表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/15

白百合くんの幼馴染

私は白百合くんとこれまでほとんど話したことがなかったが、隣の席になってからはちょくちょく話すようになった。


白百合の君と呼ばれるような人物なので、さぞ優雅な生活をしているのだろうと思っていたが、

白百合くんはアパートに一人暮らしをしており、そこそこ(つつ)ましい生活をしているらしい。

(食事以外は)


その辺りは何か事情がありそうではあるが、詮索するのはよくないと思いあまり深くは触れずにいた。


そして話をしているうちに、この学校に白百合くんの幼馴染がいるとわかった。


名前は櫻井(さくらい) 篤実(あつみ)

隣のクラスにいるらしい。


なんだか聞いたことのある名前だなと思っていたが、ある時隣のクラスを覗いて思い出した。


徒桜(あだざくら)の君だ…」

なんとも中二病をこじらせたような二つ名だが、

その者は、その名に恥じないような麗しい見た目をしている。


短く切りそろえられた艷やかな黒髪に、吸い込まれるような漆黒のメイクが施された目元、

スラリとした高身長で、


"よく男性に間違われるらしい"


そう、白百合くんの逆パターンである。


彼女は彼女で、白百合くんとは別の層の女子から高い人気を誇っており、それゆえに二つ名で呼ばれている。


そんなことを考えながらじっと見ていたせいか、徒桜(あだざくら)の君に気づかれてしまったようで、

彼女がズカズカとこちらへ向かって歩いてきた。


迫力のある見た目に圧倒され硬直していると、

ガシッと手を掴まれ、こちらをまじまじと見つめてきた。


「な、ななななんでしょう?」

緊張してまともに喋れないでいると、徒桜(あだざくら)の君はニッコリと笑った。


和葉(かずは)の友だちだよな!?よく和葉が話してるよ!あ、私のことはあっちゃんでいいよ!」


「あ、あっちゃん…?」


「そう!私、なんかみんなからあんまり好かれてないみたいでさ…友だち全然いないんだ。だから私とも友だちになってくれよ!」


ただ近づきがたいオーラがあるたけでは…と、突っ込みたくはあったが、

そこまで答えられる余裕はなく、こくこくと(うなず)くだけで精いっぱいだった。


「いいのか!?ありがとう!」


そう言って、あっちゃんからギュッと抱きしめられた私であったが、


そこかしこから嫉妬の目線を感じ、

現実から目をそらすために、ギュッと目を閉じた私なのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ