[[THE_Answer_point・Id:01[The_One] _A:My Heart!!]]
手を握りしめ、大地を踏みしめ
立ち上がる。
「サイム…さん?」
傷は…ふさがったな。
服も変わってるな。
右腕に『心』のOverIdを巻き付け直す。
「なにが…なにが起こっているんだ?
お前は…いったい…何者だ?」
「俺か?俺の名前はな。」
ニッと笑い。
蒼翠色の翼を広げる。
俺は蒼と黒の目を開けて、赤き衣を纏い。
眼前のサンアを見つめる。
「俺の名前は面倒だからサイムで良い。
また名が長くなるよか、よっぽどいい。だろう?」
「さぁサンア、我と喧嘩しよーぜ。そして仲直りしようか!」
「二人が一つになったところで何になる?」
「あまり見くびるんじゃあない。
画面の前のお前らも、ニッちゃん、ソライ、ハナビ、ユウジ、ユミ、
言ことはもろもろとあるだろーが、説明はあとだ!!
この喧嘩お前らなしじゃあ勝てそうにない!
だから手伝ってくれ!」
まだ一人称が定まってないがこれでいい!
「…あとでちゃんと説明してくださいね!サイムさん!」
「まったくこの馬鹿は何度死ねば馬鹿が治るのやら。その喧嘩のったよ。」
「ハナビがんばるから!
みんな帰ってご飯食べるハッピーエンドじゃなきゃ許さないよ!」
「あほサイム、喧嘩にオレがいないと始まらないだろ!ほら、行くぞ!」
「最終ラウンドって感じね。
やれやれだわ、あたしもあんたらの馬鹿が移ったわ、任せてね。」
「---」
「さぁサンア、かかってこい!!」
★★★★★★★★
「人間どもめ、そこまでして僕をいじめたいんだね…
いいよ!!殺してやる!!
行動を殺」
サンアが鎌を一振りする。
「ワールドカオスミックス!!!!空間を混ぜる!!!」
「!!?」
俺は空間を捻じ曲げみんなを守る。
やはり進化している!!指に空気や空間が接地しているって[認知]できるから混ぜることでこれを防げる!!
「何をした!!?」
「お前の行動を殺すっていうのには致命的な弱点がある。
それはIdで空間を混ぜ合わせるとかの、概念を捻じ曲げるとかの能力で上書きするとその『殺す』っていう能力は全く効果をなさなくなる。
それをさっきの戦いで学んだ。」
俺が『空』の歯車と戦って時に同じようなことがあった。
能力には必ず相性がある!
相手が俺らのメタを張るなら、さらなるメタで戦えばいい!!
「貴様ああアア!!」
俺は手を前にかざす。
すると翼は半透明のハルバードへと姿が変わる。
元々我が力だ。始祖と呼ばれた神術の力!特とお見舞いしてやろう!
「人間に生きる意味なんてない!!
お前らが生きているだけで世界は常々混沌としていく。
明日何が起こるわけでもなく人々は無下に人生を過ごし、
他人のことをわかろうともしないクソな世界が出来上がっていく!!」
ハルバードと鎌がつばぜり合いのような状況になる。
今のお前は言葉も攻撃も軽薄となった!
お前の言葉に同様が走っている!俺は感じているぞ!
「そんなことなんてない!!!
明日が何が起こるかわからないからいいんじゃないか!!
他人をわかろうとする前にまず自分が他人を理解しようとすることから始めるんだ!!
そういった思いやりが大切なんだ!!!」
「僕は頑張ったさ!!なのに誰も僕のことを理解しようとしてくれやしない!!
頑張って人間を分析し続けた!わかったことは僕に暴言を吐きいじめる奴ばっかりだ!!」
「そうだとしてもお前の周りに友達や家族はいたか!?
その友達や家族はお前の支えになってくれただろう!!
真に妄想に逃げているのは俺らのよく知っているアルではなく
お前だ!サンア!!」
「あいつらを含むすべてのものは、いつも『仕事』や『人間的価値観』に基づいた理解なんだろ!!」
「そうじゃないだろ!!友達と家族は一生の宝だ!!
その友達や家族はお前にとっていい理解者だったはずだろ!!
真剣にお前の友達と家族をやっていたはずだろ!!
みようとしてこなかたところに答えはいつだってあるんだよ!
それに気づけよサンア!」
「気づけ!?何様目線だよ!お前!!」
「俺は俺の目線で語ってんだよ!!
いつもお前のそばに寄り添う友人として!!!」
「友達なんかじゃない!!お前なんか友達でも何でもない!!」
「グダグダ言ってねぇで、早く目を覚ましやがれ!!!」
我はサンアを蹴る!!
「グッふ!!?」
鍔迫り合いが終わる、今がチャンスか!?
「君と話していると本当にムカつく。
君のその態度が、何より心が!!!僕の心をかき乱していく!!!」
「そうだ!それが本当の意味での喧嘩だ!
心と心がぶつかって仲直りする。それが本当の意味での喧嘩だ!!」
俺はハルバードでふり降ろし、突き刺す!
サンアがそれを防御する!足は止めたぞ!
「よそ見は厳禁だぜ!サンア!デュオバレッツ!!」
「この喧嘩しているのはあなたたちだけじゃないんですよ!!」
「ッ!!?」
サンアへニッちゃんとユウジが割って入る!
「生きているっていうのは大変なことなんです!!
でも大変だからこそみんな命を大切にしています!!
そんな大変だという思いの一つ一つが人を形作っていくんです!!
それを壊すことはどんなことがあっても許されることではありません!!!」
ニッちゃんは自らの身体をねじるように回転していく!
ただその一撃を込めて!!
「行きます!!次元極…
………否ッ!!
高達流闘術!!」
俺はその構えを知っていた。まるでヒトメのような…
「壱匹目ッ!!
デメキンッッ!!」
俺自身が何度も食らい骨折しまくったその技をなんでニッちゃんが!?
ニッちゃんが手をスクリューのようにねじりながら打ち込む、ぐるぐると回りヒトメ以上の威力を!負けないっていう思いを拳に乗せて放つ!!
「ぐはああああああああああ!?
ふざけるなぁぁっぁあぁぁ!!
人間ごときが僕の痛みを理解してたまるかよぉおおお!!
笑われ憎み続けた思いを!!お前らごときが!!僕の意思を!!」
「それを何とかしてやるのが俺らなんだよ!!!
さぁありったけをぶつけてみろよ!!!サンアアア!」
「憎い!!憎い!!壊れろ!!壊れろよォ!!絶望死滅切り!!」
「お前の憎しみなんてちっぽけなんだよ!!
どんなに憎んだとしても、それは小さいことに
いつまでも囚われているだけのただのガキでしかないんだよッ!!!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
四重連撃!!四光ッッ!!!」
ソライが居合、突き、回転斬り、とどめの四つを組み合わせた連撃、四光で斬りつける。斬撃をなんとか避けるが…確実にスタミナは減っている!!
「なんでなんでわかってくれないの!?
なんで僕の哀しみは癒えないの?なんで!?なんで!!?」
「それは単純なことよ!哀しみだけで世界はできるんじゃあないから!!
あんたが哀しみしか見ていないから!!だから哀しみは癒えないのよ!!
他のことに少しでも目を向けてその思いを大切に持って生きていく!!
それが人生なのよ!!!120%フルパワーブレイカアアー!!」
ユミが放った一撃はサンアには避けようがないほど強力な一撃だ!!
「《欲》の歯車!!一式!!」
だがユミの攻撃はドリルに吸収されてしまう!!
エネルギーを吸収したのか!?
「チッ!!」
「おいおい!人の話にくらい耳を傾けろよ!!
人がどんだけお前を心配して
そして、どれだけの善意でお前に話しかけているのかを!!
お前は一人じゃあない!!お前にはオレらがついている!!
だから怖がらずに前を向けよ!!!サンアァ!!
白野流銃術ッ!!拾重奏!!テクテットバレッツ!!」
ユウジは高速でリロードを繰り返し何十発も銃弾を発射する!!
もはやがむしゃらともいえる銃撃!
「その攻撃は無駄だって言ってんだろうが!!」
だが銃弾はすべて吸収されてしまう。
「くそ!!効かない!!」
「なら私に任せて!!
サンアあなたの哀しみ、憎しみ、怒り
少しでもいいからハナビたちが受け止めてあげる!!
めるとうぃっぷ!!」
めるとうぃっぷでドリルを絡めとる!
これで攻撃が当たる!!
「くだらないくだらない!!!もう放っておいてよ!!!
やめてよ!ひどいことをしないでよ!」
だがドリルが回転していく!!
「ハナビ!!距離をとれ!!」
「わかった!!」
ハナビはめるとうぃっぷを完全にからめとられる前に外し距離をとる。
★★★★★★★★
「人間どもめ…まだ僕に抗うのか…」
サンアは肩で息をしている…。それもそうだアルと戦い、俺らと戦っている。
こいつはおそらく【向こうの世界】と同じスタミナ、体力だ。
俺らの知るアルと同じつまり一般人…或いはそれ以下の体力しかない!
「まだまだだ!まだ俺たちは」
「「「「「「諦めない!!」」」」」」
「ならばこれならどうだ。」
サンアの手元にインテグラルの巨大なマシンガンが出現する!!
《苦》の歯車か!
「食らえ!!終焉絶大弾!!」
マシンガンから超高速で弾丸が発射される!!
「ここは僕がやる!!
応木流刀術!!零土!!楓ェ!!」
ソライのつかの間の斬撃によって、弾丸はすべて切断される。
巨大な苦痛の斬撃を一つ一つ斬り伏せていく。
一歩一歩と斬撃で叩き落される仙人をも越える牙のような鋭くとがった一撃で苦痛は無参していく。
そしてソライが瞬歩とでもいうべき一歩でサンアの懐に迫っていき…。
「な、なに!?」
それどころかサンアのマシンガンを破壊する。
★★★★★★★★
「なら!!来い!!ブキ!!!」
サンアの手元に超電磁砲が現れる。
《鬱》の歯車だな!
「殺戮砲!!」
「最大火力!!」
「いくぞ!ユミ!」
「うん!ユウくん!」
二人が頷きあう。二人の照準が超電磁砲と同じ射程圏内へと入っていく!
「「コンプリートメガブレイカアアアァーーー!!!」」
レールガンの弾丸が発射されると同時に
ユウジとユミの巨大なビームで相殺する!!
いやそれどころじゃない!!むしろ押し返している!!
絡み合うように放たれたビームは混ざり合うようにして爆散する!
「あんまりオレらを!!」
「舐めないでちょうだい!!」
「!!?」
超電磁砲が破壊される!!
★★★★★★★★
「なんで!!?なんで!!僕の攻撃が!!
こうなったらとことんぶっ潰す!!一式!!」
サンアはドリルへ持ち替える!
《欲》の歯車!
「超酷滅!!!」
ドリルを高速で回転させて突っ込んでいく!!!
「私たちが行きます!!
高達流喧嘩術!!壱匹!!デメキン!!」
ニッちゃんのグローブとドリルが、ぶつかり合う!!
「うおッ!!」
「なんで!?こんな奴らにィィ!!」
ドリルを力でねじ伏せて削り取っている!!
「もう少し!!もう少し!!」
「ニッちゃんさん!!ハナビがやる!!めるとうぃっぷ!!」
ニッちゃんを踏み台にしてサンアのドリルを、めるとうぃっぷで溶かして砕く!!
「ぐああああああああああああ!!手が僕の手が!!!」
そのまま、拳と拳同士が激突し、サンアの肉塊だらけの手をニッちゃんが破壊する!!
「はぁ…はぁ…まだ!!まだああああああ!!!
僕の苦しみも怒りも憎しみも哀しみも辛さも何にも変わらないんだよ!!」
「いい加減、目を覚まして!!前を向け!!
心はもっといろんなものであふれている!!
素晴らしい世界じゃなくてもそれだけ見てたらずっとそのままなんだよ!!」
「そのまんま?お前らだって日常にとらわれて僕を独りぼっちにするんだろ!!!
ならば確実に殺してやるッ!!パフ、あれをやるぞ!!最大火力で!!」
「御意」
《殺》の歯車…オングストロームが鎌へ変形する。
「な!?なんだあれ!?」
そしてその鎌が大きく大きくなっていく!!
さっきの肉塊を突き破った鏡開きよりでかい!!
「みんな!俺の後ろに下がれ!!」
俺は蒼翠色の半透明のハルバートを横に構える。
そして仲間たちが俺の後ろへとやってくる。
「サイム!!あんなのどうやって受け止める気だよ!!」
「知らん!!やるだけのことはやってみる!!
それだけ!!」
「相変わらずめちゃくちゃです!!」
「だがそこがいい!!」
その超巨大鎌が俺らへと振り下ろされる。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
なんだこれ!!?めっちゃ重いし!!
斬撃よりも重量がやばい!!
でもこんな!!こんなところでよ!!諦めてたまるかよ!!!
その時俺持つ手と誰かの手が重なる。
「サイムさん!!」
ニッちゃんの手だった。
「サイム!!」
ソライの手
「サイムさん!!」
ハナビの手
「サイム!!」
ユウジの手
「サイム!!」
ユミの手
みんなの腕が俺の手に重なる!!
こいつらだけじゃない!いろんな思い!
それがあってここに立っている!!
俺には仲間がいる!全力で神の力、歯車の力仲間の力全てを重ね合わせて
襲い来る巨大な死を受け止める!
「「「「「「うおおォオおおぉぉぉおおぉぉォオォッ!!!!」」」」」」
「なんだと!?なぜ耐えられる!?この死をなぜ耐え切られるんだ!?」
「負けてたまるかあああああああああああ!!!!」
そのまま超巨大鎌を強引に押し返すッッ!!!
鎌を押しのけた反動でサンアが尻もちをつく!
来たか、スタミナ切れが…。
「なぜだなぜだなぜだなぜだああ!!なぜ君達は死ななないんだ!!」
首を降りながら見苦しく呆れ、立ち上がろうとする…。
「そうそう死んでたまりますか!」
「その通りだ。サンアもういいだろ。」
「いやだ!!僕はまだ負けてない!!」
「なら、これで最後にしてやる決着をつけようか。」
俺は手に持っていたハルバードを天へかざす。
「来いよ。オールギア。」
ニッちゃんたちにはまっていた歯車アルの中にある歯車も、全部の歯車が俺の手元へ集まっていく。
「『土』!『水』!『絵』!『光』!『変』!『風』!『重』!『恋』!『情』!『鏡』!『溶』!『躁』!『空』!『守』!『時』!『音』!『速』!『破』!『知』!『医』!『力』!『巨』!『夢』!『運』!
全てを我らが心に!!」
そしてそのまま、歯車たちは吸い込まれるように俺のハルバードの中へ吸収される。
俺はより強く!!踏み込み。前へ勢いよく進む!!
「武山流槍術!!!」
「来るな!!」
「頂!!」
「来るな!!」
「富士ッッ!!」
「来るなあああああああああああああああ!!」
★★★★★★★★
「ッ…ァ…」
俺はハルバードを天空へと高くつき上げサンアへ全身全霊を込めた渾身の一撃が何十色にも炸裂する。その一撃は万物を創造し…そして苦しみ、哀しみが崩落していく………。
多くの色、多くのエネルギー、無限ともいえる輝と心が溢れていく。
そのまま俺に空中に吹っ飛ばされたサンアは力なくどさっと地面へと落ちる。




