突然の来訪者、その後、、、
あてもなく街中をふらつくアラフォーおじさん
その時聞き慣れた女性の笑い声が!
ゆあちゃんとの思わぬ出会いそして2人は、、、
一人で居たくない、家に帰りたくない一心で街中を宛もなく歩いていると、聞き慣れた笑い声が聞こえた。
「キャハハハ、そんなことないよー」
ゆあちゃんが高身長の男性と車道を挟んで向かい側の道路を歩いていた。
「あれ?宮沢たかし37歳じゃないですか?
宮沢たかしー!宮沢たかしー」
ったく!でかい声でフルネームを呼ぶんじゃない!恥ずかしさから顔を赤らめた。
ゆあちゃんはお構いなしに、叫びながら車道を信号無視で駆けてきた。
「どうしたんですか?宮沢さん。
弁護士さんと話ししてたんじゃ、、、」
「あぁ、終わったよ」
「、、、、わかりました」
そういうと、LIMEを送って一緒にいた男性に手を振ってさよならを告げるゆあちゃん。
「えっ、なんで彼氏帰らしたの?
早く行ってやんなよ」
「ああ、大丈夫ですよ、さっき別れ話済ませたばかりですから。これからは友達でいようと言うことになりました。」
この子はほんとによくわかんねぇなあ。
「宮沢さん、悩みあるでしょ?顔見ればわかりますよ、飲み行きましょう!飲みに!
宮沢さんの奢りで!」
俺の奢りって、、、
助かったといえば助かったな、1人になりたくないし、、、。
前と同じ店、レガーロに入って席につき、注文を済ませた。
「それで、弁護士さんのお話はなんだったんですか?」
「あぁ、俺の昔の話からしなきゃいけないんだけど、、、」
俺は今日太田さんから聞いた話を全て話した。
「それはショックですよね、心中お察しします。
たかしさんのお父さんが優斗さんのお父さんだなんて、、、
じゃあ、優斗さんは腹違いの兄弟ってことになりますね。
だから、ゆうきくんはたかしさんに懐いたのかもしれませんね、本能的に身内であることを感じたのかも。」
「そうか!当たり前のことだけど自分のことだけで精一杯で全く気づかなかった!
俺は腹違いの兄弟ってことになるのか!
じゃあ、ゆうきくんのおじさんになるってことか!
だからどうってこともないんだけどな。」
「それで、どうするんですか?遺産のお話」
「あぁ、もちろん正式にお断りするよ、母さんの苦労を考えたら今更なにをって感じだし、そんなやつが父親なんて認めたくないからな」
「えぇー勿体ない、相続するならゆあ付き合ってあげてもいいのになー。」
「ゆあちゃんと付き合ったら1000万じゃ足りないだろ。」
「失礼ですね、宮沢さん!
そういえば宮沢さん、明日おやすみですよね?
ゆあ、彼氏と別れちゃったんで明日暇なんですよ。みたい映画があって、宮沢さん付き合ってくれないですか?映画は私が奢るので。」
突然の誘いに、迂闊にも顔をあからめてしまった。
「また顔赤くして、安心してください
里見ゆあが、、
[宮沢たかしを好きになることはないんで】
そう2人でハモってお互いに笑ってしまった。