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一般人・平民シリーズ

詩 平民演説

作者: 透坂雨音



『小さな国が危機に瀕した


 それは宝石の国の話


 たくさんのきらきら


 その国のは宝石が存在します


 貴方達はその宝石たちがうみだすきらきらを食べて


 今までの日々を豊かにしてきました


 幸せな気持ちを分けてもらってきました


 だから その感謝として


 貴方達は きらきらに感動する心のかけらを 宝石たちにわけてきました


 でも狩人たちがその国へやってきたのです』


――黒い熊が その毛皮で 私達の外を包んだ


――黒い銃が その音で 誰かの声を通さないようにした


 疑問を持って


 おかしいと感じて


 当たり前を受け入れないで


 皆の言う事をうのみにしないで


 少ない意見は正しくないの?


 一人の意見は受け入れられないの?


 貴方が考えた事は


 貴方が抱いた感情は


 そんなものでつぶされていいわけがない


『狩人が宝石たちを捕まえて溶鉱炉に放り込んでいきました


 宝石たちはみんなとけて 別のものになってしまいます


 ただの力になって 狩人の心臓を動かす血液になっていきます


 だから宝石たちは かこと いまと みらいの


 仲間の為に戦います


 弱くても 叶わなくても 戦います』


――大切なものは みんな違う


――ひとりぼっちの貴方を支えた恩人


――厳しい時に励ましてくれた顔の見えない誰か


――命を救ってくれた 遠くの人


――離れていく人もいた


――ごめんと謝る人もいた


――戦う人達は見送っていく


――生きるべき場所 生きたいと思う場所は


――それぞれ違うとこだから


 くる くる やってくる


 どんどん どんどん たくさんが


 いかずち ほのお つちゆらし


 身をこおらせるような やいばとともに


 きえる きえる どんどんきえる


 なくなって あともかたちも きえていく


「本当に彼等だけに戦わせていいの?」


「宝石がなくても生きられます。生活もできます」


「でも宝石の明日はなくなります。宝石は消えていきます」


「きらきらは生まれません」


「そしたら楽しい気持ちもすくなくなります」


「過去の幸福は戻ってきません」


 訴えかける


 呼びかける


 本当に


 このまま?


 これが普通?


 これは常識?


 背負わせないで


 厳しい所を 厳しい者を


 厳しい場所にいる人に


 せめて 小さなことだけでも


 彼等の背中を支えてあげて


 せめて一秒だっていいから


 彼等の背中を守ってあげて


「一緒に戦うべきだよ!」


「それができないならばせめて見守っていて。祈っていて」


「何かないか、考えていて」


「真実を出来る限り目にうつして」


「そして幸せな明日について考え続けて」


 ちっぽけな私が出来る事


 それは希望を運ぶ事


 それは希望をつなぐ事


「明日も望めない心なら」


「今日を生きる気力がないなら」


「心に決めた存在があるなら」


「いま。手を取れなくても仕方がないのかもしれない」


「それでも少しだけ、貴方の一部である心をくだいてくれたら」


「それが救いになるかもしれない」


 どれだけ無関係に生きていたとしても


 この世界は一つの陸地でつながっているから


 今まで 見えない場所で助け合っていたはずだから


 恩をかえそう


 気持ちをかえそう


 つながりを保とう


「私達はその方法を知っている?」


「知る事ができるはずだから?」


「何もできなくても知っているだけでも、そうしてほしい」


「たとえ知る事すらできなくても、心をくだいていてほしい」


「祈って、願う」


「そうする事で。皆の心のわずかが、小さな奇跡をおこせたら」


『これこそ間違ってるかもしれない 正しくないかもしれない


 ほかの小さな意見の方が ずっとすごくて かしこいかもしれない


 器用じゃないかもしれない


 近道じゃないかもしれない


 戦わないほうがいいかもしれない


 生きて欲しいから 隠れている方がいいかもしれない


 正しい事は 正しくないかもしれない


 正しくない事が 次の日に ひっくりかえっているかもしれない


 それでも 考えなければならない事がこの世界にはたくさんあるんだ』



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