第16話その終『恋と愛の湯けむり温泉宿:告白の時間だから』
※この『物語』は『フィクション』です。
※それなりに『ラブらぶな』気持ちで読んでください!
気をしっかり保つのよ!天先由美!!
この温泉に原因があるのはさっきのユウジでわかったことなんだから!
だからこの温泉に潜むからくりをしっかりと見つけ出さないと!
「ニッちゃん!絶対この温泉には入っちゃだめよ!
ユウジみたいになっちゃうから!」
「…はい。」
「さぁ!出てきなさい!歯車!温泉なんかに入ってたまるもんですか!!」
「ほう。わしらに抵抗するか」
草葉の陰から出てきたのは
一体が茶色の銃のようなものを左手に着けた初老の男性の声をした歯車。
そしてもう一体が花色の胸の大きいクリオネのような優しい女性の声音のをした歯車。
「あなたたちがみんなをこんな目に合わせた元凶ね!」
「いかにもわしは『躁』の歯車。名前を『ニュー』と呼ぶものじゃ。」
「私の名前は『ロー』というものですわ。『愛情や恋を考えるもの』
人の愛を司る『恋』の歯車ですの。」
「なぜみんなをあんな風に変えたのよ!」
「それはおぬしらがアルゴニックを連れ去った悪だからだ。」
「はぁ!?アルは私たちの仲間よ!」
「戯言をぬかすな!口ではなんとでも言える!ウプシロンから聞いた。
武山冒険社という悪の団体がアルゴニックの封印を解き
願いを無理やり叶えさせ、この世界を暗黒の時代に逆戻りさせようとしているとな!」
ウプシロン…前出会った@とか言う黄緑色の歯車…。
サイム達曰く戦って取り逃がしたらしいけど…(※第7話参照)
「そんなわけないじゃない!!」
「私たちの家族をそのような事に利用させるわけにはいかない!さぁ観念するのです!」
「いや、だから誤解だって!」
「聞く耳持たないわ!ニュー!もう彼女達を温泉に入れちゃって!」
「了解した。」
なんで歯車たちってどいつも!こいつも!聞く耳を持たないのよ!!
もぉおおおおおお!!
□□□□□□□□
VS.『 『操』の超越の歯車 ν-ニュー-』&『恋』の超越の歯車 ρ-ロー-』 』
□□□□□□□□
「戦闘ってことね。いいわよ!
ガジェットギア・セッ」
「させるか!古流式絶対操術四の型『糸固め』!!」
あたしがギアをガジェットに入れようとする前に!手も体も!一切動かなくなる!
「な、なに!?」
「わしの糸固めにおぬしらは引っかかったのだよ。」
「ニッちゃん!動ける!?」
「う、動けません…恋も…。
サイムさんの視線も…。
私の気分も…。はは……。」
駄目だこりゃ…相当ひどいトラウマになってる…。
ヒトメちゃんに差を感じて、おまけに歯車のせいで、心が折れちゃってる…。
▽▽▽▽▽▽▽▽
「まずはどちらから、この温泉につからせようかしら…」
「ロー。まずはそこの失恋気味の鬼のほうから入れようぞ。」
「そうね、失恋気味の鬼ならたやすく感情が変化してくれるでしょうし。」
「いや、やめて…!」
「じゃあそういうことで。『躁糸』!!」
ニッちゃんの足が一歩一歩と歩んでいく。
石畳をゆっくりと進み湯気をかき分けて温泉へと向かう。
抵抗はしているがいつもの何倍も弱弱しく顔からは不安と諦めと恐怖が入り混じった顔だ。
「ニッちゃん!!」
「ユミさん!!」
「おぬしはこれから別の男を好きになるのだ!」
「そして愛を知って旅をやめて、幸せに生きるのです!」
「いや、いやぁ!」
ニッちゃんは一歩一歩温泉につかっていく!
どうにかして止めないと!
でも体が動かない。まるで透明な糸があたしの周りにまとわりついているみたいにッ!
「やだぁ!サイムさんを好きなの…
………なんだかどうでもよくなってきた。
ユミさん、私恋してきます。
いままでお世話になりました。」
「ニッちゃん!!目を覚まして!!!」
「さようなら、ユミさん。」
そういってニッちゃんは湯船から上がり女湯へと戻っていった。
なんて歯車たちなの!?こんな絡めて中の絡め手を使う歯車がいるなんて…。
こんなひどい能力を持つ歯車今まで見たことがない!!
『恋』はその人に対して積み上げてきた赤裸々な思いなのよ!!
それを…なんてひどいことをするのよッ!!こいつら!!
「あっはっはっは!
たとえ真実の愛を持っていたとしても失恋によるショックを起こしたものの
心を操るのはたやすいのう!」
茶色の歯車は年季の入った笑い声を上げる。
「ニュー、油断しないでください。まだ一人残っています!」
そして花色の歯車は落ち着いた口調で淡々と言葉を発する。
「確かにな。油断はできぬ。」
「さてと早く操っちゃってください。」
「躁糸!」
これまでか…体がピアノ線で操るパペットみたいにゆっくりと操られる。
湯気の中、恋を変えられるなんて………。
ああ、いやだ!いやだ!
あたしはユウジが好きなの!
本気で好きなの!
この気持ちを隠し続けてきたといえ、ずっと気が付いたらチラチラ見てるし、
ユウジのことをいつもかっこいいって思っちゃうし!
それなのにそれを捨てるなんて…
いやだッ!!!
――この気持ちは私だけのものだ!!
あたしの足先が湯船に浸かる。
ユウジのことを考えながら湯船につかる。
失いたくないから。もやもやした感覚が流れ込んでいく。
ああ、恋をしなくてはと思う。
胸が締め付けられるような気持ちが舞い込んでいく
心が熱くなってくる。
――でも思っている人は一人だけ!ユウジだけよ!
「さてとローこれで武山冒険社は解体じゃな。」
「やりましたねニュー。」
「…だよ」
「ん?」
「まだよ!まだ私は負けてないんだからああああああ!!!
ガジェットギア!!!セットッ!!!」
「「!?」」
▽▽▽▽□□□□
あたしは自分の身体を縛っていた糸と、
自らで縛っていた『恋心の意図』の両方をぶち破り!!
湯船から立ち上がり、キャノン砲を超越の歯車共に突きつける!!
▽▽▽▽□□□□
「ど、どういうことじゃ!?ロー!?
この湯船の効果により対象を別人が好きになるんじゃなかったのか?」
「…ニュー彼女は失恋で傷ついてもなければ、未亡人でもはたまた幼稚な恋でもない。
ちゃんとした『真実の恋』の持ち主ですッ!!
諦めきれない、本気で心から愛している人間がいるということですよ!
あの程度の仕掛けなんてことはありません!」
「これはまずいな……それにあの目…アルゴニックと同じ…『最誕の目』だ…。」
「ニュー!こうなったら強硬策です!
レガシーアダプタを!私がプラネットボウになります!」
「おう!」
ニューと呼ばれた歯車は懐からレガシーアダプタを取り出す。
たしか、超越の歯車を武器に変形させる装置だったわよね…。
超越の歯車の片方を武器に変更する気ね…。
「レガシーギア・セットォ!!」
ローがレガシーアダプタに収まり歯車が回転し始める。
変形したのはやけに豪華絢爛な花色の弓だった。
「わしらを本気にさせたな。
教えてやろう。この矢は攻撃力はないが当たったものは問答無用で
恋の対象を変えることができる。」
「20%ファイア!!」
「さらばじゃ。愛界神之矢!!」
――あたしへ向けて幾本ものの矢が迫り、それを一つ一つ撃ち落とす。
「これならどうだぁ!!」
「負けないわよ!!」
あたしを起こらせたら後悔することになるのよ!!
矢なんて前時代的なものが効くかってものですか!
そんなちゃちなものなんてキャノン砲に相殺されろ!!
!?
これはまさか…偏差撃ち!!?矢の奥に…もう一本矢が……。
あたしのもとに矢が迫る!
――もうだめだ………
「ユミイイィイイイイイイイイイ!!」
その時だった!あたしのもとに思っていた王子様が飛び込んできた。
その王子様は私をかばい矢を食らってしまう。
「ぐ!」
「なんと!?まさか、貴様も『真実の恋』の持ち主だったとは!?」
「ユウジ!ユウジ!なんで!?」
「へへ、だってお前の事がオレも好きなんだよ。
だから、そんな好きなお前が誰かのものになるなんて………オレは絶対嫌だ。」
「馬鹿!それはこっちのセリフよォ!!」
あたしと同じことを思うなんて………。人の気持ち考えなさいよ…。
だから………………だから!あんたは………モテないのよ…!
………………あんたを愛しているあたし以外には…。
「ごめんな。ユミ。…好きだ。」
「あたしも好き…」
あたしがうれしいのか、かなしいのかわからない涙とともにユウジは崩れ落ちる。
「…おぬしらの恋は見事なものじゃ。なに心配せんでもよい。命は取らぬ。」
「命よりも愛のほうが大切よッ!!!」
「いうねぇ…だがおぬしがいくら真実の恋を持っていても愛界神之矢には耐えられぬ。」
「ユウジのためにもみんなのためにも!あたしは負けない!負けないんだからァ!」
「その威勢どこまで持つかな?
………………愛界神之矢ァ!」
――………私のもとに矢が迫る。
倒れたユウジを支える体は動かない。
このままだとみんながバラバラになってしまう。
ユウジとせっかくわかりあえたのに!
好きだって言ってくれたのに!
愛してるのに!
――大好きなのにッ!!
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽□□□□□□□□
私に矢が当たると思った瞬間。
「超神速クラッシュ!!!」
ふと目の前に迫る矢を青い何かが矢を叩き落したのだった。
「え?何?」
「おぬしは…アオ!!…じゃなくてシータ!!
どけい!『速』の歯車(※第5話参照)である
おぬしに邪魔されるゆえんはない!」
「君たちさー『勘違い』してるよー彼らは悪人じゃあないー
…ワン・ツー♪スリー♪♪
(ラップ調で)『悪人』♪それ『勘違い』♪
愛の錯誤♪それ『行き違い』♪俺っちが好きなの『ロミジュリ』♪それ、『立場違い』♪
そしてここは『温泉』♪恋愛SORE『場違い』♪
互いは悪で♪勘違い♪行き違い♪立場違い♪場 違 い♪
だから君たちは♪『大 間 違 いぃ(笑)』~~♪♪♪イェア!!」
「は?」
あたしの見たことのない青い歯車が拳を突き出し
ラップ調で、高速で動き残像を出しながらゲラゲラ笑い煽り散らかす。
「ぜぇ…ぜぇ…アオ!お前は先に行こうとするな!」
アルが男湯の方面から出てくる。体中を糸とガムテープでべとべとにして…。
ひどいありさまだった。
「アルゴニック!せっかく拘束しておいたのに!なぜいる!?」
「ぜぇ…はぁ…あのな…
家族だからって糸とガムテープでぐるぐる巻きに拘束して
タンスの中に放り込むのはないとおもうんですよ!!
俺の中の歯車ほぼ全員だして何とか脱出できたけど!
お前らやってることめちゃくちゃじゃねーか!」
………ん???それって創造主であるあんたよりタンスが強いって感じが…。
「あのな…これはおぬしを悪人にわたらせないためにやったんじゃよ。」
「悪人?どこに悪人がいる?そりゃ人間は悪の心を持つちゃあ持つけどよ!」
「そこの武山冒険社という者がその悪人じゃ!
そいつらは悪逆非道の限りを尽くし、おぬしに無理やり願いを叶えさせよーとしていると
『ウプシロン』が言っておった。」
「は??願いを叶えさせようとしているのは俺の自主的行動だ!無理やりじゃない!
そしてそいつらは仲間だし!善人だ!俺が保証する!」
「…どういうことだ?ウプシロンは確かに…」
「それはウプシロンが言った、でたらめだと俺っちは考えるよ。」
「でたらめ…?」
「おいおいニュー、ロー、ユミの話を聞いたのかよ?
まさか話を聞いていないなんてことはないよな…。な?」
「「……。」」
「少なくとも今までアルゴニックの中から見守ってきた感じだとこいつらに敵意はない。
むしろちゃんと友達としてやっている。」
「その通りですよ!」
「( *`ω´)」
「…おぬしらがそう言うんなら…そうなのか?」
「「「「そうです!」」」」
「そうだ。@ことウプシロンは一度武山冒険社に負けている。(※第7話参照)
その腹いせにお前らとこいつらを戦わせようとしていたってことだ!
安心しろ全部悪いのは@の奴だ!」
「「…」」
「ちなみに俺もこいつらとの旅を結構楽しんでいるんだぜ。
だからさ、お前らもいい加減目を覚ませ!」
「それは本当なのでしょうか?我らはウプシロンに騙されていただけなのですか?」
「ああ、その通りだ!」
二体の歯車は、ウプシロンに対して怒りをあらわにする。
「……あいつめええええええええええええええええええええええ!!」
「まぁまぁ!なんてこと!?それだったらかなり私たちあなたたちに失礼なことを…
ニュー、早く皆さんをもとの状態に戻すのですよ!早くッ!!!」
「おうよ!了解した!」
歯車が奔走する中、あたしと創造主はお互いに大きくため息を漏らして、安堵する。
「ユミ…もしかしてだけど、俺って間一髪間に合った感じだったか?」
「はぁ…本当にね。危ないところだった。」
「それならよかった。」
こうして湯煙に包まれた恋愛の事件は幕を閉じたのだった…
――でも、恋は…これから…。
▽▽▽▽▽▽▽▽
――みんなの恋心と温泉が元通りに戻り、
あたしたち女子は『恋』の歯車のローに呼び出されたのだった。
「アルゴニックに吸収される前にみんなに恋愛カウンセラーである私からアドバイスをするわね。まずはハナビちゃんからかしらね。」
「はい!ドキドキ!」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「好きって気持ちを忘れちゃダメよ。
好きって気持ちはきっと何よりも変えがたい原動力なんだから、
だから一生大切にしなさい。」
「うん!わかったよ!ハナビ大切にする!いつかソライお兄ちゃんを振り向かせる!」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「よろしい!次はニッちゃん!」
「はい。」
「恋がわからなくなってもね、突き進みなさい。
わからないなりに前を向いて歩くことを忘れちゃダメ。
相手はいつまでも待ってちゃくれないかもしれない、道に迷ってもちゃんと顔を上げなさい。
あなたの恋はまだ諦めちゃダメ。ここで諦めちゃ一生後悔するわ。
あなたもサイムが好きなんでしょう?なら最後まで行きなさい。
当たって何度も砕け散るのも恋愛よ。」
「…はい。あの質問です。私はサイムさんにいつか…告白してもいいんでしょうか。」
「いいに決まってるじゃない。愛しているなら、告白する権利はあるのよ。
だからどんなに相手がまだ好きな人を思っていても、あなたもサイムが好きなら
行動すべきよ。そうじゃないと本気で一生後悔するわよ?」
「…わかりました。まだ諦めちゃダメだよね。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
「最後になったわね。ユミ。正直ここまでくるということはほぼないわ。
恥ずかしがらずに押して押して押しまくっていいと思うわよ。大丈夫きっとうまくいくわ。
この恋をあたしは応援するわ。ちょっとずつでいいから進展しなさい。
あなた達は真実の恋を持った者同士なんだからお似合いだと思うわよ。」
「うん。わかったわ。」
「そうそう。さっきユウジから伝言。『混浴露天風呂で待つ』だってさ。
行ってきなさいな。」
「…うん。」
▽▽▽▽▽▽▽▽
旅館『如来ノ顔』_混浴露天風呂
▽▽▽▽▽▽▽▽
あたしはドキドキしながら混浴露天風呂へ向かう。
そこにはユウジがいた。
時刻はちょうど22時くらいだろうか。満点の星空に月が浮かんでいた。
露天風呂にいたのは私たちだけだった。ゆっくりと湯船に二人でつかる。
「…」
「…」
やだ、なんか恥ずかしい。
でもここは…
「「あの!」」
「…ユミからどうぞ」
「えっとねユウジがその…あた、あたしのことを好きだって言ってくれてすごく…
うれしかった。」
「そりゃ…お互い様だろ。」
「はは。そうね。」
「オレからいいか?」
「どうぞ。」
「…付き合ってくれないか?」
「…もちろんよ。
………………
と、言いたいところだけど。」
「………え…。」
ユウジはわかりやすくうなだれていく。
「お断りするわ…。」
「………。」
「…ユウジ、あんたがなんて言おうとあんたはダメ人間だわ。
あたしを好きだって言いながら身勝手だし。ナンパ癖持ってるし…。
あたしはそんな尻軽女じゃないわ。」
「…でも。」
「………事実よ…。」
「………………そう、か…。」
ユウジは湯船から出ようとする。
「…でもね、それでもあたしはあんたに惚れてしまったの。
だから一生懸命考えたの。結果として
『あんたのナンパ』に乗りたくなかった。」
「…?」
「…ふふ、鈍いわね。
…つまり…。」
「!?」
あたしは心臓が鼓動を早める止まりそうな一瞬のひと時に
湯船をかき分けてユウジのもとへ向き合い。そっと顔を近づけ
――ユウジの目を見つめ、唇を重ね合わせ強引に奪う。
1秒にも満たない初めてのキスだったけど。山の恵みの味がした。
「付き合ってくれるわね?イケメンさん?」
「…ぁ…ぇ……ッ…!!?」
顔を少しそらしながらも目を見つつすごい恥ずかしさの中、ユウジへと左手を差し伸べる。
「ユ、ユ、ユミッ!?こ、これは…。」
「……ぎゃ、『逆ナン』…よ…。
ナンパに失敗続きの男の告白より……あたしが…した方が…
…その…科学的根拠なんてないけど…。い、いい未来を歩めそうだな…
…って思ったから…。」
「……。」
「……どう…するの?あたしと付き合ってくれるの?」
「…もちろん。」
「よろこんで。」
ユウジはあたしの左手の甲にやさしくキスをする。
▽▽▽▽▽▽▽▽
――互いに小さくガッツポーズをとる。
「じゃあさ、ユウジっていうのもなんだから
これからは『ユウ君』って呼んでもいい?」
「あ、ああ。いいぞ。」
「ふふ、ユウ君!」
「な、なんだよ。」
あたしはユウ君と寄り添いあう。ユウ君は満点の夜空を見上げながら
「――月が綺麗ですね。」
とつぶやく。
「――死んでもいいわ。」
答えはただ一言だった。
▽▽▽▽▽▽▽▽
「――…そういえば~~……ちょっと訊きたいんだが…。
大学に行ったときにお前絡まれたりしてないよな?タバコのにおいが…。」
「……。それに関してはツッコまないで!!
今日は『そういうの』無し!!せっかくいい雰囲気だったのに…。
やっぱりあたし以外には、あんたがモテることはないわ!」
「えええ~~~…!!
…………………
……あ、ああそうだな…。でも…。」
「……またの機会よ!ばぁ~か…!
…………………
……『また』の、ね…。」
「――お、おう!」
▽▽▽▽▽▽▽▽
※ブックマーク、評価、レビュー、いいね、やさしい感想待ってます…!!
~ノヴァアージ知恵袋のコーナー~
~月がきれいですねは夏目漱石曰く、告白の言葉らしいぞ!~




