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【完結】nOva urGE/ノヴァアージ ~みんなと心を信じあう冒険~   作者: ラクルドゥ
第ニ章:第5話-爆走爆音カラオケ大会-
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閑話②『どこかに行こうぜって言っても…』

※この『物語』は『フィクション』です。

※それなりに『意味なくゲラゲラ笑う』気持ちで読んでください!


◆◆◆◆◆◆◆◆

【『運命』に翻弄されるもの】

◆◆◆◆◆◆◆◆


主観変更side_???

▽▽▽▽▽▽▽▽



 ――『オレ』は薄暗い地下にいる。



 この地下の隅っこの埃っぽい休憩室の一室で、一人いつ終わるとも知らない地獄の中、ぼんやりとうつらな目で換気扇を見てた。

「はぁ…。」

「ため息か?」

 オレはここで働き始めてから一緒にいる同僚に声をかけられる。

よく一人でいるときにこいつはいつも声をかける。体型がよく、なんていうかニヒルなやつだ。





「なんだよ。悪いかよ。」

「まったくため息は、やめとけやめとけ。見ているこっちも不景気になる。」

「そうか…。」

「おっと、気を落としたなら済まない…ため息もしたくなるよなぁ。

ま、ため息よりもだ。お前もタバコ一本吸うか?」

「いらない。」

「やれやれ…ストレスをためるのはやめとけやめとけ。

適度なタイミングでガス抜きをする。今度どっかにでも行くか?」

 はぁ…しつこいなこいつ。

「いつも言ってるだろ。どこへ行くんだよ。オレらはここへ軟禁されてるんだぞ。」

 事実を口にする。



「まぁ相変わらずの反応だな。

こんなところにいるのに、楽しいことを忘れたんだか…忘れてないんだか…。

夢うつつって感じだな。」

「ここはそういうところだ。この『カジノ』で夢を見て消えた奴はいくらでもいる。

日常に引き戻されて夢だと嘆く、やつらをオレらは目の前で見てきただろ。」

「夢を見て消えた?夢を握りつぶされた、あるいは『握りつぶしてきた』の間違いだろ?」



 …



「お前言うようになったな。」

「ああ、夢や希望を最後まで捨てないのが俺らディーラー役目だろ。

親として最後の最後まで夢を託したサイコロを信じるの。

最も俺たちが今では『賽』になったりしてるがな…。」

「サイ…」





 ……サイム…ソライ。



 どうしてるだろうか…。また会えればいいのに…。

もう二度と会えないだろうな。オレはまだここだ。

地上にすら出れず、いつ死ぬかわからないのにな。



 傷だらけの身体を引きずって生きる今ってまるで『昔』みたいな…。

いや、昔以上だ。死んでんだか、生きてんだか。今はもうわからない…。



「さてと、そろそろボスに怒られないうちに戻りな。

お前今日はフロアで接客だろ。ディーラーは任せな。

きっと俺らにもそのうち『いいこと』が廻ってくるぜ。

俺の運を信じな。お前の運も。」

「…ああ、そうするよ。じゃ、また行ってくる。」

「じゃあな。」



 オレはそういって休憩室を後にする。後ろの方でぽつりとあの男がつぶやく。






「まったく不思議な奴だ。どこかに行こうぜって言っても楽しいんだか、楽しくないんだか。

白野ハクノ勇次ユウジ』仕事はまじめでそつなくこなし、きっと俺らの希望になってくれる男。」


※ブックマーク、評価、レビュー、いいね、やさしい感想待ってます…!!


~ノヴァアージ知恵袋のコーナー~

~冒険社には結構ボードゲームが多いぞ!~

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