずだよ。
馬鹿みたいに明るくて!変態で!一緒にぶちのめされたり!
ゲーセン行ったり連れションしたり!悪戯しかけたりエロ本漁りに行ったり!
あんな黒髪で、あんな暗い奴はユウジじゃない!!あんたは何を言っているんだッ!」
ソライは犬歯をむき出しにしてディーラーに問いただす!
俺達の中学時代をともにソライとともに馬鹿をやった人物。それがユウジ。
ソライは中等部から俺は小学校のころからユウジとは親友だ。
ソライの言うようにともに悪戯を仕掛け、説教され、敵を殴られ殴り返し、そして説教され。かっこつけたがりで、惚れっぽくて、エロに真剣な変態で。
キザな感じだがめちゃくちゃいい奴で、友達思いで。
とにかくモテなくて。でも裏ではファンが結構いっぱいいたけど、本人は気が付かなくて。善人で頭の回転が速くてリアリストだがロマンチストで。
涙もろいところがあって。超人なくせにやたらポンコツで!
クールぶってもいざってときは熱くて明るいすげーいいやつなんだよ!!
それが…
それが暗い顔している黒髪だなんて誰だってんだよッ!!
…いや、でも、外見…目鼻の感じはまさしくユウジだったし。
「私は真実を話したまでだよ。お客様。あの男は
『白野 勇次』21歳、独身
仕事は真面目でそつなくこなすが今一つ覇気のない男。
出身はトーキョートのショーワ町というところかららしい。」
…この男の言うことが正しければ
あれが、今のユウジなのだということだ…。
「…じゃあなんで僕らに対して人違いだなんて、嘘を吐いたんだ…?」
「そういわれたらそうなんだよな。いったい何があって、
俺たちを人違いだなんて言ったんだろ…。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「あ、サイムさん!ここにいましたか!」
「ソライお兄ちゃん見ーつけた!」
「うわ、ニッちゃん!?どうやって中に入ったんだよ…。」
なぜ未成年女子組がここに!?表の入り口はパチ屋だったろ…。
「それは単純ですよ。ハナビちゃんを肩車してここまで来ました。」
「確かにハナビの大きなクラゲの傘のようなパーカーなら、気づかれにくいだろうが…
よくハナビの重さに耐えられたな…」
「むーちょっと失礼でハナビ、不機嫌かもぉ~。」
「コードを束にしてを足のように、自分の体重を支えてくれたのでだいぶ楽に行けましたよ。それに私、一応鬼ですし」
さすが怪力種族。
「そんなことより!サイムさん!お金使ってないですか!?」
「げ、それは…」
「やめとけやめとけ、お客さん。隠し通すとろくなことはないぞ、ずいぶんとかわいい取立人のようだし教えてやるよ。金は残りこのチップ5個分までだ。」
言いやがった!?このディーラー!?
「それって多いんですか?」
「少ない。ざっと5000円程度だな。はした金もいいとこだ。」
「…私の優勝賞金がァ!?ジュウブンノイチィッ!?!!
サイムさん!何やってんですか!」
「いや、倍までは増えたんだよ!でもこのディーラーに邪魔されちまってさ。」
頭を抱えさせて非常に申し訳ない…。
「職務に忠実なだけだ。」
「…はぁーーー。どうするんですか…。」
「い、今すぐにでも金を倍にして返すから。そこのスロット」
「っギャンブル、じゃあいつまでも、返ってきません!」
「サイムさんかっこ悪~い」
うぐっ、子供に正論を言われた。
こういうやり取りをしているさなか、ディーラーが身を乗り出しハナビをまじまじと見る。するとディーラーが驚愕の顔を浮かべ
「ん?ちょっと待て、おいそこの嬢ちゃん。
お前まさかあの『ヘラロス』と同型のロボットか?」
「は、はい。私はその姉妹を探しに来ただけです。
この方々とともに姉さんという伝手を伝って、
製作者であるリギョク様を訊ねる旅の最中です。」
「(小声で)……・はは、やったぜ。いよいよ俺にもツキがまわってきた。」
ディーラーは口を手で押さえ小声で薄く笑い。
すぐに顔を元のポーカーフェイスへ戻す。
「ん?どした。」
「いや…それより、そろそろ絶対王政のボスがお見えだ。礼儀をわきまえろよ。」
「ボス?」
▽▽▽▽▽▽▽▽
ディーラーがそういったとたん、部屋の電気が消え、広間中央に備え付けられたカーテンが開く、ドラムロールが鳴り響き
スタッフが
「ゴウジャ様のおな~り~」
と言いながら銅鑼を鳴らし会場のスタッフは皆一斉に頭を下げる。
カーテンが開かれスポットライトに照らされたのは、見るからに体格の大きいでっぷりと太った熊とも豚とも見えるデブっちょだった。
しかもただのデブじゃない成金趣味の金ぴかのスーツに金歯をつけ、金の指輪をはめ、黒の短髪に蛇のように鋭い目。嫌らしい笑みを浮かべた、見るからに嫌な金持ちって感じの悪人面の40代後半の男だった。
そしてその隣を見るとオレンジのパーカーにへそ出しルック。
騎士のようなヘルメットをかぶり両脇に大きな翼のような盾を背負い、腕にもカタツムリの殻のような盾をつけたオレンジと水色のハナビと同型のロボットが立った。
ロボットは、常に警戒しているような顔つきで腕を後ろに組み会場を見渡していた。
でっぷり太った男は大声かつ甲高い声で
「お客様!皆さま、本日はご来店いただき誠にありがとうございます。わたくし、ゴウジャはまたも皆様のおかげで儲けてしまい、ひどくうれしゅうございます。つきましては。本日20分後より『特別戦』が行われます。どうか皆さま振るって賭けていってくださいね。」
特別戦?何のことだろう?
「あと、オイ!白野!ちょっと来い!」
そうしてゴウジャはユウジを呼びつける。ユウジはおずおずと、ゴウジャのもとへとやっていきひざまずき
「お前、また開店前の掃除ができていなかったな!」
「…掃除はしました。」
「お前の掃除がなってないってんだよ!俺様の店を何だと思ってる!!このド阿呆がぁッ!!」
「グっ!」
ゴウジャが指輪のついた手で全力でユウジの顔を殴りつける。
その瞬間俺の頭に血が上っていくのが感じた。
「皆さま、というわけで罰が必要ですよね。むごたらしい罰が!このような掃除もできない、身の程もわきまえない『ゴミ』に対する特別戦という『道楽』をッ!!」
こいつ!俺のダチに対して今、なんて言ったッ!?ゴミだと!?
俺のダチに何言ってんだこいつ!!
「…」
「おい!なんだよ白野!その目は!反抗的で気に食わないむかつく目!おらぁ!!お前のような奴は、とっとと這いつくばえ!」
そういっている間にゴウジャはユウジを、ぼこぼこに殴りつける。何度もうっぷんを晴らすように殴り蹴られ。
ユウジは跪きながら、だんだんと地面に頭をこすりつけるように体制を変えていく…ッ!
抵抗しろよユウジ!何やってんだよ!
ゆるせねぇぞこいつぅッ!!
「おい、てめ」
俺が怒鳴りそうになった時、ソライが俺の口をふさぐ。
「(耳元で小声で)サイム、悔しいけど様子を見ることに徹するんだ。冷静に落ち着てくれ。
中学の頃はユウジの役目だったけど、『今、ユウジがこうなっているからこそ…ッ』
ここで、たてついたら、僕らもユウジも殺されるかもしれない。
僕だって苦しいんだ。だが君が冷静さをかいたら僕も、ブチギレそうなんだよ…ッ!
だからここはこらえろ。サイム。」
俺は、俺の後ろで怒りを必死にこらえ、少し落ち着くことにした。
そうだ。ここで暴れたら、あのヘラロスってロボットにユウジは殺されるかもしれない。
それどころかニッちゃんたちの身も危ない…!
ゴウジャはユウジをひとしきり殴り終わると、ヘラロスに対して
「おいヘラロス、こいつを特別戦の部屋に運んどけ。」
「かしこまりました。ゴウジャ様。」
ヘラロスはユウジを担いで出ていってしまう。
「それでは皆様、余興も終わりましたので。よいギャンブルを。」
ゴウジャのいたカーテンが閉じられる。
…こいつは絶対に許さない。
頭にきた…!頭に血が上り考えることはただ一つ。
親友を傷つけたこいつは!必ず叩きのめす!!
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~ノヴァアージ知恵袋のコーナー~
~この国はかなり税金をふんだくられやすいぞ!~