3/4
呪いがひとつ、増えただけ
寂しい色が、またひとつ。
>>3❀失恋のお話
前を向こう。それぞれ、それから二人で。
今、せめて一人でも前を向いてみせると歩き始めた矢先、彼は誰かと笑っていた。
懐かしく悲しい笑顔、その口からこぼれた言葉は、「もう誰も愛することなんて出来ない。」
私の足元、信じて歩む道は前より少し寂しい色が増えたけれど、何も変わることは無かった。
✿あとがき
裏話。「どうせ誰にも愛されない」と寂しそうに笑った彼を愛する女の子が、どうにか伝えたくて始まった関係は、悲しく複雑に絡み合って、傷付けながら別れたあとのことでした。