はじめに
(本作は『カクヨム』で開催された「エッセイ・実話・実用作品コンテスト」にて読者ランキング3位となったものの、あえなく落選となった「知らないだけで50万損するフリーランス向けお金の話」を『小説家になろう』向けに大幅に加筆修正したものです)
本作はようするに、個人事業主、とりわけ専業小説家を何年かやれば無関係ではいられない事柄に厳選した、「お金にまつわる制度」の話です。
(注:専業小説家とは、主な収入を小説の印税や原稿料に頼っている個人事業主のことと想定しています)
所得税、住民税、国民健康保険税……。小説家に限ったことではありませんが、生活している限り支払う税金というのは結構な額になります。(いやホント国民健康保険とか結構すごいです)
一方で税金の多くは、様々な制度を利用することで数十万以上安くすることができます。たとえば一万円の領収書には「最低でも約1500円、最大で5000円以上の価値」があることをご存じでしょうか? 専業作家にとっての確定申告は税金を納めるクソイベントじゃありません、忘れた頃に還付金をもらえるという意味でわりと神イベントです。
ところがそういった制度は、義務教育では教えてくれませんし、出版社だって教えてくれません。下請法に至っては、仕事を依頼する側でさえ知らないことが多々あります。大体の制度について言える話ですが、あなたが自分で知っておかないとダメなんです。
「俺まだ学生だからそういう話はいいや」
そう仰る方も当然おられると思います。ですが、できればこれはプロにまだなっていない方にこそ是非知って欲しい話でもあります。詳しくは第一部『第一話 将来フリーランスになるかもしれない人にこの話をしたい最大の理由』を是非。